撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

バラトンそぞろ歩き 古城(9)ヴェスプレーム城址

2019-07-30 00:32:17 | 海外生活

 ヴェスプレーム (Veszprém) 城址を夏に撮った画像が、近所に住むのにどういう訳か少なく、

補足という意味も含めブラついてみることにした。 (Jul. 20 2019 Sat. 撮影)

尚、城址内の解説については、既に「バラトンそぞろ歩き 古城(4)」(2017/12/25 & 27投稿)

にて詳細に述べているので、ここでは夏の光景写真に徹する。

  <城址の裏側(北西方向)からの全体像>

 

<ロケーション>

 

1.城への入口

 旧市街広場 (Óváros tér) から市庁舎脇を通って城内に入るのが一般的なルート。

 

 旧市街広場  ... 観覧車は夏休み中のみ設置、稼働

 

 火の見塔(高さ48m):

   オリジナルは13世紀に造られたがハプスブルク帝国軍によって破壊され、今の物は

    1811年に再建された。 現在の姿は1984年に改修されたものである。

  

 

 英雄の門 (Hősök kapuja) の前には、何処も同じ Street musician の演奏。

 門は城塞当時の古い物ではなく、1939年に第一次世界大戦の犠牲者を追悼する為に建造。

 

2.火の見塔からの眺望

 ● 城内にある3つの教会の塔が肩を並べる。

 右からローマカトリック教会(大聖堂)、聖イムレ教会、フランシスコ会修道院教会。

 

 ● 西方角には、... 改革派教会 (Református temp.) 周りに広がる城下町。

 

 ● 北西方角には、... 聖ラスロー教会と聖イシュトヴァン高架橋、周りはホテルとリゾート地。

   橋は当時、ハンガリーで最初の、最も大きい、最も美しいと云われた高架橋。

   セード (Séd) 渓谷を跨ぐ全長185m、高さ37m、1938年1月に開通した。

 

 ● 北東方角には、... 聖マルギット教会を含む郊外住宅地

 

3.城址内

 ● 中心部 ... 正面が大聖堂、左がフランシスコ会修道院教会。

 

 ● ローマカトリック教会(大聖堂)

 オリジナルの建物は11世紀に、内部の祭壇は14世紀に、今のは1910年の再建のもの。

    

 

 ● 三位一体像とフランシスコ会修道院教会

  三位一体像は1750年に設立   教会のオリジナルは1730年、1909年に再建

    

 

 ● 司教館 (Püspöki palota)

  ヴェスプレームはハンガリーで最初に司教座が置かれた街で、大司教がハンガリー王妃の

 戴冠式をここで行なっていた為、「王妃の都」と呼ばれている。

  1908年には、あのハプスブルグ皇帝フランツ・ヨーゼフも滞在したらしい。

 

 ● 聖イシュトヴァン1世とギゼラ王妃の像

 

 ● ベネディクトゥスの丘(先端部)... 向こうに連なるはバコニー (Bakony) の山々。

 

 ● 裏門への階段

  

 

  これにて「バラトンそぞろ歩き 古城(9)ヴェスプレーム城址」は、お終いです。

  本ブログへのご訪問ありがとうございました。

 

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バラトンそぞろ歩き(21)北岸の景勝地

2019-07-27 17:31:08 | 海外生活

 前章の続きになるが、温泉湖ヘーヴィーズ (Héviz) からの帰り道は湖岸を沿う国道71号線を

辿ってきたので、対岸のフォニョード (Fonyód) に対抗する意味で、とりわけティハニ(Tihany)

から先(南西)でお薦めしたい景勝地を二カ所紹介しよう。

バラトン湖の北岸は起伏に富んでおり、住んでいる人や思い入れのある人には我が地が一番と言う

ことが多いであろうが、あくまでもこれは個人的な嗜好として。

<ロケーション>

 

 

1.バラトンジョルゥク (Balatongyörök)の展望公園

 ● 奇形の山として人気のあるバダチョニ(Badacsony)山を公園より眺める。  Jul. 23 2019

 

