撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(6)

2014-08-23 17:35:48 | 海外生活

百九十三番札所; キールエン(Kilyen) 教会

 ここが、おそらく最後の巡礼地になるだろうルーマニアに残るハンガリー統治時代の教会である。

この地域は12世紀には、すでに人は住んでおり、今日の村は1334年にKilien 村として記録が

残っている。 1910~1992年には500~600人のハンガリー人が住んでいた。

 この教会は、13世紀にユニテリアン派* (プロテスタント)の教会として創立されたのが始まりである。

1334年には教会区教会となり、1947年にはゴシック建築様式で再建された。

現在のものは、1728年にカルヴィン派の教会として建てられたものであり、西側にそびえる尖塔は

1914年に修復された。

教会の内部、外部に残る壁画は1427年頃より、描かれ始めた貴重な遺物である。

 * ユニテリアン派; 三位一体論に反対し、神の単一性を主張、イエスの神性を否定する宗派。

 正門から望む教会          正門を入って西側から見た教会 

   

 

 南側からの教会側面と当時のゴシック建築様式を残した南門。

 

 

南東(祭壇)側からの教会全貌                     北東(祭壇)側からの教会全貌

  

 

祭壇側の内陣                                西(塔)側の内陣

 

 

祭壇はなく、聖具室の扉は塞がれ、当時の手水鉢が置かれている。 天井は絵パネルで飾られている。

 

 

当時の手水鉢             保存度の良い壁画

 

 

 1427年から描かれたというオリジナルの壁画 タイトル“最後の晩餐”

 

壁画タイトル“聖人ラスローの伝説”

 

 壁画タイトル “カーナの結婚式” 等が壁一面に描かれており、是非とも後世に残したい貴重な遺産である。

 

 これで、「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(6)を最後に、今なおルーマニアに残るハンガリーの教会巡りを

終了します。 次はどこへ行こうか...... いつか、どこかで貴方と出会うことを期待しております。

 

「バラトン遍路の旅」