安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ニキ・プライス NIKKI

2008-07-17 00:05:28 | ヴォーカル(L~R)

ジャズ批評誌のヴォーカル特集をその昔パラパラとめくったとき、ジャケットに魅せられて入手したいと願ったアルバムがいくつもありました。その中でも、くっきりとした目鼻立ちの顔写真のジャケットが魅力的なニキ・プライスの「NIKKI」は一番でした。歌や収録曲もよくて、ターンテーブルに時々乗せるアルバムです。NIkkiには副題が、Introducing The Beautiful Nikki Priceとついています。

NIKKI PRICE (ニキ・プライス)
NIKKI (EPIC 多分1962年頃録音)

 Nikki

プロデューサーのジョン・ハモンドに認められてエピックへの録音が実現したものです。ニキは17歳の時にシカゴでモデルの仕事をし、その後ニューヨークでペリー・コモショーなどでコーラスの一員として歌い、ジョン・ヘンリー・フォーク・ショーではフューチャーをされました。西海岸でも歌いましたが、出身地のデトロイトに戻りウェイン州立大学を卒業後、再びニューヨークへ出て小さなサパークラブで歌っていました。

既に13歳の時には地元のテレビに出ていたようなので、小さい頃から才能を発揮していたのでしょう。彼女の声は柔らかくふくよかで、透明感もある良く伸びる声です。編曲はJoe SayとFred Karlinで、彼女の声を邪魔しない控え目な伴奏。Fred Karlinは、カーペンターズのヒット曲「For We All Know」の作者です。

曲目は、「Would'ja For A Big Red Apple」、「I'm A Stranger to Myself」、「A Thousand Blue Bubbles」、「Fools Rush In」、「My Love is a Wanderer」、「You'd Be So Nice to Come Home to」、「My Man's Gone Now」、「You Look Like Someone」、「Sweet Pumpkin」など12曲です。

バラードの「Fools Rush In」、「My Love is a Wandere」は繊細で優しそう。ミディアムの「Sweet Pumpkin」(ロンネル・ブライト作)では、タイトルどおり甘ーくスイングします。高音部を聴くにつけ、ウェイン州立大では、声楽や演劇を習ったのかもしれないなどと勝手な妄想をしています。