「段取り八分」、これを「段取りを8プンでやれ」あるいは「段取りには少なくとも8プンはかけてあわてずにやれ」と読む人がことによるといるかもしれない。
ヤレヤレやってみろの時代になって、大臣もいまは仮免とうそぶく。冗談ではないのだが、苦笑でも怖い顔よりしのぎやすいと思えばそんな冗句も出るだろう。
パソコンもゲーム機も、やってみてうまくいかなければ何度でもやり直しがきく。
その場その場をしのいでいけば、瞬時の快感が得られる。それに浸ってしまえば、次にやるときにはどうすれば巧くいくかということはあまり考えない。
手際のよさは数をこなせば身につくが、準備が良くて手際がよければ、仕上がりは格段によくなる。
なによりも、途中でイライラを起こさなくてすむ。
「段取り八分」は、わざわざ説明することもないが、ものごとは準備が整えば八ぶどおり終わったと同じ、時間の勘定ではなく、作業の核の部分に入ってから安全にあわてずにできる、そのことをだいじにしようという、職人の知恵なのだ。
ワードに画像ファイルを挿入するときにも、段取りがものをいう。
それは2種類の「ゼン」である。「善の研究」という本があったがそのゼンではない。
挿入場所の準備を「前面」と「全面」の三次元でやっておけという、勉強会で教えてもらった手法である。
図でもテキストボックスでも、「どこに」挿入するかを決めておくことは、こういう作業の「面倒感」をなくす上で有効である。
引越しを想像してみよう。運び込んだものが、違う部屋に置かれてしまったり、並べる順序を違えてしまったりでは、引越し屋の腕の悪さの宣伝になってしまう。
挿入した図やテキストボックスは、ここへと思った位置に入り、どこかへ潜り込まずにすぐ見えるのが望ましい。
「ここへ」を決めるのはカーソルの位置だが、画面上に何も入力してないところにはカーソルをもって行けない。
どこにでもカーソルを置けるようにするには、ページ全体を未入力状態から空き段落状態に変えておけばよい。つまり Ennter, Ennter を繰り返して、全面に曲がり矢印マークを入れておけばよいのである。
また、ワードの初期設定では、挿入オブジェクトが[行内]となるように設定されているが、Word 2003 以降のバージョンでは、下記のサイトに図入りで示されている手順にしたがって設定変更しておけば、挿入したオブジェクトがどこに入ったのか探さなくてもよい。
「初心者のためのOffice講座ーはまちゃんらんど」
「私の場合は、図を挿入すると躊躇なく「前面」に設定することにしている」
11月19日の記事にはこう書いたが、Word 2000 を使っていた私は、「既定」が変更できることを知らなかったのだ。
「前面」と「全面」、先日の勉強会までは、このことに全然気付かなかったのである。
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