京都楽蜂庵日記

ミニ里山の観察記録

悪口の解剖学: 悪口は健康に良いか悪いか?

2020年08月30日 | 悪口学

 

  今まで有名な悪口をいろいろ取り上げ、その背景や理由を分析して紹介してきた。悪口も「アホ、バカ」の類いから、名人級の芸に近いものまである。

悪口については、倫理的に良からぬ行いで、それは廻り回って自分にはねかってくるという否定的な考え方が一般的である。おまけに、悪口は身体に悪いとまで言う人がいる。不健康になるという説の論法は以下のようなものである。悪口をいう人は評判が悪くなり、信頼されなくなって、孤立し精神的に不健康になって、あげくは身体も不調を来すそうである。

一方、悪口は健康に良いという説もある。悪口をいうのは、その相手に、不快な事をされて、なんらかのストレスを感じているからである。ストレスを溜めると身体に悪い。すっきりと血圧を下げるべきであるという。

無論、どちらが良いかは決まっている。臆さずに嫌な奴の悪口を言うのが正解である。正しい悪口は社会に役立つ。ただ、その形式がエレガントなものでなければならない。人が聞いたり読んだ時に、ほれぼれとするものでなければならない。悪口にはそれなりに修行がいるのである。頭が悪くては立派な悪口はつくれない。最近のSNSの悪口は、たいてい動物の鳴き声のようなもので、悪口になっていない。芸にまで高まらない悪口は我慢して言わない方がよい。


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