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映画、読書などのメモ

ホルテンさんのはじめての冒険

2020-06-12 | chinema(欧米系映画)

 

 

★ホルテンさんのはじめての冒険
監督:ベント・ハーメル
キャスト:ボード・オーベ、ギタ・ナービュ、ビョルン・フローバルグ、他
2007/ノルウエー

「人生は手遅ればかりだが、逆に考えれば何でも間に合う」
ホルテンさんの冒険話。

奇妙な世界だけど、
「あー、そうか」と納得してしまうから不思議である。

北欧らしいほのかな光の効果も手伝って、
独特の温かい世界を作っている。
でも、ちょっぴりシニカル。
オスロでしょう?
やっぱり「ムンクの絵」のような雰囲気でした。

 


派手なアクションや、
刺激的な会話で世界を語る映画が多い中で、
状況設定に執念を燃やすスタイルは、
極めて異質である。
静かな映像と集中力高める音響がすばらしい。
善意溢れるユーモアたっぷりの世界観は、
チャップリンの映画にもつながる雰囲気を感じた。


雪の中を走る電車の映像が詩的。
鉄道マニアは泣きますね。
暗いトンネルを越えると、また白い世界。
その繰り返しの映像が、集中力を強め、
イメージを凝縮させる。


ついでながら、
会話中「ニッサン」が出てきたのには、ほっこり。
老人と二人で飲んでいたウイスキーは、サントリー「響」だった。
一瞬チラリ。
でもわざと見せてたような気もする。

 


奇妙な老人だったがあの孤独感はわかる。
目隠しドライブ後の、
あの絶命感は最高だろうと想像した。

 


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