 ●  手前には湖を望む2010年オープンのゴルフコース “Golfclub imperial Balaton” が広がる。

  コースを仕切る樹々も随分高く伸び、素晴らしいコースになったことであろう。 9ホール、

  パー36は上級者にとって物足りないかも知れないが、バラトンで2箇所ある一つである。

         ☟  ゴルフコース造成時(Jul. 20 2008)

 

 ● ハンガリーでは滅多にお目にかかれない大きな松の樹が景色に華を添えている。

 

2.シグリゲット城 (Szigliget vár) からの眺め

 ● 城の上から東方向を眺めると Badacsony山と Fonyód の丘を望むことが出来る。  Jul. 23 2019


 ● 山の斜面が葡萄作りには絶好な地形(バダチョニ地区はハンガリーでは有数のワイン生産地)


 ● 北方向は国道71号線の並木道とカーリーメデンツェと呼ばれる山々が望める。

   山と山の間には、至って牧歌的な空間も広がる。 (巻き草って絵になるなぁ~)


 ● 南西方向には先ほどのバラトンジョルゥク (Balatongyörök) と向かい合う、眼下には Szigliget村。


2-1. 城の概要

  モンゴル軍(タタール人)の侵略に備える為に、1262年に造られた。

 麓から入口まで100mほどの距離で、城の高さ242 m、ハプスブルク帝国軍によって破壊された後、

 廃墟のままになっている(2013年に観光目的で手は加えられているが)

    .... 城の詳細は本ブログ 2017-11-27投稿の「バラトンそぞろ歩き古城(1)」に記載。

 

2-2. 聖母マリア教会 (Szüz Maria neve temp.)

 城の麓(登坂口)には、1261年代に創建されたローマカトリック教会がある。


 現在の姿になったのは、1877年である


 夏休みということもあるが、随分と観光客も増えたものだ。 この一区画は新しく出来たもの。


3.旅で拾った草花たち

 ● スーパーマーケットでもよく見掛ける人気の花、ベゴニア・センパーフローレンス。


 ● 花壇の定番、マリーゴールド(聖母マリアの黄金の花という意味が名前の由来、上記教会にぴったり)


 ● 雪のように張り巡らされた蜘蛛の糸の庭木がユニーク(自然の造形美)


     これにて「バラトンそぞろ歩き(21)北岸の景勝地」は、お終いです。

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バラトンそぞろ歩き(20)ハスの花をもとめて

2019-07-25 12:19:41 | 海外生活

 この時期にハスの花の写真をブログでよく見掛けたので、10年以上も前の朧気なる記憶を

もとにバラトン湖の西南端の天然温泉湖のヘーヴィーズ (Héviz) に浮かんでいたハスの花を

探しに行くことにした。

ハンガリーの市場でレンコンを見ることはないし、蓮根を知っている現地人にも会ったことが

ないので、ハス自体がここでは希少な植物のような気がする。 本当の出会えるのだろうか?

ヘーヴィーズ (Héviz) の温泉湖                     Jul. 23 2019

 上の写真が正(西)門、 下が南門から見た温泉の建物

  建物の底に設けられた階段から湖の中に入る(いわば入浴 or 泳ぐ?)

  湖水の温度は夏冬を通じて30℃前後で、夏は温く、冬は暖かい。 年中温泉客が多いのは

  日本と同じ、水深が38mもあるので浮き輪は Must である。

  花に囲まれた桃源郷のよう。

 

<ロケーション>

 

1.睡蓮(スイレン)の花であった!

 ハスの花探しが第一目標であったが、葉の形態より、あのモネの描いた睡蓮であった。

 残念でもあったが、スイレンの開花時期に巡り会えたので良しとしよう。

 温泉湖の中に一つだけ見つけた白いスイレンの花(人が多いせいなのか?)

