『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「アポカリプト」 マッド・マックス4.0

2007年07月06日 | 映画
『ブッシュマン』を『コイサンマン』、“エスキモー”を“イヌイット”と言わなならん今、なぜ時代錯誤めいた人食い土人の映画みたいなもんを、アカデミー賞受賞監督が撮ってんのか?
つくづくメル・ギブソンは、人が嫌がる映像作りに快感を感じる人になったんやな~と思ったけど、監督1作目『顔のない天使』って、ヒューマン・ドラマを装いつつも、大火傷を負ったメル・ギブの顔ってどんなん?っていう興味も引かしとったから、その姿勢は一貫しとったんや。
今回の土人たちの奇妙な生活っぷり、残虐な奇祭を興味津々に見れなかったのは、「オレの先祖はどう辿ってもここに来ないから、どない描いてもええやろ!やるだけやったれ!!」っていうメル・ギブの悪意を感じ取っちゃったからなんだよね~。
でも、主人公のジャガー・パウがマン・ハント・ゲームから逃げ出すあたりから続く、『マッド・マックス』シリーズで培った疾走感の再現は、正直楽しかった(撮影は『マッド・マックス2』のディーン・セムラー)!
底なし沼には、わざと入ったんか誤って落ちたんかわからんし、カエルを利用した罠もようわからんかったけど、そんなん思う間もなく黒ヒョウ、ハチ、蛇、滝と矢継ぎ早になんやかんやおこるからテンポだけは抜群にイイ。
それに、敵ボスは、明らかに『マッドマックス2』のモヒカン野郎ヴァーノン・ウェルズやったしね!
ただ、「早く嫁と子供助けたって~」とか、「逃げろ~」って気持ちは湧かず、「どうせ助かるんでしょ!」って思ってたから、サスペンスゼロ。
水中出産も、極めて?だらけやけど、最初の方で出てくる「早く、子供を生みなさい!」とうるさい姑は、リアル!
どこの世界でも一緒でんな~。
姑、うざい!


★★1/2