幕末掃苔屋 公式ブログ

幕末掃苔屋のブログです。掃苔録不定期更新中。ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。

第41回江戸史談会に出席しました

2012年01月15日 | イベント

1月14日(土)、幕末酒場・新選組屯所/春廼舎で開催された第41回江戸史談会に出席しました。

新春第一回目の講師はあさくらゆう先生で、演題は『新選組最期の隊長「相馬主殿」』です。
幕末酒場・新選組屯所/春廼舎でははじめてのあさくら先生の講演ということで、会場は満員状態となりました。
いつもながらあさくら先生の講演は素晴らしく、新発見に驚かされ、調査手法のすごさに唖然とさせられ、ユーモアあふれる話術に笑わされた、あっという間の一時間半でした。
特に私が興味を持ったのは、相馬と春日左衛門の関係、主計から主殿に名を変えた理由、新島での生活、豊岡県への出仕についての話でした。

講演のあとは懇親会です。
常連の皆さん、久々にお会いする方々、はじめてお会いする方々と楽しい時間を過ごさせていただきました。
特に嬉しかったのが、古写真研究家の森重さんが紹介してくださった鈴木徳臣さまとの出会いです。
鈴木さまは西南戦争や軍装史を研究されていらっしゃる方ですが、ちょっとお話ししただけで「ああ、この人はタダ者でない」と感じました。
鈴木さまは私の知らなかった情報(しかも警視隊についての!)をたくさん教えてくださり、目からうろこが落ちる思いでした。
また、何百枚にも渡る大変貴重な警視隊の資料(存在は聞いていましたがこれまで見たことがありませんでした)をいただいてしまいました。
本当にありがとうございました。

素晴らしい講演を聞け、素晴らしい研究者と出会えた、感動の夜でした。



鹿児島訪問 その2(川路大警視関連史跡編)

2012年01月13日 | 川路利良

鹿児島県警察本部内にある川路大警視展示コーナーに行ってきました。
このコーナーは事前予約をしなくても、受付で見学したい旨を告げれば入ることができます。
大警視の肖像写真、史跡写真、年譜のパネルなどが展示されていました。
売店では念願だった焼酎「川路大警視(白・黒 共に千七百円)」と焼酎「巡査殿(千円)」と大警視の絵皿(五百円)を買うことができました。
県警マスコット・チェストくんのスタンプも押すことができ、ご機嫌です。

次に、明治七年まで東京で巡査をしていた長谷場純孝の掃苔のため、串木野駅に向かいました。
串木野市では郷土の偉人である長谷場純孝の顕彰に力を入れており、駅前には像が、生誕の地には碑が建てられています。
市のウェブサイトにも長谷場純孝を紹介するページがありますが、墓についての情報は見つけることができませんでした。
『長谷場純孝先生伝』には墓写真が掲載されていて、写真の下には「串木野市麓大道庵の奥津城」と書かれています。
墓が現存するかどうかを市にお尋ねしたところ、わからないとのことでした。
実際に訪れてみると、墓は生誕の地碑と目と鼻の距離にある墓地にありました。
駅からは1.5キロほどでした。
鹿児島は日本で最も墓を大切にしている県だと聞いているので、像や生誕の地碑だけでなく墓の紹介もしてもらいたいと、掃苔屋の私としては思いました。

その後、湯之元駅に移動し、上村戸右衛門の墓を掃苔するため上原墓地を目指しました。
上村戸右衛門は鳥羽伏見の戦で戦死した兵具隊士で、墓の碑文は大警視が草しています。
墓地の大体の場所は事前に調べていたのですが、いくら探しても見つかりません。
さまよい続けた末、この後の計画を考えると時間的にも体力的にももうヤバいという状況になったので、やむを得ずタクシーに乗りました。
さすが地元のタクシーです。難なくたどり着けました。
上村戸右衛門の掃苔をした後、同じタクシーで松窪墓地に向かい、黒川濤五郎の掃苔をしました。
黒川濤五郎は私学校党から警視庁の密偵と疑われ、惨殺された元警視官です。

タクシーの運転手さんが感じの良い歴史好きだったので、この後歩いて回るつもりだった史跡の地図を渡し、すべてタクシーで回ってもらうことにしました。
移動中、運転手さんが若い頃品川に住んでいて、品川スケートセンターによく通っていたという話が出ました。
私も小学生のころ、品川スケートセンターに通っていたので、話が盛り上がりました。

日置市東市来町美山で調所広郷を掃苔し、黒川濤五郎や高崎親廣が私学校党に惨殺された大渡橋を見てから伊集院駅に向かい、タクシーを降りました。

タクシーのお陰で予定より早くに目的を達成できたので、鹿児島中央駅に戻り、県立図書館で調べものをすることにしました。
2時間ほどこもり、『川路利良履歴資料』『谷口登太伝』『中島健彦の隠れた逸話』など、興味深い本を読みふけりました。

その後、空港連絡バスで鹿児島空港に行き、JALで羽田空港に到着後、モノレールとJRを乗り継いで鶯谷駅に向かい、そこから徒歩で家に帰りました。
帰宅後、窓を開けると、家の前に建つ川路大警視邸跡記念碑が見えます。
つい数時間前まで鹿児島で大警視の史跡巡りをしていたのに、今は東京の大警視邸跡にいることが、なんだか不思議に思えました。


おわり


※写真は鹿児島県警察本部内にある川路大警視展示コーナー



鹿児島訪問 その1(有名幕末史蹟編)

