「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          大丈夫なのか タオル寸前の防衛大臣

2012-02-01 07:15:47 | Weblog
昨日参院予算委員会の模様をテレビ中継で見たが、田中直樹防衛大臣のしどろもどろの答弁がめだった。答弁だけではなく大臣席の田中氏は書類を見るでもなく見ないでもなくソワソワしっぱなし。あとで新聞をみて知ったのだが、田中大臣はこの間、無断で15分間ほど議場を退席していたという。野田総理は”田中大臣は就任早々でいささか緊張気味だ”といっているが、普天間問題など難問山積なのに大丈夫なのだろうか。リング外の観客席からみるとタオルが投げられる寸前にうつるのだが。

最低だったのは自民党の佐藤正久議員からの南スーダン派遣のわが国のPKO(国連平和維持活動)要員(先遣隊34人)の身の安全を誰が守るかの質問に対する答弁だった。最初は”まだ決まっていない”と答え、追及されると渡辺副大臣の助けを得て”バングラデシュだ”と答えるしまつ。武器をもたずに派遣されているPKO要員の安全をも把握していない防衛大臣はあまりにも無責任だ。

南スーダン情勢は、現地からの報道ではパイプラインの使用をめぐって対立関係にある隣国スーダンが南スーダンの使用料無支払を理由にその使用をストップし、両国は今一触即発の関係にあるという。紛争が武力衝突になれば当然PKOも巻き込まれる。こういう事態なのに田中防衛大臣の答弁はひどすぎる。

スーダン人とはJICAの技術研修を通じて多少知識があるが、昨年7月独立した南スーダンはアフリカ大陸の中でも未開に近い。国連の要請でPKO活動するにしても必要な物資を運搬するにしても港から2000㌔もある。しかも舗装道路は僅か60㌔しかないという。すべてが万事がこのような国である。早くもロシアは理由をつけてPKO活動から撤退している。先遣隊の調査によって危険と判断すれば本隊派遣はやめるべきである。