Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

金剛峯寺のパワースポットの話

2016-06-09 21:44:22 | コラム

日本人が選ぶ「行ってよかった!神社仏閣ランキング」 人気は「西高東低」(東京バーゲンマニアの記事より)

たまにテレビとかで「ここにパワーを感じます…」みたいことを言うスピリチュアルな人を見ます。
多分ですが、本当に何かを感じてはいるんだと思います。
ただ、一概にパワーといっても様々です。

例えば、目に見えない電磁波でも赤外線のように良いものもあれば、紫外線のように悪いものもあります。
スピリチュアルで見えないパワーを感じるからといって、それがいいか悪いかまで判断できてるんでしょうか。

旅行で高野山に行った時のことです。
まず思ったのはいい意味で「こりゃ仏教界の一大テーマパークじゃな…」という感想でした。

有名な金剛峯寺も入ってみると神聖な場というよりは宿泊施設みたいでした。
それぞれの小部屋に色とりどりの綺麗な襖絵があって、それを見て回ります。

その中に一部屋だけ異様な雰囲気を醸し出している部屋があり、思わず足を止めました。
というのも、その襖絵だけ真っ白な雪が積もった松を描いた、なんとも寂しいものだったからです。
その妖しさからか、胸にずしりと重たい感じがして、とても変な気分です。

すると、隣で別の人に解説をされていたボランティアのガイドの方がこう言いました。
「ここは秀次が切腹を命ぜられた部屋なんです」

秀次とは秀吉の甥で、乱心した晩年の秀吉に無実の罪を着せられ一族はもとより女中まで惨殺された悲劇の人です。
そのことを初めて知り、切腹とはいえ人殺しが堂々と寺で行われたことがまずショックでした。

しかし、それ以上に引っかかったのはガイドさんの次の一言でした。
「ここは霊験あらたかな場所なんです」

確かに霊感なんて全くない僕ですらゾワッと来たくらいですから、何かあるのかもしれません。
でも、全くの言いがかりで殺された人間の殺害現場を「霊験」なんて言葉でくくるのにはかなり疑問を感じました。

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