N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

その名にちなんで

2017-06-26 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★その名にちなんで
原題:The Namesake
監督:ミーラー・ナーイル
2006年/アメリカ・インド

アジア人を主人公にしながら、人間のアイデンティティの問題を取り上げているので、興味が湧く。親は生まれてくる子に名前を付ける。子どものよりよい将来のために、愛をこめて夢をこめて名付けする。そこには親子の絆が隠されている。誰でもその物語を持っていることに気づかされる。

現代ニューヨークとインドの対比が面白い。高層ビルとタージマハールの美しい建物。違和感なく物語の映像として共存させているところが、監督ミーラー・ナーイルさんの繊細な感性のなせる技。父親アショケを演ずるイルファン・カーンさんの飄々とした演技にどこかインドらしい悠々とした時間を感じる。母親アシマを演ずるタブーさんのどっしりとした母性愛はこの映画にしっとりとした落ち着きを与えている。ゴーゴリー役のカル・ペンさんは将来有望のイケメン。坊主頭の姿は次に生かせそうな雰囲気が漂う。

名前。それ自身がもうドラマである。
それにしても監督の目にはアメリカという国はどのように映っているのだろうか。あまり好印象には描かれていないけど。

 

コメント
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