 

  温水が絶え間なく湧いているので、それを流す川があり、そこには沢山の睡蓮の花が

 群生していた。 向こうに見えるのが温泉の南門。

 

 反対方向

  川に群生している睡蓮の花はすべて青紫色であった。 

 

2.寄り道(フォニョード Fonyód)

  前回訪れた時(Oct. 15 & 20. 2018 ...投稿日はOct. 23)には、靄っていた為、綺麗に晴れ

 上がった風景が撮れなかったので、そのリベンジの気持ちが含まれていた。 

 展望台から対岸の山々を望む光景....やっぱ、この風景はバラトン南岸では随一かなぁ~

                                    Jul. 23 2019

 

 北の方向を眺める

 

 銀河鉄道の星野鉄郎の帽子を彷彿させるバダチョニ (Badacsony) 山、 437m。

 

3.旅の途中に拾った草花たち

 ● ムクゲの花

 

 ● 可憐な野草(どちらも名前がはっきりしない)

  ヤバズソウではないだろうか?(図鑑によると)....そよ風に揺れてピントが外れた。

 

 ナガバハエドクソウではあかろうか?

 

 ● ノウゼンカズラ

 

 ● 紫陽花 ....白いシンプルな紫陽花が温泉湖敷地内にまだ残っていたことにポッコリ。

 

 ● ペチュニア

 

 ● よく見掛ける花なのに名前が判らない(またまた図鑑を見ると、アゲラタムかな?)

 

    これにて「バラトンそぞろ歩き(20)ハスの花をもとめて」は、お終いです。

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バラトン湖を彩る草花(7月-2 )

2019-07-21 14:52:28 | 海外生活

 7月も終盤に迫り、今日はいまバラトン湖ではどのような草花(樹)が茂っているのか、典型的な

民家である築50年ほどの我が家の庭を覗いてみることにする。 近所の家々の庭も似たり寄ったり

である。 元来、肥沃な土地のせいもあるが、加えて共産圏時代に培われた自給自足の精神からか

ハンガリーの多くの家庭には果物の樹が見受けられる。          Jul. 14 2019 

 

1.サクランボの樹(洪語 Cseresznye ) 

  そのまま頬張って食べる甘いサクランボは6月には終わるが、10年前に日本の桜(実の

 生らない鑑賞用)を接ぎ木したものが、ようやく2年ほど前から綺麗に咲きはじめた。

  いわば日洪ハーフなのだが、実が大分遅れて生っていた。

                     Apr. 09 2017             Jul. 14 2019

   ➡  

                                   Jul. 14 2019

 ハーフのせいか、大きさ半分、甘さなし、これからどう育つのか楽しみ。

 

2.林檎の樹(洪語 Alma)

                                       Apr. 07 2019

             ☟     Jul. 17 2019

  可愛い青い林檎

 

3.洋梨の樹(洪語 Körte)

                                                                                                    Apr. 07 2019

                                             ☟   Jul. 14 2019

    

    食べ頃は8月。

      

4.杏の樹(洪語 Sargabarack) 

                                                                                                   Apr. 08 2019

                                            ☟  Jul. 14 2019

  今が食べ頃。

 

 

5.ナシポリャの樹(洪語 Naspolya)

 いままで日本では聞いたことのない樹だけど、ハンガリーではポピュラーみたい。

   Jul. 14 2019

 10月が過ぎ内部が柔らかくなったら、食べると美味しいと言うが....???

 

6.イチジクの樹(洪語 Hüge)

  いつだったか(春先)の豪雨の時から地面を這い出したけど、ハンガリーは雷が多いので

 樹も上に伸びたくないのかな? よく雷雨で高い樹は倒され絶命し、我が庭でも桜と林檎の

 樹が一本づつ、すでに切り株になっている。

                                   Jul. 14 2019

         収穫はまだ、まだで9月頃だろう。

 

7.葡萄の樹(洪語 Szőlő)

 最近、手入れをあまりやらないので、年々少なくなってきている。

                                   Jul. 14 2019

  食べ頃は9月、それまでは太陽をたっぷり葉の陰で浴びている。

 

8.苺の樹(洪語 Epar)

 5年ほど前に園芸店で買って来て植えたものが、毎年小さな実をつけてくれる。

                                    Jul. 14 2019

 

9.ヒイラギの樹

                                    Apr. 17 2019

           ☟   Jul. 12 2019

  

       見た目は美味しそうな実ではあるが食べれないと思う。

 

10. サボテン(多分?)の花

 今時がサボテンの花が咲く時期だと初めて気付いた。              Jul. 17 2019

 

