あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

12月31日「大田区総合体育館ダブル世界戦」結果

2016年12月31日 | ボクシング
「ボクシング・ダブル世界戦」  
◆WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
ジェスレル・コラレス 判定12R 内山高志

◆WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ
田口良一 引分 カルロス・カニサレス



・前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山
 高志が、王座返り咲きに失敗。
 危険な序盤を用心深く戦った内山は、2Rで既に相手の
 左に反応。研究の成果を見せた。

 コラレスも奇襲ではなく、中間距離でのボックスを選択。
 私の予想は、もっと重心を後ろに持って行き、バック・
 ギアに入れながら、ここという時に打ってくる…という
 モノだったが。
 重心自体は前回と大差なく、ボディワークの柔軟性で
 被弾を避けた印象。

 内山は警戒するあまり手数が出ず、序盤はコラレスが
 リード。
 第5Rに内山が奪ったダウンはラッキーだと思ったが、
 (相手は押されたように倒れてたし)6Rから挑戦者が
 調子を上げていった。
 有効打も増え、右のボディ・ストレートで相手の腰を
 折り曲げる、チャンスのシーンも。

 しかし、コラレスはクリンチやボディワーク、サイド・
 ステップでエスケープ。
 いきなりの左からの連打で内山を追うなど反撃姿勢も
 見せた。ただし、初戦序盤の迫力こそ無かったから
 内山の攻勢に期待が持てたが、結局は詰め切れず。
 試合は判定に持ち込まれ、2-1でコラレス勝利となった。

 靴紐を締めなおす時間稼ぎは「いかにも」だったが、
 それでも、内山には手数が欲しかった(特に11Rと12R)。
 前回KOされた精神的ダメージがあったのだろうな…。

 同じ相手に2度の敗戦は厳しい。KOダイナマイトの
 去就に注目が集まるだろう。



・ライトフライ級の田口は、強打者の前評高かった相手と
 対戦したが、序盤で調子に乗せさせる事なく攻勢に転じ
 勝ちに等しい引き分けで王座防衛。
 カニサレスは1,2Rこそ「なんかミゲル・コットに似てる
 なぁ」と思わせる攻撃もあったが、田口を圧倒するには
 至らず、王者もしっかり打ち返してみせた。
 3Rからカニサレスはフットワークを使い始め、田口が
 追う展開に。
 終盤は「最強挑戦者」と呼ばれた男のクリンチの多さに
 会場はブーイングの嵐。
 試合は判定に持ち込まれたが、カニサレスのアウト・
 ボクシングもジャブが有効といえる程の巧妙さに欠け、
 王者がポイントで突き放したかと思ったが。
 公式採点は割れ、 116―112(王者)・116―
 112(挑戦者)・114―114で引き分け。

ワタナベジムにとっては辛い年明けになってしまったが、
田口が前評高い挑戦者から王座を守った事は大きい。
防衛回数が伸びる可能性が高まってきた。

12月31日「京都 井岡&小國ダブル世界戦」結果

2016年12月31日 | ボクシング
12月31日 京都・島津アリーナ

◆WBA世界フライ級 王座統一12回戦
井岡一翔(正規王者)7R2分51秒KO スタンプ・ギャットニワット(暫定王者)

◆IBF世界Sバンタム級タイトルマッチ12回戦
小國以載 判定 ジョナタン・グスマン

◆55.0㎏契約8回戦
大森将平 3R2分30秒KO ロッキー・フェンテス



メインイベント
正規王者の井岡一翔(井岡)は暫定王者のスタンプ・ギャットニワット
(タイ)の対戦は、同団体内での頂上決戦だけに、相変わらず統一戦とは
呼びたくない私が居ます。
序盤はスタンプが予想以上に思い切りの良いパンチを振ってきてスリルある
展開になった。
速いパンチが飛んできて、井岡がカバリングに務めるシーンもあり。
2回にはアッパー気味の右フックでダウンを奪われてしまう井岡!
立ち上がった王者は、その後は冷静に対処。
大振り挑戦者の隙を突いて試合を優勢に進めていく。
荒っぽく攻めたスタンプだったが、ボディを攻められ失速。
7回には左ボディでダウンを奪われた暫定王者は、立ち上がって再開に応じ
たふが、井岡がラッシュの中でボディを当てると再びダウン。
レフェリーが試合をストップし、井岡がV4に成功した。

セミファイナル
小國は大殊勲。判定は三者とも115-112。
1回は基本的にリードパンチの伸ばし合いだったが小國の長いパンチが速く、
なかなか強い。好調なスタート。
2回からグスマンが前に出てパンチを振るい始めるも、小國はガードと距離で
外し、シャープな反撃。
小國ってこんなに良い選手だったのか?(失礼)
小國のボディブローが良い。「さあ、これからボディを打ちますよ」という
前フリ無しで繰り出すのが良い!
3回、グスマンの左フックをかわし小國が左のボディブローを相手レバーに
打ち込むと、グスマンがショックを受けた様にダウン!
ダメージ深かい王者だったが立ち上がり、この回の終了ゴングに逃げ込んだ。
残り時間もあり、ここは詰めて欲しかったのだが…。
中盤もグスマンの強打と小國のシャープなパンチが交錯。
11回には小國の左ボディ2発でグスマンはダウンするも、審判はローブローと
判断し、グスマンには回復時間が与えられた。
スロー再生では明らかにトランクスのベルトラインにヒットしており観客は大
ブーイング。
試合再開後、ボディを攻める小國だったが、グスマンは逃げ切る。
最終回もグスマンを追う小國だったが王者は距離を取って決定打を与えず。
試合は判定へ。
判定3-0、小國がグスマンから大金星の勝利を収め新王者となったが、3ポイント
以上の差があったように感じるのは私だけだろうか?

