撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

ヴェネツィアの教会(2)

2017-10-29 01:23:13 | 海外生活

サン・マルコ鐘楼より、リアルト橋方向(北方向)を望む。

<ロケーション>

 

6.サン・ポーロ教会 (Chiesa San Polo)

     

  9世紀初めの建立で、破壊・再建の歴史がなく、オリジナルのヴェネツィア・ビザンティン

 建築様式を残している。 隣なりに立つ鐘塔はレンガ作りの15世紀頃の改築。

            教会内部と祭壇

 

 

7.サンタ・ポッリナーレ教会 (Chiesa Sant'Apollinare)

     

     1034年に建てられ、15世紀にゴシック様式で新規に修復された。

 

8.サン・ジャコモ・ディ・リアルト教会 (Chiesa San Giacomo di Rialto)

  ファサードに掛かる大きな時計が特徴(15世紀頃)。 向こうに見える塔の下はリアルト橋。

 教会は421年に創立され、ベネツィアで最も古い教会と言われている。今の形は1071年に再建。

 

  リアルト橋からの大運河。 船着き場はリアルト(Rialto)

 

9. サンタ・マリア・デッラ・ファーヴァ教会 (Chiesa S. Maria della Fava)

    

    1750年の建立。

    

 

10. サン・ジュリアーノ教会 (Chiesa San Giuliano)

   

   832年に創立、16世紀初めに再建された。

 

11. サン・マルコ広場 (Piazza San Marco)

   ヴェネツィアに来たら、誰もが座って一息入れたい陽だまりのカフェ。

 下の写真で、左側のカフェ(鐘楼の並び)が映画「旅情」の舞台。

 

12. サン・マルコ寺院 (Basilica di San Marco)

      1092年に建立され、ビザンティン建築様式の代表作と云われている世界的な教会。

  金箔の贅を尽くした壁・天井のモザイク画。

    

 

 左:サン・マルコ寺院の屋根   右:ドゥカーレ宮殿(コの字の建物)

 

  サン・マルコ寺院のテラスから見た時計塔

           

13. 鐘楼 (Campanile di San Marco)

     

     現在の塔は、1912年の改築。 現代の形になったのは16世紀。 高さ 99m。

 

 鐘楼の展望台からのベストビュー、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会を望む。

 

14. 嘆き橋 (ponte dei Sospiri)

 16世紀に掛けられた、ドゥカーレ宮殿の尋問室と牢獄を結ぶ橋。 囚人が投獄される際に、美しい

 ヴェネツィアの景色をみることが出来る最後の場所ということで、嘆き橋(又はため息橋)と

 呼ばれるようになった。

 

   これにて、「ヴェネツィアの教会(2)」はお終いです。

 

「バラトン遍路の旅」 http://motsukahu.web.fc2.com

  


ヴェネツィアの教会(1)

2017-10-24 00:20:06 | 旅行

 ヴェネツィア(英語:ベニス)島に入るには、クルマ(含むバス)ではローマ広場に、

電車ではサンタ・ルチア駅が玄関口である。 懐かしい名画「旅情」(1955年)では、

ヴェネツィアの風景を列車の中から8mmフィルムで、キャサリン・ヘップバーンが撮る

シーンとそしてサンタ・ルチア駅に着いたところから始まります。

全篇に流れるアドリア海の香りを乗せた「Summertime in venice」は、当時の海外旅行

への憧れを煽る一世を風靡したものだった。

当然、今では列車は蒸気機関車から電車に替わっている。 (Mestre メストレ駅)

 

  サンタ・ルチア駅:いろんな所を周遊する人には、運河を走る交通の足である定期海上ボートの

 乗り放題、日限り乗車券を求めるのがお買い得。

 

<ロケーション>

1.サン・シメオーネ・ピッコロ 教会 (Basilica San Simeone Piccolo)

  サンタ・ルチア駅を出て、船着き場まで歩いてくると、すぐに目に飛び込んでくる教会。

   

  1738年にネオクラシック(新古典主義)様式で建てられた。 緑のドームが特徴。

  

  

2.トレンティーニ 教会 (Chiesa Tolentini) 

 バスを降りローマ広場を真っすぐ、橋を渡って来た最初の教会。

  1714年にネオクラシック(新古典主義)様式で建立。  


 次の教会まで歩いて美しい運河沿いを歩いて行く。


3.サン・ロッコ教会 (Chiesa di San Rocco)

    

    ペストの守護聖人サン・ロッコを祀る教会、1771年に建立。

 

4.サンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会 (Gloriosa dei Frari)

 <教会の全景>

  

   

    

    祭壇、翼廊部後方  サン・ロッコ広場より

 

   

    ロマネスク様式の鐘塔(高さ70m)

  

   

    聖ペトロ礼拝堂

 

   教会の前壁面と入口、教会の長さは102m x 幅32m

アーチ門に立つ彫像は、左:聖母マリア像・真ん中:キリスト像・右:聖フランシスコ像(アッシジ)

