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映画、読書などのメモ

コロンビアーナ

2017-10-10 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★コロンビアーナ
原題:Colombiana
監督:オリビエ・メガトン
制作:リュック・ベッソン
キャスト:ゾーイ・サルダナ、ジョルディ・モリャ、レニー・ジェームズ、マイケル・バルタン、他
2011/アメリカ=フランス

予想と期待を遥かに越えた《美しい作品》でした。
復讐の鬼と化したヒロインの名前が《カトレア》。
《清楚な甘いイメージ》と《復讐殺人鬼の執念》という相対するイメージの絡み合いがこの作品の主旋律になっている。
物語は刺激的で美しくしかも刹那的だ。

作品は、制作者ベッソンの代表作《レオン》と《ニキータ》の美しくもおいしいところをうまく引き継いでいる。観ている者は、前作2作のイメージと今回の《コロンビアーナ》を合体させて《充分な堪能感》を得る。そしてしなやかなゾーイ・サルダナの極上映像にうっとりさせられる。

見所は次から次といくつもある。
カトレアの子ども時代を演じたアマンドラ・ステンバーグの南米コロンビアの街での逃亡シーン。重なる家々の屋根や連なるバルコニー、狭い階段や路地、他人の家の中、賑わう市場など追っ手を振り切り走り続ける。映画ではよく見かける《追撃シーン》ではあるが、少女のアクションは爽快である。何とかコロンビアを脱出、そしてアメリカへ。FBIをも振り切り、シカゴの叔父家族のもとへ辿り着く。そのスピーディな展開にはまさに見惚れる。

目の前で殺された両親の敵を撃つべく殺し屋修行を自ら申し出、そして15年後、《ゾーイ・サルダナの殺し屋》が誕生する。依頼を受ければ確実に標的をしとめる敏腕の殺し屋。しかも彼女は復讐相手をおびき出すため現場には必ず《カトレアの花》を残して行った。

ゾーイの殺人スキル、暗殺スキルが全開。
警察署内での殺しテクニックシーンが見所のひとつ。
黒のタイトなスーツに包んだしなやかな姿は、
《アバターでのナヴィ》を連想させる。
寸分違わず実行するシーンは
《トム・クルーズのイーサン・ハント》のようなスマートさを感じさせた。
そして現場にはカトレアの絵。
警察署内での犯行には《FBIのプライド》はズタズタ。

しかし復讐相手をおびき出す《カトレアの花》は次から次と予測しない不幸な事態をも引き起こす。自らの所在がFBIによって突き止められる。FBIの急襲を知った《カトレアの白の下着姿での脱出シーン》がこれまた凄い。殺し屋というより、《スパイアクションスター》ばりの活躍。

次は復讐相手のマフィアがカトレアに気づき、叔父家族が犠牲となる。そこから《まさに復讐鬼となったカトレアの反撃シーン》は、ほとんどあり得ない、ランボーばりの銃撃戦に。孤軍奮闘とはこういうことでしょうか。《最後の復讐のとどめ》はちょっと予想外の驚き。

テンポいい展開に時間の経過を忘れます。


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