安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

SK4(佐藤洋祐、菊池太光、楠井五月、山田玲) SK4 BLUES

2018-12-26 20:06:52 | アルト・サックス

上田市のジャズ喫茶「A列車」に行った際、お店に向かい歩いていたところ、高市(たかいち)神社という神社が目にとまりました。天正11年(1583年)の真田昌幸の上田城築城時に、上田に移り住んだ商人が、東御市海野の白鳥神社から霊力の宿る石を授かり海野町の神として祀ったもののようですが、御神体が石というのがユニークです。ユニークな名前のグループの演奏。

SK4 (佐藤洋祐、菊池太光、楠井五月、山田玲)
SK4 BLUES (BS Jazz Support 2018年録音)

    

12月15日に上田市で行われた片岡雄三カルテットのライブ時に、会場で購入し、菊池さんと楠井さんのサインをもらったCDです。「SK」とは、東京南青山のライブハウス「Body & Soul」のママである関京子さんの頭文字をとったもので、メンバーがつけた名前だそうです。カルテットのフレッシュなライブ演奏が収録されています。

メンバーは、佐藤洋祐(as)、菊池太光(p)、楠井五月(b)、山田玲(ds)。佐藤さんは、帰国前は、米国でグレゴリー・ポーター(vo)のバンドに在籍し、高い評価を得ています。佐藤さんのリーダーライブは昨年聴きました。菊池さん、楠井さんは上田市のライブで聴きましたが、最も若い山田さんを含め既に実力十分なメンバーです。

曲は、楠井五月作「Sk4 Blues」、後はスタンダードなど有名曲で「Three Little Words」、「Body And Soul」、「子犬のワルツ」、「I'll be Seeing You」、「Night And Day」、「Giant Steps」の全7曲。「Sk4 Blues」は、オープニングに相応しいグルーヴ溢れる曲で、とても気に入りました。「子犬のワルツ」は、フレデリック・ショパンのピアノ曲が原作ですが、面白い編曲が施されています。

熱気溢れるステージが収録されていますが、しなやかな音楽性が感じられるアルバム。佐藤洋祐(as)のテクニックは素晴らしく、アップテンポもなんなくこなし、フリーキーな音も自在に使っていますが、「SK4 Blues」におけるハードでグルーヴィーなプレイや「Night and Day」における叙情豊かな演奏に惹きつけられます。菊池太光(p)は、闊達にスイングした「Three Little Words」や音色の魅力でも聴かせる「I'll be Seeing You」で特長が出ています。楠井(b)、山田(ds)のリズム陣もあわせライブで聴いてみたいグループです。

【SK4のメンバー】

【上田市海野町高市神社など】

上田城方面に向かって右側にあります。

海野町 高市神社

御神体はさわるわけにいかないので、真田昌幸・幸村公の雌伏の地の高野山から運ばれた石を「運の石」と命名し、触れることができるようにしています。平成15年に設けられたようです。

神社を過ぎて進みます。

右に折れて細い小路を進みます。

   

ほどなくジャズ喫茶の「A列車」に到着。


ジャズ喫茶 A列車(ジャズ喫茶 長野県上田市中央)

2018-12-25 20:14:39 | ジャズ喫茶

上田市に新しく「A列車」というジャズ喫茶が12月17日に開店したので、訪れました。21日に信濃毎日新聞東信版に記事が載ったせいか、10名近くのお客様がいて賑わっていました。マスターは旧知の方ですが、ジャズがお好きだとは知らなかったので、たいへん驚きました。

場所は上田市中心街のビルの一階ですが、広めの店内は瀟洒で小奇麗です。スピーカーはJBL4343Bで、CDをかけていますが、柔らかめなよい音がしていました。ジャズが聴けるお店として、ジャズファンに歓迎されるとともに、普通にカフェやバーが好きな方も集える場になりそうです。

小路に面したビルの一階で、A列車という看板が目印になります。

   

奥へ進んで、お店の入口。

入口を入ったところ。開店祝いの花が置かれています。ハンガーがあって、コートなどをかけることができます。

店内。壁には「A列車」と墨で書かれた立派な横額が飾られてあります。手前右にはカウンターがあります。

カウンターには5~6名腰かけられます。

カウンター内。CDをかけていますが、800枚くらいあるそうです。

スピーカー。

   

