映像:造酒屋の母屋が「坂口安吾記念館」になっている。受付の方は奥様の実家の縁戚だそうだ。
松乃山温泉を探索中に、偶然にも坂口安吾の記念館を見つけた。坂口安吾の『白痴』は読んだ時、強烈な読後感があった。太宰治と並ぶ無頼派文学として一時期時代の寵児だ。この記念館は安吾の妻の実家。造り酒屋で裕福だった。館内に安吾の部屋があり、写真や作品が展示されている。
安吾の作品の中に「温泉」というのがある。その最後のくだり
『…人間というものは、…なんのために生きるか、なんのために仕事をするか、なんのために入浴するか、そんなセンサクを失った充足感において、こうしていることのあたたかさ、なつかしさを感じることがある。ここに宇宙あり、と大袈裟に云っても、とりわけ変とも思わないだろう。別に詐術ではない。種と仕掛はハッキリしている。一定の温度とその持続だけのことなのである。』
解説: 安吾が伊東温泉で温泉付きの住宅を借りた時の作品。その泉温が34.5度だったそうで、体温まで温めての入浴が彼の流儀らしい。我々の間で云えば、微温浴とういう入浴方法で、長時間入浴が心と体に療養効果をもたらす事は知られている。坂口安吾は残念ながら、温泉入浴以上に酒と生活の乱れで、脳溢血(48歳)で亡くなった。
松乃山温泉を探索中に、偶然にも坂口安吾の記念館を見つけた。坂口安吾の『白痴』は読んだ時、強烈な読後感があった。太宰治と並ぶ無頼派文学として一時期時代の寵児だ。この記念館は安吾の妻の実家。造り酒屋で裕福だった。館内に安吾の部屋があり、写真や作品が展示されている。
安吾の作品の中に「温泉」というのがある。その最後のくだり
『…人間というものは、…なんのために生きるか、なんのために仕事をするか、なんのために入浴するか、そんなセンサクを失った充足感において、こうしていることのあたたかさ、なつかしさを感じることがある。ここに宇宙あり、と大袈裟に云っても、とりわけ変とも思わないだろう。別に詐術ではない。種と仕掛はハッキリしている。一定の温度とその持続だけのことなのである。』
解説: 安吾が伊東温泉で温泉付きの住宅を借りた時の作品。その泉温が34.5度だったそうで、体温まで温めての入浴が彼の流儀らしい。我々の間で云えば、微温浴とういう入浴方法で、長時間入浴が心と体に療養効果をもたらす事は知られている。坂口安吾は残念ながら、温泉入浴以上に酒と生活の乱れで、脳溢血(48歳)で亡くなった。