『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「しゃべれども しゃべれども」 ツンデレとは

2007年06月15日 | 映画
桂南光曰く「枝雀師匠が憑依した」と評判の少年を見に行ってきました。
一応、宣伝的には「国分君の落語が~」ということですが、関西のラジオ番組にパーソナリティで出てる落語家たちは、この映画の話をするとだいたいこの少年のことを語ってました。
特に若手落語家は、この映画を見た後、練習熱が高まったそうです。

人に“なにか”を教えるということで、今までわからなかった“なにか”が、ちょっとわかったような気になって、あぁ自分も成長したなぁ~ということは、ようある。
特に子育てに関わってるようになってからは、日常しょっちゅう感じてる。
育児は育自とは、うまいこと言うたもんである。
この映画の国分太一扮する落語家の落語も、まぁ面白ない落語をやってましたわ。
なんで、面白ないか本人は全く気づかないまま、頑なに古典落語をやっとるわけですが、そんな国分が人に落語を教えることで、落語のレベルがひとつ上がったんやけど、落語について詳しく知らんのですが、マクラが上手なったんかな~?
マクラがあかんかったら、いくら面白い落語やっとっても聞こかと思わんもん。
師匠クラスや有名人落語家のんは、最初からこっちが「聞かせてください!」って気持ちやけど、どこの誰か知らん一若手の国分落語を、ちゃんと聞いてくれてたのって、知り合いの眼鏡女子(思わせぶりっ娘)だけやったもんな~。

さて、私がわからなかったのは“ツンデレ”の魅力。
女子にツンケンされて嬉しいって“S”か!と思ってたけど、香里奈みたいにブスっとした表情で愛想のない女子が、自分だけにあの柔らかい笑顔を見せるってのは、気持ちええやろな~と、ちょっとわかった気になれました。
クリーニング屋の看板娘になれる器が、なぜあそこまで仏頂面娘になってしまってたのか、失恋だけではないと思うんやけど・・・。

この映画で一番気になった人は松重豊。
元々脇役でよく顔を見せる人やったけど、最近の出演作品でのキラリ光っぷりたらない。
『拝啓、父上様』では、八千草薫に心酔する下町の若い衆。
『プロポーズ大作戦』では、高校野球部の監督。
なんか湯河原と被ってる気が・・・。
大杉漣級にはまだまだやけど、遠藤憲一級には近づけたかな~。
『地獄の警備員』の富士丸がこんななるとは感慨深いわ~。

朝日新聞火曜日夕刊の連載コラム「米朝口まかせ」がオモロイです。


★★1/2