『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」 ウルトラたちの老後

2006年09月19日 | 映画
今年は、仮面ライダー生誕35周年、スーパー戦隊シリーズ30作記念、そしてウルトラマン誕生40周年とメモリアルイヤー。
ガンダムは27年、エヴァンゲリオンは10周年だから、まだまだヒヨッコやね~。

映画の冒頭、ウルトラマン、セブン、新マン(帰りマン、ましてやジャックなどとは断じて言わん!)、エースの4兄弟が、とてつもなく強い怪獣と戦ってる!
倒せないほど強いんで、変身能力を失う変わりに封印するという相談をしてるんだけど、なんと喋ったぞ!
しかもその声、老人!!
この声を聞いたとたん、懸命に戦ってるように見えたウルトラ兄弟の姿は、老体に鞭打ちながら、息も絶え絶えに戦ってる姿に変わって見えた。
老いたウルトラマン。
おもろいやん。
そして封印に成功した、彼らは大好きな地球=神戸で生活を送るのだった。
明石海峡大橋を望むレストランで、レース場(どこの?)で、六甲山の牧場で、神戸空港で、あのウルトラマンになっていたあの人たちが、遊びに行ったことのある場所で働いている。
うれしいやん。
レストランで働くエースなんか、子供が不注意でテーブルから落としたグラスを間一髪のところで、割らずにキャッチ!
ウルトラの力をこんなことに使うなんて!と思ったが、それは違ってた。
こういうことがウルトラ兄弟たちが思い描いてた老後の楽しみ。
ウルトラの力を持ってても、普通の人間たちと同んなじ様に楽しみたいんだね~。
地球人と触れ合ううちに、より地球人に憧れを持つウルトラマン。
結論は「普通が一番!」
そうやんね!

と、昔のウルトラ俳優たちが出てくるとこはすこぶる面白い。
年寄りどうしで「兄さん」とか呼び合ってんだもん。
そんなシーンばっかりだと嬉しいんですが、以外に少ない。
そりゃそうや。
「ウルトラマンメビウス」の映画やからね。
トーク番組で「○○したらVサインして」と無理矢理約束されるスポーツ選手のようなことを安易に提案するウルトラマンメビウス。
ちゃうねん、ここは、ベーブ・ルースの美談みたいなもんやねん!
って言われてもウルトラマンメビウスどうにも好きになれません。
前回の「ウルトラマン マックス」とは違って一向に面白くならない(太田愛脚本の回除く)。
なにしろメビウスに変身するヒビノミライが、平成ライダーシリーズの美少年風で、隊員たちも、好ましく思えない面々で、いつまでたってもこいつらを応援する気になれんです。
まぁ隊員に関しては、映画版はほとんどでてこないのでありがたい(「アミーゴ!」「グラシアス」しか言わんかったイカルガ・ジョージ除く)んだけど、話の中心はヒビノミライと須磨水族園で働くいとうあいこと心を閉ざしたその甥っ子(ガキ)。
ウルトラマンたちが戦うシーンは、起用法にこだわりのある懐かし怪獣も登場するとあって、相当多く感じる。
こだわりは、ゲスト出演者たちにもあって、
モザイクで「がんばれー!」と声援を送る氷川きよし(ヒビノミライ似)や、
須磨水族園で働く風見しんごや、
ポートライナーに乗って神戸空港に向う布川敏和と山田まりやらが、
神戸まで来てくれたのかと思うと、ちょっとうれしい。
おなじみお笑い芸人の特別出演は、松竹製作なだけに松竹芸人アメリカザリガニ。
といっても、彼らを芸人として扱ったのではなく、面白いシーンの一部として起用しておりシーンに溶け込んでて、しっかりウケてました。
こういう使い方が好例ですわ。

あと特筆すべきことがひとつ。
初代ウルトラマンのマスクが、お顔の肌の質感を当時のままのエイジング処理を施して作られたと思われ、特別編と称してはいらんCG修正をするどこぞのアホウにも見せてやりたいほどのこだわりの入れようやった。
ただそのスーツアクションと、板野一郎による目の回る板野サーカスCGアクションとの差異の大きさは気になる。
これは今後の課題やね。
エンディングに、たぶん舞子ヴィラで催されたウルトラマン勢ぞろいのパーティーの模様が映りますが、ここ泣けますね~。

通常は3歳以上有料なのに、この映画に関しては2歳以上は有料という特別処置のおかげか、しょせん子供向けの作りになっているって所が随所に見られたが、そんなん無用!
大人が面白いもんは、子供でも面白いんや!
で、ムスメの感想「ウルトラマンになる人が、おじいさんで面白かった」ってさ。
ほらー、こっちの方が面白いんだって!
いとうあいこと子役とのエピソードぜんぶなしで作り直してくれー!


★★1/2