世界戦が流れた大森の8回戦。
(画像のポスターではハスキンス戦が載ってますが…)気持ちを切り替えて
くれたのか、フェンテスを3RでKO。本番に期待したい。

12月31日「岐阜メモリアルセンター世界戦」結果

2016年12月31日 | ボクシング
12月31日、岐阜県岐阜市
岐阜メモリアルセンター・愛ドーム

◆WBO世界L・フライ級王座決定戦
田中恒成(畑中)5RTKO モイセス・フエンテス(メキシコ)

◆日本フェザー級タイトルマッチ
林翔太(畑中)判定3-0 下田昭文(帝拳)

◆54.0キロ8回戦
田中裕士(畑中)TKO4回1分41秒 谷口拓也(ダッシュ東保)

◆53.0キロ4回戦
畑中建人(畑中)TKO2回1分3秒 浅原幸裕(斉藤)



・WBOライトフライ級王座決定戦は、同級2位田中恒成が
 同級1位のモイセス・フエンテスを5回TKOで下した。
 ミニマム級に続く2階級制覇を日本最速タイの8戦目で
 達成した。記録上では…ね。
 田中は序盤からスピードで圧倒し。5回にはロープまで
 追い込んで連打で勝利。
 フエンテスの不調も伝えられている。

・フェザー級の日本タイトル戦は、王者・林翔太(畑中)が
 迎え撃ったのは、元WBA世界S・バンタム級チャンピオンの
 下田昭文(帝拳)。
 序盤に強い下田は速く激しく出入り、リードを奪ったが、
 林は中盤以降に攻めはじめ、9回終了間際に右ストレートで
 ダウンを奪い、判定勝ちとなった。

・元WBC世界S・バンタム級チャンピオン畑中清詞会長の長男、
 建人(畑中)は早くもプロ2戦目に臨んで勝利。
 勝利のバク転は親父さんもやってた事。感慨深いねぇ。

12月30日「ボクシングフェス2016」結果

2016年12月31日 | ボクシング
12月30日(金)東京・有明コロシアム
『ボクシングフェス2016』
◆WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
井上尚弥 6R1分1秒KO 河野公平

◆IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ
八重樫東 12R2分13秒TKO サマートレック・ゴーキャットジム

◆ノンタイトル10回戦
村田諒太 3R2分53秒KO ブルーノ・サンドバル

◆フェザー級8回戦
清水 聡 KO3R1分09秒 カルロ・デメシーリョ



・メインは王者の井上が強さを見せつけた。
 もともと河野のアゴとボディは鋼製では無い。正直、亀田の
 ボディブローで背を丸める姿は印象悪すぎだった。
 コンセプシオンのアッパーをアゴに食って効きながら、気持
 ちで耐えるなど、頑張りで盛り返してきた選手。
 今回の試合も、3Rから効きながらも前進し、王者をロープに
 詰めて連打を仕掛けるなど、さすがの展開を見せたが、
 「さぁ、ここから」ってトコロに左フックのカウンターが
 待っていた。
 ダメージは深刻で、続行させたレフェリングには疑問が残る。
 前戦は惜敗でWBA王者を失った河野を強烈に倒した井上。
 未来が大きく開いたと言えるだろう。

・八重樫は12R、右ストレートと左ボディブローから圧力を強め、
 右を連続ヒット。コーナーへ追い込まれたサマートレックが
 防戦一方になったところでレフェリーが試合をストップ。
 八重樫が身体能力とテクニック差を見せつけてのTKO勝ちし、
 2度目の防衛を飾った。
 試合後、腫れの無い顔で満面の笑みを浮かべる王者に安堵。

・村田は中間距離からの右でダメージを与え、3Rでメヒカノを
 倒した。
 一瞬絡まった体勢から倒れたため、レフェリーは当初ダウンと
 見做さなかったが、サンドバルは立てず。
 改めてカウントを数えてのKOとなった。
 なんか、効かせた後のスマートさが無いからスッキリしない
 結末になっちゃうんだよな。
 普段から(相手がダックしてるとはいえ)右が後頭部に当たって
 しまうなど、なんかやっぱりスマートさに欠ける気がするのです。
 レフェリーがレフェリーなら注意されそうだよねぇ。

・清水は「倒れた事が無い」というフィリピン選手を痛烈にKO。
 長身でリーチに恵まれながらアウトボックスしない姿にはレパード
 玉熊の姿がダブった。
 ただ、ショート連打に特化した玉熊に比べ、元銅メダリストは、
 長く強いパンチで追い、重いパンチを遠心力利かせて振っている
 イメージ。パンチにキレが無いかというとキレもある。
 独特の間合いとタイミングもある。
 いろんな意味で面白い選手になってくれそう。

興行主とTV局からすると試合結果は万々歳だったですな。