『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「容疑者Xの献身」 福田靖は投げ出さない

2008年10月13日 | 映画
堤真一≒宮迫博之(雨上がり決死隊)が成立すると仮定するなら、
また、おまえか!ダンカン!!
堤真一と松雪泰子が、弁当屋で目と目で通じ合うシーンに『幸せの黄色いハンカチ』スーパーのレジ係:倍賞智恵子と高倉健の雰囲気を感じ取ったから、その後の流れは、もちろん私の大好きな『遥かなる山の呼び声』を想像してたけど、まさにその通り。
『純喫茶磯辺』のダンカンはマジむかついたけど、この映画のダンカンはハナ肇のような人でした。

ほぼ交流のない変質者っぽい隣人を、いくら殺人をしてしまったからといって、すぐ家に入れるかなぁ~?と思たけど、最後のエエシーンのために置いといたんやね。
私の好みとしては、さりげない交流を15分くらい最初に描いとってほしかったな~。
亀山千広映画術の“映画ではお客さんを泣かせなさい”のために、このシーンを置いといたんやろけど、堤真一の献身っぷりを描けば十分泣かせどころは作れたと思うねんけどな~。
脚本家の福田靖は、こういうベタ泣かせ話を軸にするんは苦手やと思うんよ。
『催眠』、「HERO」、『海猿』、「CHANGE」、『20世紀少年』、「上海タイフーン」。
一連の松本清張=松竹映画っぽくは絶対ならんな。
その替わり「この二人、ぜ~ったい、結ばれてほしいな~」と思わすんは上手い!
キムタクと松、伊藤と加藤、キムタクと深津、キムタエ(木村多江)とピーター・ホー。
TV版では、終盤、福山雅治と柴咲コウがそういう感じになりつつあったけど、変人設定の福山の気持ちが溶けるのはまだまだ先そうやったな~。
この映画では、その役回りを先の堤&松雪が担っとった。
となると、この映画を作るために、TVシリーズをやってきたんかという感じがしないでもない。
TVシリーズのおかげで、福山雅治=探偵ガリレオが、どんな人なんかの説明を省く事ができるんで堤と松雪話に時間を割けるし、
ある程度の観客動員も見こめるんで予算も多目にとれるやろ。
インディ・ジョーンズのオープニングみたいな、“いきなり山場(本編と関連なし)”シーンに使うんはどうかと思うけど、TVシリーズのファンサービスやったら、「ガリレオ」のテーマ曲にのって、突如閃き、数式を書き出すおなじみのシーンを封印したんは大英断やな。
出てきたら鬱陶しかったと思うTVシリーズのキャラ:品川祐の出番は少なめ。
逆に、出てきたらぴしっと引き締まる北村一輝は、いつもより多目。
このあたりに『HERO』劇場版の反省も、しっかりしてきてるなぁという感じもしたな。
この映画と『相棒 劇場版』は、TVシリーズ映画版のよい見本となってるかもしれんわ。


★★★


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2 コメント

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Unknown (えい)
2008-10-13 22:22:13
こんばんは。
確かに松竹=松本清張にはならないですね。
でも、そこが東宝の上手さという気もします。
時代の風を読んだヒット作りという感じでしょうか?
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えい さんへ (aq99)
2008-10-21 22:31:15
東宝+フジテレビの邦画はヒットするけど、内容的にう~んというのが多いと思います。
これは内容も伴っててよかったですね~。
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