かつて、私はパッチワークの趣味がありました。
少しの間でしたが、パッチワーク教室にも通いました。
そして、いくつかの作品を完成させました。
今思い出しても、楽しい日々でした。
そのおかげで、姪が出産したお祝いにベビーキルトを作ってプレゼントできましたし、父の遺したネクタイを使ったパッチワークキルトを母にプレゼントもできました。
しかし、その後は全くパッチワークとは縁のない生活をしてきました。
先日、押し入れを整理していたら、布が入っている段ボール箱がありました。
ひとつの袋を開けて見ると、そこには、父のネクタイを使って途中まで作った作品が入っていました。
そういえば、母にプレゼントした後、まだまだたくさん残っているネクタイで、更にパッチワーク作品を作ろうと私は思ったのです。
布はすべて縫い合わせられていてトップは出来上がっているのですが、そこで止まっています。
これを裏の布にしようと思ったのでしょう、その布も一緒に入っていました。
もうひとつ袋がありました。
そこにはインドへ行った記念に!という気持ちで作り始めたパッチワークがありました。
二十余年前のことです。
これもトップは出来上がっていて、更にキルト芯と裏布も縫い合わされていて、キルトの途中の段階です。
これをボーダーに使おうと思ったのでしょう。ちょうどよい大きさに裁断した長い布が一緒に入っていました。
ネクタイの方もインドの方も、あともう少し頑張れば出来上がるというのがわかります。
決して難しい作業ではありません。
しかし、その根気が、気力が、やる気がどうしても湧いてこなくて・・・・・・。
ゴミとして焼却場の奈落の底のようなところへ投げ込むのは辛い。
作り上げたら、ピクチャーレールに飾れる。しかし、針を手にしようという気にならない。
チクチクチクチク・・・と、暇な時間に誰か縫ってくれないかなぁ。
いや、そんな厚かましいことは誰にも頼めないしなぁ。
さて、どうしたもんでしょう。
これが断捨離の一番難しいところです。
何事も、燃えているときに一気にしてしまわないとだめですね。
「ここまでできた~! ここから先はまた後で…」などと思っていると、こういうことになってしまいます。