管理栄養士Atsukoの日々

 コーチングを用いた栄養・食事相談が得意です。
 専門:透析を含む腎疾患・糖尿病・生活習慣病・栄養教育

透析の方の食事療法

2007-10-31 20:42:22 | 慢性腎臓病(CKD)
ご無沙汰です。

最近、子供達がyahoo!きっずの「将棋ゲーム」にはまり始め、
PCを占領される時間が長くなり、
なかなか更新が出来ない状態です。
すみません。

今やっとPCを奪い取りました。

で、私の近況ですが…

やっと室長が帰って来て、
私の任務は無事終わりました。

今週月・火曜日は、外来血液透析患者さまの
栄養相談に追われました。

当院はもともと腎臓関係の病院で、
栄養相談は透析中のベッドサイドにて行います。

これからの時期、透析の方の食事の注意点は、
「塩分摂取量が過剰にならないこと」です。

夏場は汗が出るため、
透析終了時から次回透析時までの体重の増えは
比較的少なくて済む方が多いのですが、
これからは汗が出にくい時期ですので
体重の管理が難しくなりやすいです。

また塩分・水分の多い料理
(めん類、シチュー、おでん、鍋など)
が増えますので、さらに難しくなります。

体重管理のがうまくいくかどうかは、
「透析が中2日空く日をどのように過ごすか」によって決まります。

中2日空く日は、
上記に述べたような塩分・水分の多い料理を避けるとよいでしょう。
(30年近く透析をされている方は、中2日空く日は
外食なども避けているとおっしゃっていました)。
その代わり、揚げ物などの油調理を摂って
なるべく塩分・水分を摂らないように心がけるとよいと思います。

透析をされている方、
体重管理は、食事量を減らして管理するのではなく、
ぜひ「減塩」にチャレンジして
上手に今年の冬を乗り切ってみませんか?


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (セルラー)
2007-10-31 23:33:05
こんにちは。以前コメント↓セルラーです。
父親が今、検査入院しています。
30年来の糖尿を甘く見ていた為に腎臓まで悪くなっていました。近い将来、透析になるそうでそれが早くなるかどうかは本人次第だと言われました。食事療法をキチンとしなかった結果がこうなったわけでして。
透析を聞いて少しは危機感を持ったのか、病院でのセミナーも受けています。
糖尿病性腎症の食事療法になるようです。
コレって面倒なんですよね。
私も一応栄養士をやっていましたが、病院経験はないのでこの手は勉強しないと・・・です。
カロリーは1600kcalで、たん白制限がまだ検査の結果が出ていないのでわからないようです。
また、結果が出たら相談に乗ってください。
返信する
セルラーさん、心配ですね。 (あつこ)
2007-11-01 05:44:54
コメントを読んでびっくりしました。
さぞかしご心配されていることでしょう。
ご存知の通り、糖尿病性腎症の食事療法はちょっと複雑です。
減塩に加え、蛋白質制限+エネルギーの確保が必要になってくるので…。
特に糖尿の方は今までエネルギーを気にしていたわけですから、矛盾した食事療法に戸惑うかもしれませんね。
私でよければいつでも相談してくださいね。
出来る限りお力になりたいと思います。
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Unknown (チビ)
2007-11-03 22:40:47
こんばんは!
私は透析をしています。
いつも疑問に思うことがあります。
バナナやアボガドなどカリウムが高い食品を口にしたいときに、これらの食品を口にしてどのくらいの時間がたったら体に吸収されるのでしょうか?
透析日の何時間前なら大丈夫かな?
透析中も食べますが、透析後半は良くないでしょうか?
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はじめまして!チビさん。 (あつこ)
2007-11-05 23:01:26
コメント、ありがとうございます。

週末、主人の実家へ行っていたので、
お返事が遅くなりました。すみません。

ご質問の件ですが、
当院の透析の方からもよく質問されることです。

果物好きの方には本当に切実な問題ですね。

食品を摂取してからの吸収時間は、
一般に2~3時間といわれていますが、
油が多い食品はそれ以上(揚げ物は4~6時間)にかかりますし、
糖質の多い食品では、短いものもあります。
バナナなどは1時間くらいで胃から腸へ移行します。
一方、アボガドは油の含有量が高い果物(約20%)ですので、揚げ物と同様に4時間近くかかるのではないかと思われます。

ですから、アボガド以外の果物の吸収時間は1~3時間程度と思われます。

「透析前に食べるとよい」といわれる理由は、ここにあります(透析前に摂取したカリウムは消化吸収を経て、透析中に血中に移行するので取り除かれやすいということです)。

ただし、注意していただきたいことは、
 ・1回の透析で取り除かれるカリウムの量はほぼ決まっている
 ・透析終了時から次回透析までに摂取したカリウムすべてが、血中に存在しているわけではない

ということです。

カリウムは、筋肉の細胞内の物質ですので、透析をしていない間は少しずつ血液中から細胞内へ移行していきます。透析中はこれと逆のことが起こっています。

透析中に血液がきれいになっても、細胞内にまだカリウムが貯まっている場合は、透析終了後、じわじわと血中へカリウムが移行し、高カリウム血症をきたす方もありますので、やはり摂りすぎない方が無難かと思います。
どうしても果物を摂りたいという場合、私は透析が1日おきの日に摂取するよう勧めています。

長くなってすみません。ご理解いただけましたでしょうか?
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お返事ありがとうございます。 (チビ)
2007-11-06 14:04:19
解りやすくて、すごく参考になりました。
透析でカリウムを取り除いても、筋肉細胞にあるカリウムが血液中にでてくるのはびっくりでした。

私が通ってる病院には栄養士さんがいないので、これからも、質問させてくださいね。
ありがとうございます。
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どういたしまして。 (あつこ)
2007-11-07 06:11:51
私でよければ、またいつでもご質問下さい
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はじめまして。 (アン)
2013-05-01 00:22:37
こんばんは。
病院の栄養士として働いてますが、透析の栄養指導については勉強中の者です。

ブログを拝見し、少し質問させていただきたくコメントさせてもらいます。
夏場は汗がでるため、透析間の体重の増えは比較的少ないとのことですが、夏場に汗を多くかく方ですと、塩分摂取量についてはどう指導されていますか?透析患者さんですと、現在1日6g未満で指導しています。汗の中にナトリウムも一緒に出ていくために、その分塩分を増やすことは、透析患者さんにとってはよいことなのでしょうか?先日患者さんに質問をされたのですがなかなか答えがわからず…。ご教授いただければ幸いです。
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アンさん、お返事遅くなりすみません (あつこ)
2013-06-26 22:05:12
アンさん、コメントをありがとうございます。

最近、スマホからの投稿が多くなり、
PCのコメントチェックを怠っておりました。

お返事がたいへん遅くなりすみません。

透析患者さんの夏場の塩分摂取量についてですが、
炎天下でお仕事をされている方や
スポーツなどで多量に汗をかかれる方でない限りは、
いつもと同じように塩分制限を実行されるので構わないです。

透析間の体重増加量がマイナスで

1)透析前血清Naが低い場合は塩分と水分摂取不足を疑い、
2)透析前Naが高値の場合は、水分摂取不足を疑ってみてください。

特に、冬場の透析間体重増加量がドライウエイトの5%を超えている方は
塩分制限摂取量を緩める必要はありません。
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