安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

仲道郁代ピアノリサイタル (2月16日 長野県上田市サントミューゼ)

2018-02-19 20:02:05 | 演奏会・ライブ

昨年デビュー30周年を迎えた人気ピアニストの仲道郁代さんが、シューマンの作品ばかりを取り上げるリサイタルを開催するというので聴きたくなり、仕事のあと上田市まで出かけました。小ホールでの演奏会なので、近くで演奏姿もみることができそうです。

(曲 目)

(第一部)
シューマン/アベッグ変奏曲 Op.1
シューマン / 交響的練習曲 Op.13

(第二部)
シューマン / 幻想曲 ハ長調 Op.17
シューマン / 「3つのロマンス」から嬰ヘ長調 Op.28-2

(アンコール)
ショパン / バラード第1番 ト短調 Op.23
エルガ― / 愛の挨拶
シューマン / トロイメライ

(感 想)

予想以上の素晴らしいリサイタルでした。仲道さんは、MCも上手で曲の背景や引用されている楽曲なども紹介してくれましたが、シューマンのピアノ曲は、様式が型にはまらず自由で、聴きどころがどこかわからなくなることがあるので、このMCはありがたかった。

最も印象に残ったのは、大曲の「幻想曲 ハ長調」でした。第1楽章におけるベートーベンの歌曲「遥かなる恋人へ」からの引用ではメロディをくっきりと浮き彫りにし、第2章はかなりダイナミックで、反対に第3楽章では細やかに歌っていて、振幅を大きくとって表現していました。

アンコールでは、開催中のピュンチャンオリンピックでフィギャア男子の羽生結弦選手が使用した曲だと言って、ショパンのバラード第1番を弾いてくれましたが、過度に嫋嫋とならずに颯爽とした演奏で印象に残りました。エルガ―の「愛の挨拶」は、仲道さんのクロージングテーマのような曲だそうですが、穏やかなよい曲です。

オールシューマンプログラムを上田市で聴けたのは特筆に値しますので、このホールを運営する方に感謝しながら、帰りの新幹線(上田駅→長野駅)に乗り込みました。

【仲道郁代オフィシャルオームページ】

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