葦津泰國の、私の「視角」

 私は葦津事務所というささやかな出版社の代表です。日常起こっている様々な出来事に、受け取り方や考え方を探ってみます。

天皇陛下のお誕生日

2012年12月26日 06時44分27秒 | 私の「時事評論」
私のブログ http://www.ashizujimusyo.com に天皇陛下のお誕生日の時に、以下のようなブログを掲載しました。お読みの方にはダブりますが、紹介しておきます。

今年で79歳に

 天皇陛下が12月23日、79歳のお誕生日をお迎えになられた。

 陛下は記者団にご会見になり、そして皇居参賀に訪れた一般の人たちに、何度もお立ち台から御手を振られたが、その御会見の御所見やお言葉に私は感動した。

 天皇様のお誕生日のメッセージは、いつものことだが、東北大震災の被害に遭われた被災者たちに向けられている。

 彼らのことをまず第一に思わなければ日本の幸せはないというご陛下の御信念。

 政府も官庁などの役人も当局者も、被災者のことよりも規則や法令などを考え、そして我々日本人も、ともすれば、日々次々に起こる現象に目を奪われて、

我々はまず、「何をなすべきか」という日本人としての生き方を忘れてしまっている中で、

しっかり見つめられている大御心にはブレがない。

 朝夕東北の民の身を思われ、その苦しみを己が苦しみとして、ひたすら神々にお祈りをされておられるお姿が拝される。

 我々が同じような心境に一歩でも近づきたいとあこがれながらもなることのできない無私のお心、それこそが陛下のお心そのものである。

 そんな陛下だとよく知るからこそ、我々は「天皇陛下万歳」という短い言葉の中に、万感の思いを込めて奉唱し、天皇陛下を心の底から信仰し、そのもとにある日本人であることを幸せに思う。

 陛下も、ご長寿をお祝い申し上げる国民に対して、その心をしっかりお持ちくださっている。突然、心臓の手術を受けられたり、御体調を崩され、わがこと以上に心配する国民に

「心配してくれてありがとう」

と、素直に我々の心を読み取って手を振ってお応えになってくださる背後には一点の曇りもない。

 天皇陛下は日本の宝、文化そのものの中心なのだとしみじみ思う。


 ご公務多忙と動く官僚の動きに対して
 
 また陛下は、今政府・宮内庁などのもとに騒ぎが起こっている陛下のご公務軽減のために、軽率にも伝統の皇室制度にまで手を付けて対応しようとする動きを眺められて、

 「その必要はない」

とはっきり国民にメッセージを示された。

 「東宮や秋篠宮が手伝ってくれるから心配しなくてもよい」。

 この陛下のお言葉には、多くの意味が含まれていると思う。私は、お言葉の背後に、天皇陛下の日本の伝統を尊重し、皇室がその継続の中にあることの尊さを思う。数千年の伝統を活かしながら、伝統の天皇制度を維持することには、軽率な小手先細工は避けるべきことだ。

「天皇陛下万歳」。

 日本の皇室を中心にまとまっている伝統の文化を素直にありがたい先祖からの贈り物として受け取り、焦らず肩ひじ張らず、力まず軽率に対応せずに素直に大切にしよう。

 穏やかに日本人らしく生きること、これが簡単に見えて最も大事なことなのだとつくづく思う。

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1 コメント

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老婆心ですが (三四郎)
2013-01-17 17:42:08
今上天皇が日々日本国民の安寧を願っておられることは重々承知してるところですが、心配なのは東宮さまです。
今上天皇亡き後、国民は東宮さまに向けて素直に尊敬の念をもって天皇陛下万歳を唱えるでしょうか。
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