<教会内部>

            入口を入った直ぐの外陣

 

外陣の右壁面(上写真の方向より)にある彫刻群は、バルダッサーレ・ロングーナの作品 (1669年)

   

 

 その隣には、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの壁画「ペザロのマドンナ」 (1526年)

   

 

聖フランシスコの彫像(聖水鉢)越しからの主祭壇の「聖母被昇天」壁画。

   上同様、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの作品 (1517年)  

   

 

 右翼廊壁面にあるニコロ・ジョヴァンニ・フィオレンティーナの作(1457年)

 ヴェネツィア共和国第65代将軍ドッジ・フランシスコ・フォスカリの棺。

   

 

 右翼廊仕切り壁にあるベネデット・ペザロの記念碑 (1503年)、ロレンツィオ・ブレグノ作。

 

 修道院の教務室にある「聖母子」壁画 (1339年)、パオロ・ヴェネツィアーノ作品

 

聖歌隊席、彫刻師マルコ・コッジィとフランシスコ兄弟の作品 (1468年)

 

  その他、記載出来ないほどの中世の宝物が所蔵されており、歴史と芸術の偉大さに驚愕。

 

5.サン・ジャコモ・デッロリオ教会 (Chiesa S. Giacomo dell'Orio)

    初期のヤコブ教会で9世紀に設立されたヴェネツィアで最も古い教会。

 1225年に改築後、数度の改築が重ねられ、様々な建築様式が混在する。

     

    

    

 

      これにて、「ヴェネツィアの教会(1)」はお終いです。


バラトンそぞろ歩き(9)B/almádi

2017-10-17 11:46:36 | 海外生活

1-11. Balatonalmádi (バラトンアルマーディ)

  バラトンの北東部で最も大きな町であり、人口は約8,500人、Veszprém郡に属する市で、

 周りの村や町の行政の一部を賄っている。

   ローマ時代からの古い居住地域であり、ブドウ栽培が盛んであったらしいが、今は山の上

 まで家がびっしりと建って、ブドウ園も少なくなっているようだ。

  坂の多い町ということで、上からの眺め、夜景が美しいのが特徴。 山間に宿、レストランが多い。

 

<ロケーション>

   

 

<見どころ>

・ アルパート時代(ハンガリー建国前)からの古い教会;

  1.改革派(カルヴァン主義)教会

  13世紀に、すでに存在した小さな教会をゴシック様式で拡張し、15世紀には塔を

   追加した。 周りに石壁をめぐらした要塞教会である。

    

 

 2.ローマカトリック教会;

    オリジナルは1200年代に司教教会としてロマネスク様式で建てられた。

  オスマントルコ軍の襲撃で破壊された後、1789年にバロック様式で再建された。

  山を登り切ったSzentkirály-szabadja (セント・キライーサバジャ)という集落の中にある。

 

 3.その他、新しいローマカトリック教会が2つ(聖イグナツ教会&聖イムレ教会)が有るが、

  このブログの「バラトンの車窓から(3)」2013-08-26寄稿時に触れたので割愛する。

 

・Hunguest Hotel (旧ラマダホテル)屋上からの眺望;

 アルマーディの看板だったラマダホテルも身売り(?)とは残念。

  対岸まで見渡たせ、コーヒーを飲みながら至福の時が過ごせることであろう。

 

・湖畔沿いの公園;

  よく管理、整備され、小さい子供達の遊び場まで備えた公園は貴重な存在だ。

 公園の中の「Light Coffeebar」は市民と旅人に寛ぎを与えてくれる。(写真の右の建物)

 

・紅葉狩り;

 国道71号線より Balatonfüzfő 側を眺める。

 

   山沿いを走るサイクリングロード (Vörös-gödör ブドウ園の多い地区)

 

バラトンは、住民にとって、自分の住んでいる処から見える風景が一番だと言わせるにふさわしい湖

なんだなぁと確信しながら、これにて「バラトン北東部のそぞろ歩き」を終わります。

 

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バラトンそぞろ歩き(8)B/fűzfő

2017-10-06 16:19:34 | 海外生活

1-10. Balatonfűzfő (フースフォー)

  前章の Balatonkenese (ケネシェ)と同様、ローマ時代からの歴史のある町で、

  こちらの方が起源でマァマ (Máma)と呼ばれていた村だったことが、西暦990年

  の古文書に記されている。

     旧町の中心部の全景、新しい町の中心は写真の右上の方に移っている。

 

 <ロケーション>

   

   

 

 新しい庁舎は閑静な山の中に移り、全住民約4,150人の半数はこちら側に住んでいる。

 

 庁舎の移った理由としては、1940~50年半ばに大規模な工場誘致をした為、工業団地が出来、

 その周りに社宅や集合住宅が美しい林の中に点在するようになった。

    最も進出の早かったニトロケミカル社、1940年操業開始。

 

 林の中に、スーパーやレストラン、病院もあり小規模な企業町風。

 実に興味深い共産圏時代の典型的な町づくりスタイルのような気がする。

 

<見どころ>

* Mámai Templomrom (マァマ教会廃墟)と新しい教会;

 オリジナルはモンゴル人の襲撃によって破壊され、1292年に聖ラズラ・ママを祀って再建

 されたが、オーストリア帝国との独立戦争で1848年に再度、破壊された。

 以降は廃墟となり打ち捨てられていたが、1932年に新しい教会がすぐ横に建てられた。

 教会沿いの道は古い街道なのだろう、Veszprém (ヴェスプレーム)に続くイニシエの一本道?