11. その他、目を楽しませてくれる草花たち

 11-1. 薔薇

 薔薇は息が長く、次から次と新しい花が咲いてくれ、世界中どこでも人気の花。

 Jul. 17 2019

 

 11-2. けなげに咲く名も知らない野草たち               Jul. 12 2019

  

   

            これにて「バラトン湖の夏を彩る草花(7月-2)は、お終いです。

      本ブログへのご訪問ありがとうございました。

 

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バラトン湖を彩る草花(7月-1)

2019-07-18 13:51:20 | 海外生活

1.ひまわり (洪語 Napraforgó)

  何といっても最初に触れなければならない花である。 ハンガリーでは食用油にヒマワリ油

 を多用しているのでハンガリー国内での栽培が盛んである(小生も毎日愛用している)

                                Jul. 15 2017 @Balatonkenese

 向日葵畑から湖が望める所は非常に少ない、今年はここにはトウモロコシが栽培。

                            Jul. 17 2019 @Balatonvilágos 

 小生愛用の油(最も廉価では?)

 

 連作が出来ない関係より向日葵の替わりに小麦とトウモロコシが交互に栽培される。

                            Jul. 17 2019 @Balatonvilágos

  

 

2.ダリア (洪語 Dália)

  メキシコ原産でスペインに渡り、1842年にオランダから長崎に持ち込まれ普及した。

 バラトンフレド (Balatonfüred) での発見にちょっぴり感動。

                           Jul. 15 2019 @Balatonfüred

 

3.紫陽花(洪語 Hortenzia)

 梅雨のないハンガリーでは、ちょっとカラカラ感。 フレドのサナトリウム病院前で発見。

                            Jul. 15 2019 @Balatonfüred

 

4.蛇の目菊 ...だと思う

 メキシコ原産で、向日葵のミニチュアサイズの花形で秋まで花を咲かせる。

                              Jul. 15 2019 @Balatonfüred

 

5.ヤナギハナガサ(英 Verbena bonariensis) 

                     Jul. 15 2019 @Alsóörs の教会前にて

  

 

6.野に咲くアザミ(洪語 Bogáncs)

 この花を見ると、つい中島みゆきの「アザミ嬢のララバイ」を口ずさんでしまう。

 ♪ 春は菜の花、秋には桔梗、そして私はいつも夜咲くアザミ~ (1975年のデビュー曲)

                                   Jul. 15 2019 @Alsóörs 

 

7.ノウゼンガズラ(英 Trumpet vine)

                    Jul. 07 2019 @Balatonakarattya の湖岸にて

 

8.ヒルガオ(洪語 Szulák) or ペチュニア(英 Petunia) 

 つる性の多年草で繁殖力が強くドンドン増える。 色が多彩で綺麗だが雑草に分類される。

 この時期、雑草と野草が可憐で大いに鑑賞の価値あり。     Jul. 09 2019 @Balatonaliga

 

9.ビロード(又はアレチ)モウズイカ ....と推定

  かなりの場所で見かける野草であるが、地中海沿岸原産で生育地は荒地や道端、花期

 6~8月、花径約3cm、草丈1~2m はかなり合致。   Jul. 15 2019 @Balatonvilágos

 

 

10. ムクゲ(中語 木槿)& ハイビスカス(洪語 Hibiszkusz)

                                                                          Jul. 07 2019 @Balatonkenese

 

11. ライラックの実(英 Lilac,  洪語 Orgona) 

 花が散って、美味しそうな実をつけていたが食べられるかは判らない。

                           Apr. 22 2018 @Balatonvilágos

                                            👇

                              Jul. 15 2019 @Balatonvilágos

 

12. 野セージ(日本ではサルビアが通称)

 ラベンダーが終わった後に、香りはないが目を十分楽しませてくれる野草。

                          Jul. 15 2019 @Balatonfüred

  

 

13. 名前が判らぬ雑草 .... ウツボグサが一番近そうだが自信なし

 「雑草という名の草はない、すべての草には名前がある」と云われるが、でも与える感動

 には別段問題はない。                   Jul. 19 2019 @Balatonvilágos

 

   これにて「バラトン湖を彩る草花(7月-1)は、お終いです。

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