goo blog サービス終了のお知らせ 

あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

「シベリア少女鉄道」公演を見に行く

2004年01月16日 | 生活
「シベリア少女鉄道」って劇団がイイなんて話があって。
新し目の劇団だが、どこの影響も受けていないと思われし作風だそうで。
ちょい前から登場した劇団と言えば、だいたい「大人計画」や「劇団健康~ナイロン100℃」の影響受けた「ナンセンス/不条理/身も蓋も無い劇風」が大半なのだが。
「大人計画の影響から最も遠い」なんて話がある劇団だって話なのが「シベリア少女鉄道」。
以前見た事のある者の話だと「なんか分からんが凄い」と。
「どう説明してイイか分からないが凄い」と。
そんな話なのでした。

今回の題名は「ウォッチ・ミー・ イフ・ユー・キャン」 。
結構、タイトルは内容に関連するらしいのだが。余り何も考えずに会場へ。
これまで「三鷹」とかで興行を行ってきた同劇団だが。
知名度を増すと共に、今回は下北沢へ進出。遂に駅前劇場の舞台を踏む事になったってワケだ。「スズナリ」を飛ばして「駅前」へ。
次は「本多劇場」か?

―――で、約2時間の上演が終わった。

感想は。
「なんか分からんが凄い」。「どう説明してイイか分からないが凄い」。やっぱり、そんな印象なのでした(笑)。

「出来るなら、ついて来て」というタイトル通り。途中からの目まぐるしい場面展開に大笑い。

以前、同劇団は「笑っていいとも」なんて言葉の含まれた題の上演を行っているが。
それも普通の演劇を淡々と演じていた役者がキッカケを得てから「いいとも」な空間を作り上げ。
つ~か、舞台は一転して「いいとも」のセットに変わり、縁者が「いいとも」の流れに沿ったセリフを喋り、それがセリフの上では普通の演劇の延長線上で成立しており、そのギャップに爆笑が巻き起こるなんてぇ「ナンセンス以前」の仕掛けに呆れながら感心する観客だったそうで。
その「切り替わり」の瞬間のカタルシスこそが「シベリア少女鉄道」の醍醐味なのだそうだ。

―――で、今回も同様の仕掛けがあったのだが。どんな仕掛けだったかは、苦労して考えた脚本家さんに悪いからバラさない(笑)。再演もあるかも知れんし(なお「いいとも」は再演もされてるのでバラしてみました)。

とにかく「思いつきだけ」の仕掛け、1発芸と言うか。
よく、これだけバカバカしい思いつきを、ここまで緻密に練って上演するものだなぁ・・・と感心させてくれる事しきりの同劇団。
しかも「思いつき」だけで100以上のパターンを考えて、それから厳選するってんだから念がいってる。

ほんとに「ナンセンスですらなく」「不条理ですらない」「メッセージのカケラも無い」。
松尾スズキからもケラリーノ・サンドロビッチからも、とことん掛け離れている。
だからこそ、受付に「大人計画」からのお届物が届いているんだろう。

一部では「演劇に何も求めていない」なんて意見もあり。
「観に来た人を感動させよう」「いっそ、その人の人生の転機を与えよう」・・・なんて、これっぽっちも考えていない。
途中まで、舞台上では地味な演劇が行われるだけだけ、そして徹底的に練られた脚本はアドリヴも許され無さそうなんで、スター役者の誕生の確率も限りなく少ない。
「限りなく1発芸」なので、脚本家が他で売れる要素も少ない。

多分、彼等は「演劇で有名になろう」みたいな色気さえ無いんじゃないのか?「そういった事」も彼等は演劇に期待して無いんじゃないのか?入場料も2,500円と安いし(むしろ最近8、000円だのブン取る大人やナイロンはヒドいんじゃないかい?)。

そんな「潔さ」がある演劇。そう言う意味では「凄い」。凄い物を観た。

今後も大変だろう。「1発のアイディアが全て」な演劇だから。

それでも彼らは続けていくのだろう。我々の驚く顔を見る為に。「そう来たか!」って笑う顔を見る為に。

次回は、春過ぎに新宿シアタートップスでの公演が決定している。題名は「未定」。

そりゃそうだ。これから、また1発芸と共に考えて行くのだろうから。

頑張れ、「シベリア少女鉄道」!!←だいたい、この劇団名からして舐めてるよな、少女なんて居ない普通の男女比率の劇団なのに(笑)

◆1/15(後楽園ホール)の試合結果
○6R
新田利明 判定 木竜シン
○8R
土屋治紀 KO5R コンデーン
森本裕哉 判定 草壁岳也
有永政幸 判定 山川 亮
○10R
江口慎吾 KO1R プミン・トンティウ
川嶋勝重 KO2R デント・シッソパー