『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「手紙」 気まずい1位、気まずいね~

2007年01月22日 | 映画
勉強のできる弟(妹)を進学させるために、兄が過労で腰を痛めるという話は『涙そうそう』と同じなんで、玉山鉄二と妻夫木聡のお兄ちゃん、どっちがイイ?と思うより、『セーラー服と機関銃』の長澤まさみの眼鏡っ子と、どっちが萌える?と思わすほど鮮烈な沢尻エリカの堂にいった眼鏡っ子姿でした。
しかも工場の食堂のオバハンとして働く沢尻エリカの同僚といえば、『大奥』の三バカの一人、鷲尾真知子(『うる星やつら』さくらさん)らで、まさに『白夜行』第8話「泥に咲いた花」のようであります。
ちょっと怪しい関西弁が耳馴染むにつれ捨てがたい味もでてきて、少女マンガかあだち充作品のキャラのような「こんなやつは、おらんで~」級のチョーおせっかいやき少女が羨ましささえ醸し出すに至り、この「工場立志編」は、実にいい滑り出しでござんした。
“気まずい1位”は、「ネタの練習を苦手先輩社員に見られた~」。

続いて「お笑い芸人“テラタケ”編」では、幼馴染のテラ(尾上寛之=『セーラー服と機関銃』最終回で、堤真一の上司役)とのお笑いコンビが、アルバイトをせずに生活できる程度に売れるが、タケ(山田孝之)の方がお笑いオタクの金持ち令嬢といい仲になり、そっから大映ドラマのような目に立て続けにあっていく転落人生を歩んでいくも、美容師の専門学校に通いだしてエエ女と化した沢尻エリカ様は、エールを送り続けます。
なんで、こないにタケにこだわるんかな~と思ったけど・・・。
“気まずい1位”は、「お笑いオタクの彼女に、ネタのダメだしされた~」。

「ケーズデンキ編」では、店名がこんだけ大っぴらに出てるのに、そんな理由で山田をクビにするとは、なんて会社や!と思いきや、やっぱりいい企業ですよウチはということを大アピール!
会長の心までを動かす大技の仕掛け人は、やっぱり沢尻エリカ~。
“気まずい1位”は、「俺の字が下手すぎて真似できないからPC買ったんだろ!」。

最後の「手紙」編、「気まずい1位」は、アドリブです。
お題は「お前の兄ちゃん」。
客席は坊主、坊主、坊主頭のおっさんたち!
さ~、この冬の寺と化した寒い場を、どう切り抜ける?
タケの芸人人生を賭けた一世一代のネタが始まる~!
玉山鉄二の鼻水がいい具合にたれてましたが、監督の生野慈朗は、『金八』の演出を手がけてきた人で、鉄矢直伝の大技が炸裂してます。
『のだめカンタービレ』で白目むく演技が好評の玉木“千秋サマ”宏に負けず劣らずで、玉木宏と玉山鉄二の玉玉対決も、長澤まさみVS沢尻エリカ以上に盛り上げてほしいもんです。

最初、見るも無残なタケ=山田の芸人演技&ネタ披露は、今思えば、自分では面白いと思って一生懸命やってるデビューしたての芸人のそれを演じたのであって、だんだんネタや間の取り方が上手くなっていく様は、なかなかの演技もんでした。
被害者家族の吹越満が、お葬式スピーチで「結婚が遅く~心配かけどうしだった~母に~、やっと~孫の顔を~見せられると思ったのですが~~ウッッッ~~~~」と突如泣き出す演出は、後の加害者家族山田と対峙する際の、さだまさしの「償い」チックを演出する布石やったんかな~。

ちなみに、砂場で子供が軽い無視にあった場合、私(親)が子供と一緒に遊びます。
で、楽しそうに遊んでると、向こうからなんとなく一緒に遊ぼ~と寄ってきたりするもんなんで、「逃げたらアカン!」をモットーとする沢尻ママも、「見てるから」なんて言わんと遊んであげたらいいのに~。
あのオバハンたち、砂場から遠巻きに離れて喋くりあうのに夢中なんだから。
ですので、この映画を見ても公園デビューを恐れないでください。


★★★


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