映画を観た。
★インクレディブル・ハルク
監督:ルイ・レテリエ
キャスト:エドワード・ノートン、リヴ・タイラー、ティム・ロス、ウィリアム・ハート、他
2008/アメリカ
エドワード・ノートンといえば、「幻影師アイゼンハイム」を思い出す。彼には、苦悩とそれを乗り越えようとする知性が交差した複雑な表情がよく似合う。彼の演技に好印象を持っていたのと、「ハルク」の物語ということで、多少の興味も沸き、劇場へ。
感情が激しく心拍数が200を越えるとハルクに変身してしまい、自分自身でその力をコントロールできなくなり、すべてを破壊し尽くしてしまう。ヒロインにベットで「これもできないのね」と嘆きの言葉を言われてしまう辛さ。きわどいところでいかに変身を防ぐか、その涙ぐましい苦悩の表情をノートンはさすがだなと思わせる演技で魅せてくれる。ラブストーリィとしてみれば、単純だけどその姿は美しくなかなか泣かせてくれる。好感度はさらにアップである。
前ぶれなく場面が変わる乱暴な物語の進行具合にはちょっとまいった。リオでの家々の屋根を走り抜く逃走シーンは見応えがあったが、どこかで観たことのあるシーン。変身したハルクの動きはどこかキングコングのようだったし、時にスパイダーマンのようでもあったし。となどなど不自然さを指摘したくなる映画だが、細かいことは気にせず抜群の破壊力を見せつけるのがアメリカ映画である。とにかくハルクのパワー爆発だった。
逃亡生活をするブラジルの街(リオでしょうか?)の猥雑な街並がとても美しく感じた。