JBL4343B。程度がいいのでいつ購入したか訊ねたところ、数年前に東京で購入したとマスターは話していました。

サンスイのパワーアンプ。古いものだそうですが、力がありそうでした。

   

コントロールアンプは、アキュフェーズで、CDプレーヤーは、SONY製です。

時計の下に、流しているCDのジャケットが展示されています。マイルス・デイヴィスの「1958 マイルス」ですが、壁にもマイルス・デイヴィスの写真が飾ってあり、マスターがお好きなのでしょう。

次には、ハービー・ハンコックのソロ・アルバム「The Piano」がかかりました。

珈琲は、丸山珈琲のものをペーパードリップで淹れています。美味しい。

器が凝っているので、どちらのものか伺ったところ、別所温泉で工房を開いている方のものだそうです。今回は昼に行きましたが、平日は夜10時まで営業しているので、次回は夜寄ってみようと思いながらお店を後にしました。 

【ジャズ喫茶 A列車】

住所:長野県上田市中央3丁目9-1
電話:080-2680-0011
営業時間:
平日:15:00~22:00 土、日、祝:13:00~20:00
定休日:水曜、第一日曜  
ホームページ:a-train-jazz.com


アビーハウス1990 (洋食 長野県北佐久郡軽井沢町長倉)

2018-12-24 20:05:03 | グルメ

一昨日、軽井沢へバッハ・コレギウム・ジャパンのヘンデル「メサイア」公演を聴きに行った際に、昼食にアビーハウス1990に寄りました。長野市方面から行くと、軽井沢駅の手前に位置していて車で寄りやすい場所にあります。同店は、リーズナブルに洋食が食べられるので、人気があり、特に夏は混雑しているようです。

豚肉のカツレツマデラソースとあわせてランチのセットも注文しました。やはり美味しく、軽井沢の人が少ないこの時期ならではのゆったりとしたランチを楽しむことができました。また寄りたいお店です。

お店の外観。手前に数台駐車が可能です。

おすすめメニュー。

店内。入り口の方に向かって撮っています。見えていませんが、突き当り左にもテーブル席が二つありました。

店内から庭、駐車場

ポピュラー系の音楽が静かに流れていました。BOSEの小さなスピーカー。

セットのサラダ

やはりセットのコーンクリームスープ。あっさりめで美味しい。

カツレツとパン

カツレツのアップ。からめたマデラソースもあいまって、かなり気に入った一皿です。

別に珈琲も頼みました。あとから2組入ってきましたが、静かな店内でゆっくりできました。

【アビーハウス1990】

住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉2055-4
電話:0267-42-2725
ホームページ:abbey1990.com


鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン「メサイア」(12月22日 軽井沢大賀ホール)

2018-12-23 20:12:59 | 演奏会・ライブ

年末恒例の鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンによるヘンデル「メサイア」の公演が軽井沢大賀ホールであったので、聴いてきました。今年は、欧米で大活躍の藤村実穂子さんの唄が聴けるのが楽しみです。

   

(出 演)

鈴木雅明(指揮・チェンバロ)
ソプラノ:森谷 真理
メゾソプラノ:藤村 実穂子
テノール:ザッカリー・ワイルダー
バリトン:ベンジャミン・べヴァン
合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン

(曲 目)

G.F.ヘンデル:オラトリオ「メサイア」全曲

きよしこの夜(アンコール)

(感 想)

バッハ・コレギウム・ジャパンの「メサイア」軽井沢公演は、ここのところ毎年聴いていますが、今年も素晴らしい演奏でした。毎年、豪華なソリストが出演しますが、今回は、世界中で活躍しているメゾソプラノの藤村実穂子さんが登場したので驚きました。バッハ・コレギウム・ジャパンのレベルの高さを示したものでもあるのでしょう。

藤村さんの歌では、第2部のはじめの方の20.アリア「彼は蔑まれ、人々に見捨てられ」がとりわけよく、左手前方の席であったこともあり、その柔らかな声の響きが直接聴こえてきました。また、ソプラノの森谷真理さんの歌も表情付けが素晴らしく、第3部のはじめのアリア「私は知っている、私を贖う方が生きておられ」では、そのへんがよく出ていました。

