お湯の国 日本

美しい日本の温泉地中心の旅記録(おんせん鑑定士:監修) 【記事・映像は著作権、人権保護法等により無断使用を禁じます】

マッカヌプリ(理想の村)

2007年09月03日 |  🚙道央・道北紀行.

影像:理想の村の背後に聳える羊蹄山(マッカヌプリ)    2019.9.6映像再掲

今では羊蹄山という名が定着しているが、開拓時代はマッカヌプリと呼ばれていた。
だから麓の村が『真狩(マッカリ)村』、地主の息子として小作人の開拓の苦しみを
切ない思いで観ていた作家:有島武郎にこの蝦夷富士はどのように観えたのだろう。

小説カインの末裔』冒頭の一文:
   『・・・見上げると八合目まで雪になったマッカヌプリ(羊蹄山)は少し頭を前
    にこごめて風に歯向かいながら黙ったまま突っ立っていた。昆布岳の斜面
    に小さく集った雪の塊を眼がけて日は沈みかかっていた。草原の上には一
    本の樹木も生えていなかった。心細いほど真直ぐな一筋道を、彼と彼の妻
    だけがよろよろと歩く二本の立木のように動いて行った・・・』


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