安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ケニー・バレル MIDNIGHT BLUE

2009-05-20 22:04:37 | ギター

先日、出張で久しぶりに大町市(長野県、黒四ダムの入り口)に行ってきました。大町市内からは、北アルプスの白馬岳などがすこぶるきれいに見えました。山肌に残る雪は心なしか少なめで、温暖化の影響が出ているかのようでした。アルプスを見ているうちに、この近くに住んでいたビリヤード好きな友人に頼まれて、本作品をカセットテープに録音してプレゼントしたのを思い出しました。

KENNY BURRELL (ケニー・バレル)
MIDNIGHT BLUE (BLUE NOTE 1963年録音) 

 

 Midnight_blue_kenny_burrell

ケニー・バレル(ギター)のアルバムの中でも人気作品だけにお持ちの方が多いのではないでしょうか。購入したのは、就職してすぐのころです。当時、時間に縛られる生活に嫌気がさして、その友人とつるんでは、アフターファイブは、飲んだり、ビリヤードなどをして遊んでいました。タイトルが、そんな夜の時間にふさわしかったこともあって購入した記憶があります。

バレルに、スタンリー・タレンタイン(テナー・サックス)、メイジャー・ホリー、JR(ベース)、ビル・イングリッシュ(ドラムス)そしてレイ・バレット(コンガ)というメンバーで、ピアノは抜きですが、コンガが入り賑やかさもあります。コンガは、ピアノ・トリオに入る時など好きではないのですが、この作品にはかなりフィットしています。

スタンダードは「Gee Baby Ain't I Good To You」の1曲だけで、ケニー・バレルのオリジナル5曲とメイジャー・ホリーのオリジナル1曲という7曲が収録されています。ギターとテナーサックのブルージーこのうえない音色が真夜中のムードを設定しており、タイトルどおりです。

特に「Chittalins Con Carne」が素晴らしく、ベースとコンガによるイントロに続き、旋律をテナーが吹くと、ギターが和音をスタッカートして答えるという、いわば「コール・アンド・レスポンス」スタイルをとっています。そうして続くシングルラインによるバレルのアドリブのかっこいいこと。タレンタインのソロのあとの二人の掛け合いがまた決まっています。

ギター・トリオにコンガが加わった編成の「Midnight Blue」ではバレルが大きくスイングしています。スタンダード「Gee Baby Ain't I Good To You」はギター・トリオで、ホリー作の「Mule」はギター・ソロで演じられます。このようにバレルのギターにスポットをあてた作りになっています。久しぶりに聴きましたが、興奮しました。