撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会(5)」要塞教会2.

2014-07-27 05:52:16 | 海外生活

百九十二番札所; プラジマール(Práysmár) 要塞教会

  前回のハールマン教会(Hárman) より更に、5 Km ほど東に行った所に今回、訪れる

 要塞教会はある。

 12世紀に、サス人と呼ばれたドイツ系(現在のザクセン地方)の人々が、豊かで知られたトランシルヴァニア

地方に商売を興す為に入って来た。 ここは彼等の最東端の領地であったと云われている。

中世のこの時代は、周辺の遊牧民たちの攻撃が激しい時代で、村民を守るための強固で城壁の厚い要塞教会

は、生き残るために必要なもので外敵に包囲されても、しばらくの間は暮らせるように、内部には水や食糧の

備蓄はもとより、学校や生活に必要な施設はすべて要塞内に揃っていた。

トランシルヴァニアには、このような要塞教会が1600年頃には300箇所もあったと云われており、その代表的

な物が、ここで1993年には世界文化遺産に登録された。 (1999年に登録内容変更)

 

要塞の入口      要塞のリング構造の壁の高さは12~14 m、厚さは 5 m である。

 

 

要塞の通路には、落し柵で敵の侵入を防いだ。      通路を抜けると最初の広場な住民の共有施設である。

 

 

更に、内に進むと3階ないし4階の住民の部屋と食糧備蓄倉庫が270以上もある。  

 

 

教会は、1218年にロマネスク様式で建てられたが、1244年にタタール族の襲撃の後に

再建された。 その後、15世紀後半から16世紀前半に、教会の周りを壁で囲い、要塞化

した。 1512年~1515年には教会の西側が拡張された。

   教会東側                            教会北側

  

 

 西側からの教会外観とロマネスク様式の西門。          南側からの教会外観

    

 

 祭壇部分             祭壇の上方にはフレスコの一部が残っている。

 

 

 祭壇は1450年の作品

 

 信徒席は1526年の作品                     説教台

 

 

祭壇側(東側)から見た聖歌隊席と両サイドは副内陣で三層内陣構造。 当時の石碑??

 

 

   これで、「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会(5)」要塞教会2.はお終いです。

 

「バラトン遍路の旅」

 

     

 

 

 

 

 

 

 


「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(4)要塞教会1.

2014-07-16 05:03:41 | 海外生活

 小さな村ハールマン(Hárman)は、ブラショフの街より10km北東に位置し、

国道11号線をちょっと入った所にある。

 要塞教会は外敵より住民を防御する為に作られた三層の堀に囲まれた要塞の中にある。

要塞は古いバジリカ(教会堂)の後に1420年に作られ、以前にはシトー会修道士の為の

礼拝場所がこの地域に幾つか存在していたが、要塞の中で一緒になり防御が整えられた

のは15世紀であった。 外壁は4.5m の高さで、内壁は12m で7つの塔が外に張り出して

いる。

                                     要塞入口の回廊は17世紀の初めに作られた。

                                     内部は吊るし門をもった城門で、この構造は

 当時の要塞図 ; 外掘りには水が張られていた。      要塞教会の特徴である。

 

 

内壁の中は、住居、学校、作業室等の生活機能が全て揃っていた。 内壁は7つの塔で繋がれ、中心が教会である。

 

 

 外掘から見た内壁                         内壁の内側は住居

 

 

住居の他に保育室                          学校

 

 

 共同作業室                             牢獄または食糧倉庫

 

 

百九十一番札所; ハーマン(Hárman) 要塞教会

 教会は、ロマネスク様式の三層内陣構造であり、セント・ニコラスを祀ったものである。

 

 教会南側外観                            教会北側外観

 

 

 西側の鐘塔と西門はロマネスク様式の典型で、14世紀の建立である。

鐘塔の四角い形状は、シトー派修道会建築の特徴である。

  

 

  祭壇側の南門                     祭壇半円部(ロマネスク様式の窓が保存)

 

 

 教会内部、祭壇部                         祭壇と反対側(西側)のオルガンと聖歌隊席

 

 

 説教台            側廊(丸天井の対角線リブ形状)  鐘塔下の聖具室

  

 

  これで、「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(4)要塞教会1 はお終いです。

 

「バラトン遍路の旅」

 

 

 

 

 

 

 

 


「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(4)要塞教会1.

2014-07-16 05:03:41 | 海外生活

 小さな村ハールマン(Hárman)は、ブラショフの街より10km北東に位置し、

国道11号線をちょっと入った所にある。

 要塞教会は外敵より住民を防御する為に作られた三層の堀に囲まれた要塞の中にある。

要塞は古いバジリカ(教会堂)の後に1420年に作られ、以前にはシトー会修道士の為の

礼拝場所がこの地域に幾つか存在していたが、要塞の中で一緒になり防御が整えられた

のは15世紀であった。 外壁は4.5m の高さで、内壁は12m で7つの塔が外に張り出して

いる。

                                     要塞入口の回廊は17世紀の初めに作られた。

                                     内部は吊るし門をもった城門で、この構造は

 当時の要塞図 ; 外掘りには水が張られていた。      要塞教会の特徴である。

 

 

内壁の中は、住居、学校、作業室等の生活機能が全て揃っていた。 内壁は7つの塔で繋がれ、中心が教会である。

 

 

 外掘から見た内壁                         内壁の内側は住居

 

 

住居の他に保育室                          学校

 

 

 共同作業室                             牢獄または食糧倉庫

 

 

 百九十一番札所; ハーマン(Hárman) 要塞教会

 教会は、ロマネスク様式の三層内陣構造であり、セント・ニコラスを祀ったものである。

 

 教会南側外観                            教会北側外観

 

 

 西側の鐘塔と西門はロマネスク様式の典型で、14世紀の建立である。

鐘塔の四角い形状は、シトー派修道会建築の特徴である。

  

 

  祭壇側の南門                     祭壇半円部(ロマネスク様式の窓が保存)

 

 

 教会内部、祭壇部                         祭壇と反対側(西側)のオルガンと聖歌隊席

 

 

 説教台            側廊(丸天井の対角線リブ形状)  鐘塔下の聖具室

  

 

  これで、「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(4)要塞教会1 はお終いです。

 

「バラトン遍路の旅」