安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

片岡雄三(tb)カルテット・ライブ (12月15日 長野県上田市信州国際音楽村ホール)

2018-12-17 20:12:27 | 演奏会・ライブ

片岡雄三カルテットのライブが、信州国際音楽村で開催されたので、聴いてきました。片岡さんは1967年生まれで、「宮間利之とニューハード」、「原信夫と♯&♭」などビッグバンドでプレイし、現在は自己のカルテットなどで活躍中のトロンボーン奏者です。

   

 (出演者)

片岡雄三(tb)
菊池太光(p)
楠井五月(b)
広瀬潤次(ds)

片岡雄三カルテット

片岡雄三(tb)

菊池太光(p)

楠井五月(b)

広瀬潤次(ds)

演奏終了時の挨拶で、片岡さんが菊池さんを再度紹介しているところ。菊池さんは、演奏中は顔が見えないので、この写真も載せました。

(曲 目)

(第1セット)

I'm Getting Sentimental Over You (Geroge Bassman)
Someone To Light Up My Life (Antonio Carlos Jobim)
Jitterbug Waltz (Fats Waller
My Foolish Heart (Victor Young
Esprit (片岡雄三)

(第2セット)

Autumn Leaves (Joseph Kosma)
Cura de gatos (片岡雄三、日本語で「いやしの猫」と曲名を言っていました。)
No More Blues (Antonio Carlos Jobim)
The Good Life (Sacha Distel)
Spain (Chick Corea)

Have Yourself a merry little Christmas (Hugh Martin)【アンコール曲】

(感 想)

最初の曲「I'm Getting Sentimental Over You」のイントロで、ピアノトリオのサウンドが出た瞬間、よいライブになると確信しましたが、そのまま最後まで、スイングした素晴らしい演奏が続きました。片岡さんのプレイは、よく歌って、多彩な表現で楽しませてくれましたが、さらに司会ぶりが愉快で、クリスマスに相応しい演奏会になりました。

トミー・ドーシー楽団のテーマ曲「I'm Getting Sentimental Over You」はミディアムテンポで演奏していましたが、最後の方でトミー・ドーシー(tb)のスタイルでスローで片岡さんがスイートに吹いてくれて印象深く、自作の「Esprit」では、バップ的なハードな吹奏を行い、エキサイティングでした。A・C・ジョビン作の2曲のボサノバも、トロンボーンに相応しく編曲されていてかなり楽しめました。

ピアノの菊池太光さんは、ライブで初めて聴きましたが、音色がよくて、バラードの「My Foolish Heart」や「Cura de gatos」では本当にきれいな響きでした。もちろん早い曲もよく、歌の伴奏をやったCDなどは持っていたのですが、注目すべきピアニストだと思いました。

楠井五月(b)さんは、昨年、南青山の「Body & Soul」で聴いて感心してリーダー作を購入し、感想を拙ブログに掲載しました(その記事へのリンク)が、「Cura de gatos」では弓弾きを披露するなど活躍していました。広瀬潤次(ds)さんは、椎名豊(p)グループで聴いたことがありますが、今回も柔軟で行き届いた演奏ぶりでした。