 

* Balatonbob 遊園地とスポーツ施設;

  新しい町の中心地区(上)と手前は水泳プールとテニスコート....遊園地内の展望台から

 

  Balatonbob というのは、このボブスレーのこと。 小さい子供達に大人気。

 

  競泳オリンピック選手の合宿でも使わられているらしい。 一般人にも温泉プールとして開放。

 あの世界水泳界の女王、カティンカ・ホッスーにも会えるかな?

 

* 小さいが素晴らしい眺めの湖水浴場(お薦めの穴場);

   町には2つの湖水浴場があるが、小さいが眺めは新町側にあるこちらの方が良い。

 

     横を通るサイクリングロードは、バラトン湖随一のものかも知れない。

  サイクリングロード沿いのボート係留場も、実に絵になる風景。(ボートの係留場は珍しい)

    

 

* ふるカフェ系;

    国道71号線沿いにある藁葺屋根のレストラン(ハンガリー料理、朝食もやっている)

 

* Balatonfűyfő 駅舎;

    右側電車は、418型電動車付き急行列車(ブダペスト南駅から)

    左側電車は、117型普通列車(セーケシュフェヘールヴァール行き)

 

いつも国道71号線を通り抜けだけの町であったが、国道から逸れた町の中を歩いてみて、正直な所、

嬉しいディスカバーした思いと、またひとつ好きになった町が増えた。

      これにて、「バラトンそぞろ歩き(8) B/fűzfő」をお終いです。

 

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バラトンそぞろ歩き(7)B/kenese

2017-10-05 01:06:03 | 海外生活

 

1-9. Balatonkenese (バラトン・ケネシェ)

  町の歴史としては、ローマ時代から人が住んでいた集落として古文書からも明確になって

 いる。人口は約2,600人で、Veszprém (ヴェスプレーム)郡、Armádi (アルマーディ)

 市に属する。町の北部にあった Balatonakarattya (アカラッチャ)が2012年の

 住民選挙で独立可決した為、2014年より Kenese (ケネシェ)から自治分離した。

 現在、町の中には、これといった工業もなく、農業とレジャー産業に力を入れている。

 Balatonkenese (ケネシェ)町の全景。 Soós hegy (ショオーシ)丘から。

 

 <ロケーション>

  

 毎年、いろいろな作物で楽しませてくれる最も好きな撮影スポット。 向こうはBalatonvilágos。

 

<見どころ>

* Soós hegy (ショオーシ)丘にある展望台;

  国道71号線と電車の線路が並行して、Balaton 湖を周回して行く。

 

* 町の中心部にある2つの教会;

  手前が改革派(カルヴァン)教会、向こうはローマカトリック教会。

             改革派教会

 オリジナルは1231年に、ゴシック様式で建てられたが、トルコ軍によって破壊され、 現存の

 教会は1820年にバロック様式で再建された。

         

   ローマカトリック教会: 1819年に創建され、歴史的には新しい。

  

     

    1907年に、エンドレ・グレイツによって描かれた天井のフレスコ画は貴重らしい。

 

* 古民家;

 

* 線路の曲がり具合が実にいい撮影スポットとマニアの集まる釣り場;

  Kenese (ケネシェ)駅を出た117型普通電車、Topolca (タポルツァ)行き。

 

  線路脇の小さな入り江には、多くの釣り人が集まる。

 

* 近隣で最も大きい町営の湖水浴場;

   広い無料駐車場と隣接するヨットハーバーが多くの人を呼ぶ。 出店も多数。

           白鳥、水鳥、カモも歓迎

 

* ブルーフラッグ・セーリング大会;

 1934年以来、毎年続いている世界大会はこの町が主催。 正面に見えるのが Tihany の教会。

 

*筆者のコーティージ;

  都会を逃げ出し、晴耕雨読を夢みた田舎暮らし。

 4月は桜が満開、6月はサクランボ狩り、9月は葡萄狩り。

  視界180度のパノラマ

 

    今年もラベンダーが香り立つ。

 ♫ ナントナク、分けて上げたい、この幸せ(自然)を.....♪  近くまで来たら寄ってみて下さい。

 

   これで、「バラトンそぞろ歩き(7)B/kenese 」はお終いです。

 

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