宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

センスと格差社会

2006-08-29 21:01:54 | 政治
センスについて考える。
仕事のセンス、スポーツするセンス、あらゆるところでこのセンスと言う事柄は重大だ!このセンスは長いこと経験したからって得られるものでもない。持って生まれたものが大いに影響するだろう。
私が安倍さんを「政治センスがない!」と断罪しているのは、それなりの理由があるからだ。
先ず、国民の要望を汲み取って、取り敢えず何をしなければならないのかが、分かっていないセンスである。
少なくとも幼稚ではあったが小泉さんは、改革を旗印にやってきた。
つまり、改革をしなければこの国はにっちもさっちも行かなくなる、と読んでのことであったのだ。これは国民も閉塞状況をなんとかしてくれー!と言う願いとも合致した。結局は改革もどきで終わり、二極化の格差社会を作り上げて恐慌を防いだくらいのセンスしかなかった。
それに対しての安倍さんは、各種の問題が日本には山積しているにも拘わらず、憲法改正や教育と言う、今必要としていないものを問題とするセンスが、私には問題であると思えるのだ。
自分自身のかねてからの方針、夢であるのは分かるが、今、日本の置かれている状況を考えるに、方向の違うことをやっていたのでは、日本が立ち行かなくなるのは必定なのだ。
まあ、しかし、この人はこう言う人であるのであろう、従って、このような人を総理にするしかない、国民と政治屋さんの問題でもあるのだ。
今、一番に緊急性を要するのは、格差社会の是正にあるのだ。このまま行くと、今まで上の者は下の者から見て、羨みの対象であったものが、妬み、嫉みの対象に変化していくからだ。
上の者とて、羨みから妬みの対象になるのは嫌であろう?
下の者とて、他人を妬むのは良しとしない筈だ?
固定化うんぬんと言う者たちが政治屋さんにもいるが、それは全く違う!長く続く状態がイライラ(感情の抑制も、し得ない激化状態)に結びついていくのだ。
固定化を問題にする政治屋さん、そのために「しがらみ癒着の改革」が必要だったのでしょ、違うかな?一生懸命働いても働いてもじっと手を見る、のが今の状態なのだよ、分かっているのかな?政治屋さん!
「格差社会」は所謂「不公平社会」なのだ!働きの良し悪しの結果の不公平とは違うのだ!それは政治屋さんたちを軸にして、人為的に不公平を作りあげているものである!
つまり、結局「しがらみ癒着社会」の改革が為し得なかった結果の現象なのであって、
その上次が、エリート意識フンプンの出身で、憲法防衛と教育にお金を掛けようとする安倍さんでは、この先も上の者と下の者との隔壁は広がるばかりだろうことは目をつぶっても予測できる。
上にいる者たちでもこれからは安閑としてはいられぬ、妬み、嫉みの視線に晒されるようになるからだ。だから防衛にお金を掛けるのだ。もとより、妬み、嫉みが発生しないような状況を設定しておれば、無益な警備、防備、防衛はする必要もないのである。
しかし皮肉なことは、下の者が妬む対象が、身近のちょっと上の者であると言うことなのだ。日本人の視野の狭さがそう言う現象を生むとも言える。