2012年01月12日 | イベント

鹿児島県に行ってきました。

鹿児島空港から空港連絡バスに乗り、鹿児島中央駅に到着して最初に思ったことは、
「灰がきついな~」ということです。
鹿児島を訪れるのは今回で六回目ですが、こんなにひどいのははじめてです。
まずは常盤町薬師にある西郷家の墓地を訪ね、西郷吉二郎や西郷菊次郎を掃苔しました。
その頃にはもう、口もジャリジャリ、
顔もジャリジャリ、
頭(髪)もジャリジャリ、
全身が灰にコーティングされたようになりました。
自販機から出てきたジュースの缶までも、なぜかジャリジャリしていました。
私はコンタクトレンズを装着しているので、灰が目に入ると激痛に襲われます。
突風が吹く度に目を開けていられない状態になるので、公衆トイレに避難してコンタクトレンズからメガネにチェンジしました。
灰のために難儀しましたが、東郷平八郎を掃苔するために訪れた、多賀山から見た桜島の姿はやっぱりとても雄大でした。
旅先というだけでときめいていた昔と違い、旅の感動に鈍感になりつつある私でも、思わずジーンときてしまいました。

その後、南洲墓地で掃苔した後、十数年ぶりに西郷南洲顕彰館にも入ってみました。
展示されている人形からは、吉田松陰歴史館の蝋人形と同じく、製作者の愛が感じられました。
新選組隊員を斬った刀というものが展示されていましたが、城山で戦死した山野田一輔の遺刀だということです。
いつ、どこで、新選組の誰が斬られたのか、気になりました。

その後、福昌寺跡に向かい、由羅と調所広郷を掃苔してきました。
こちらも十数年ぶりの訪問になります。
調所の墓には「平成十三年十二月十九日」と彫られていたので、前回福昌寺跡を訪れた時には建っていなかったとわかりました。
墓域内の木々には木が非常にたくさんのカラスが止まっており、いっせいに飛び立たったときにはおもわずびびってしまいました。

その後、これまた十数年ぶりに黎明館を訪れました。
高見弥一の写真、寺田屋で使用された奈良原繁の刀、西郷が彰義隊との戦いの褒美として有栖川宮から拝領した刀などを興味深く拝見しました。
大警視関係では、大警視から大久保宛の手紙、兵具隊士萩原十吾貞顕の京都合戦軍日記、大警視の肖像画が展示されていました。
解説員の方に、「この肖像画はどなたの作品なのですか」とお聞きしましたが、わかりませんでした。
落款を記憶し、帰宅後に調べたところ、矢野彩仙という方の作品だと判明しました。
その他にも、村橋久成の香典人名帳に「一金参円也 阿部隆明」と書いてあることとか、大久保利通愛用のポマード瓶の中に残された二本の毛髪を鑑定したところ血液型がO型と判明したとか、興味深い展示が多数ありました。
前回訪れたとき以降に展示されたものなのか、見ていたにもかかわらずすっかり忘れているのかはわかりませんが、とても楽しめました。

つづく


※写真は多賀神社から見た桜島


『幕末掃苔屋』の内容を更新しました

2012年01月09日 | その他

私のウェブサイト『幕末掃苔屋』に下記の人物を追加しました。


京都府
京都護国神社(東山区清閑寺霊山町)に平野国臣、海賀宮門、横井小楠、所郁太郎
真如堂(左京区浄土寺真如町82)に堀河紀子、石田英吉
岩倉具視幽棲旧宅(左京区岩倉上蔵町100)に岩倉具視
円光寺(左京区一乗寺小谷町13) に村山たか

佐賀県
本行寺(佐賀市西田代1-4-6)に江藤新平

新潟県
長福寺(長岡市西新町)に高野襄

栃木県
天応寺(佐野市堀米町)に井伊直弼

茨城県
本法寺(水戸市千波町)に会沢正志斎
常磐共有墓地(水戸市松本町)に豊田小太郎
妙雲寺(水戸市見川)に井伊直弼
祇園寺(水戸市八幡町)に市川三左衛門
那珂市東木倉に根本正

鹿児島県
日置市東市来町美山に調所広郷
福昌寺跡(鹿児島市池之上町48)に由羅、調所広郷
南洲墓地(鹿児島市上竜尾町2-1)に中島健彦
多賀山公園(清水町)に東郷平八郎
西郷家の墓地(常盤町薬師)に西郷吉二郎、西郷菊次郎
いちき串木野市上名に長谷場純孝
上原墓地(日置市東市来町)に上村戸右衛門
松窪墓地(日置市東市来町)に黒川濤五郎

これからも各地を訪ね、幕末明治を生きた方々を偲びたいと思います。


※写真は日置市東市来町美山に建つ調所広郷の墓


警視庁グッズ

2012年01月08日 | その他

運転免許更新のため、江東運転免許試験場に行ってきました。

たまにしか訪れることのない施設なので、四階の喫茶コーナーや併設の売店を覗いてきました。
売店では「パト缶サブレ」「お巡りさんのクランチチョコレート」「お巡りさんのドロップ」「ポリスまんじゅう」などのお菓子、「警察限定キティちゃん」「警察ウルトラマン」「警察限定ガチャピンムック」などのグッズが売られていました。

鹿児島県警察本部内の売店では焼酎「川路大警視」や、大警視の絵皿が売られていますが、警視庁および警視庁関連施設内の売店では残念ながら大警視のグッズは売られていません。
ピーポくんグッズだけでなく、大警視のグッズ開発にも力を注いでもらいたいと思いました。

喫茶コーナーでホットコーヒーをいただき、売店でポリスまんじゅうを買って帰りました。


※写真は売店