男性の歌手二人も、堂々とした歌いぶりで、歌手陣が充実していました。メサイアの初演は、今から270年以上前の1742年だそうですが、ヘンデルの書いた合唱やアリアは劇的で飽きることもありません。最も有名な第2部最後の「ハレルヤコーラス」は鈴木雅明さんの指揮によるバッハ・コレギウム・ジャパンの合唱と演奏が本領発揮した感激するものでした。

直接にはキリスト教の内容でありますが、音楽自体は、誰が聴いても面白いものです。来年も公演があるなら、また来るつもりです。

【バッハ・コレギウム・ジャパン】

ホームページ:bach Collegium Japan

【軽井沢大賀ホール】

住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東28−4
電話:0267-42-0055
ホームページ:ohgahall

ホールの外観。

入口

入口を入ったところ。

ホール内部。始まる前です。


チェット・ベイカー PLAYS THE BEST OF LERNER & LOEWE

2018-12-22 20:18:58 | トランペット・トロンボーン

先日、信州国際音楽村で片岡雄三カルテットのライブを楽しみましたが、国際音楽村はロケーションがよくて浅間山など眺望も楽しめました。大きなホールではありませんが、音響が良いことでも知られていて、クラシックのコンサートも開かれます。当日、ホワイエにはクリスマス・ツリーが飾られ、バーカウンターも設置されて、すっかりくつろいだムードでした。寛いだ演奏が聴けるアルバムを。

CHET BAKER (チェット・ベイカー)
PLAYS THE BEST OF LERNER & LOEWE (RIVERSIDE  1959年録音) 

   

作詞のアラン・ジェイ・ラーナーと作曲のフレデリック・ロウのコンビは、「My Fair Lady」(1956年)をはじめ、「Brigadoon」(47年)、「Camelot」(60年)などヒット・ミュージカルを作っています。特に、「My Fair Lady」は、大ヒットし、その中の曲を演奏したシェリー・マン(ds)のアルバムもヒットしました。これもその線を狙った企画ですが、チェット・ベイカー(tp,vo 1929~88年)の演奏は、繊細で瑞々しく、個性が際立つものになっています。

メンバーは、チェット・ベイカー(tp)、ハービー・マン(fl,ts)、ズート・シムズ(ts,as)、ペッパー・アダムス(bs)、ビル・エヴァンス(p)、ボブ・コーウィン(p)、アール・メイ(b)、クリフォード・ジャーヴィス(ds)。曲により参加者に異動があります。チェット・ベイカーのトランペット中心のセッションですが、音色の多彩さがあり、また、ビル・エヴァンスのピアノが4曲で聴けます。

曲は、「I've Grown Accustomed to Her Face」(彼女の顔に慣れてきた)、「I Could Have Danced All Night」(一晩中踊れたら)、「The Heater on The Hill」、「On The Street Where You Live」(君住む街で)、「Almost Like Being In Love」、「Thanks Heaven For Little Girls」、「I Talk to The Trees」、「Show Me」の8曲。4つのミュージカルから曲が選択されています。

チェット・ベイカー(tp)の美しくもちょっと翳りのあるサウンドによるプレイが心に残る落ち着いたミュージカル曲集。ペッパー・アダムスも柔らかめにバリトン・サックスをプレイし、ビル・エヴァンス(p)の参加もあって、抒情的な雰囲気が感じられます。最初の「I've Grown Accutomed to Her Face」では、チェット・ベイカーが遅めのテンポで、おずおずという感じで吹いているのが印象に残り、一転して、「I Could Have Danced All Night」では、軽快で明るく吹いています。「Almost Like Being In Love」もミュージカルの場面が目に浮かぶような演奏です。

 【信州国際音楽村】

住所:長野県上田市生田2937-1
電話: 0268-42-3436 
ホームページ:ongakumura.jp

音楽村では、年に一回程度、ジャズ・ライブが開催されています。新春は、2019年1月3日に、ニューイヤーコンサートとして、長原幸太(読売日響コンサートマスター)with ニューイヤーフレンズのコンサートがあります。

信州国際音楽村こだまホール外観

ホールのホワイエ。12月15日当日は、奥にバーカウンターが設けられて、ワインなどを楽しんでいる方もいらっしゃいました。

クリスマス・ツリー

ホール内部は、階段状に座席が設けられています。結構傾斜があります。

小諸方面から浅間山

こちらは東の方向で、菅平方面だと思われます。