宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

安倍さんと憲法

2006-08-20 22:50:09 | 憲法
安倍さんが総理になったら、憲法改正を一生懸命したいそうです。
擁護派の私としては、ブログ上で徹底的に戦いたいと思います。

「一部現状に即していない改正なら、直した方がいいのじゃないの」と思っている方、
日本独自で考えた自主憲法にすることこそ、本当の独立国「日本」になれる、と思っている方、
総論賛成、各論一部反対を唱えている方、

も、聞いてください。
安倍さんのおじさんが、あの戦争犯罪者の一人として名前の上がった岸信介さんです。戦後暫くして総理大臣を経験しましたが、米国との安保批准の騒動で退陣しました。名前が挙がったのは、戦時中に要職について、あれこれやっていたからです。どう言ういきさつか知りませんが、罪は免れたようなんです。
問題は、彼の育ちがエリート意識フンプンの中からであって、辛い野党暮らしや生活を乗り越えてきた一般平民からの育ちではないことなのです。
このことは、重要な意味を含んでいます。
ですから、一般人が喜ぶような政策も、憲法の改正もする筈が無い!と言うことを頭に入れてください(多少はバランスをとろうとして、おいしそうな餌もバラ撒くことでしょうが・・・?)
多くは、一般庶民の今ある権利の剥奪と、義務の増加と、虐げることになるのは簡単に予測することが出来ます。
つまり、今の二極化(格差社会)に輪を掛けるのが狙いである筈なのです。
一部の人の利を享有させるのに対して、多くの平民の人たちを虐げるのです。
勿論、これは結果的にそうなるのであって、表面上はいかにも国民全員に「手厚い政策をしますよ」しか言いません。言葉をいかようにも空回りさせる技術は持っているのです。
さも「改革をするぞぉ!」と舌先三寸で人心を誘導して、結局大した実行もせず、お金のある人だけに、或いは借金まみれの銀行、企業を助けて上をインフレにして、下だけデフレのままにする小泉内閣のごまかしの継承の上乗せをするだけなのです。
しかし、それでもそのごまかしに気づかない平民の何と多いことか?
世にも不思議でごじゃる。
その不満たるをうまく靖国とか(浪花節、浪曲の世界か?)ナショナリズムで煽ったりして逃げているから、その策略たるや、なかなかでごじゃるな。

みなさんは「憲法改正」と言うとすぐ、9条を思い描くのでしょうが、それは大事ではありますが、もっと大事な箇所があります。
それは、国民の権利と義務と、基本的人権と、主権在民なのです。
ここにメスを入れられたら最後、身動き取れません!
司る者たちの為すがままにされてしまうのです。
今、皆さんはどれだけ国会議員さんたち、総理大臣、閣僚、官僚、裁判官の人たち、自衛隊、警察、教育に携わる人たちなどを信用できていますか?頭脳明晰であるはずのお医者さんをあなたは100パー信用しておりますか?
東条元帥閣下を信用しましたか?
不安は一切ありませんか?全て任せても安心ですか?素人が口を出さない方がよろしいですか?(見ざる、聞かざる、言わざる)の方がよろしいですか?
これらのことは、いきなりはしてきません。
知らず知らずにジワジワと真綿で首を絞めるが如き進めてくるのです。

大政奉還ならぬ、折角「米国進駐軍」のお陰でいただいた各種の権利を「国民主権利の制限」で、全部とは言わないが、日本と言う国家にお返しすることになるかも知れません?
これは、国家運営を「行い易く」したいからです。都合の良いように、いかようにも人心を誘導することができるからです。
まあ、北朝鮮ですな。
全体社会の構築です。つまり、上位からの命令が滞ることなく隅々まで下達するのです。下を構成する者たちの立場を想像してみてください・・・・
これに9条も絡めれば、愛国軍事全体社会が出来上がります。
まあ、アジアからもアメリカからも相当手厳しい糾弾は避けられそうもないでしょう?

その前にもう一つ書きたいことがあったのですが、またまた、長くなってしまうので止めときます。一応予告で、日本が戦争状態を生み出す種類と言うものを次回は取り上げてみたい。

歴史認識

2006-08-20 12:53:17 | 政治
歴史認識をしっかりとしないで、勝手にそれぞれの歴史上の人物の思惑行動を推論してしまっては申し訳ない。
一つ理解したことは、ソ連が勝手に「日ソ不可侵条約」を破棄して侵攻してきた。裏切りだ!と言う認識の人が国会議員さんにもいるようで、右傾の方々に多いが、実際は確か2月のヤルタ協定で、ドイツの降伏後、2乃至3ヶ月以内にソ連の参戦を願う決定をしていたそうである。知らぬは日本ばかりなりなのか?それとも分かっていてもマサカ!という気持ちが強かったのか?それとも神にも祈る気持ちだったのか?当時の日本の「朕」と言う神様では解決できなかったことらしい?
そもそも、この「日ソ不可侵条約」なるものは、お互いの事情利害が一致して、取り敢えず結んだようなものであった。それを鬼の首でも取ったように指摘するのは、「敗軍の将うんたらかんたら~」で日本男子らしくない!
これと同じようなことは、日本の歴史に数えたらきりがないほどある。
分かりやすいのは、本能寺の変を知って、毛利軍と戦っていた秀吉が取り敢えず手を結び、京に戻り光秀を滅ぼし、その足でまた毛利軍を責め滅ぼした、と言ういきさつがあった。日本ではそんなことは当たり前に行われていたし、真珠湾の時間差にしろ、満州事変の爆破にしろ、盧溝橋の言いがかりにしろ、みんな責め滅ぼしたい謀略の数々ではないか!
日本のそんな性質を隠して、相手だけを糾弾するのは適切ではない。
それを「自虐」として考えるのなら、それは真っ当な考えではない、当然に相手国と揉める一因になるであろう。
天皇の戦争不拡大方針を無視して、関東軍の勇み足に関係したのが、参謀であった東条英機さんであったということをみなさんは知っているであろうか?
こう言う場面で東条英機さんは活躍していたらしいのだ?
誰しも自分が可愛い、自国の先祖を良く思いたいのは分かるが、それはそれ、これはこれ、であって、歪みが生じるようであれば、是正もしなければならぬものであろう。
めくらばんを押すことは、賢明なる日本人になったのであるならば、厳に慎まなければならないのではないか!
戦争になれば、いつもは真面目な日本人であろうとも、真面目に勝つための情無用の戦略を考えるものなのだ、ということを、賢民ならば肝に銘じていた方が良いと思われる、がどうだろうか?
その辺まで考えることができさえすれば、戦争への「道しるべ」がどれに当たるか
は、自ずからわかるのではないだろうか?