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花や鳥たちの美しさや可愛らしい仕草などを写真に修めようと奮闘中です。

猫の心意気

2013-07-07 12:46:45 | 

 

20.危険 

 孫らが事故にあって、猫社会のことを知らないうちに逝ってしまったことは、親のミコやあたいの性なのよね。野生で生きているいろいろな連中だって、そう言うことを起こさないための学習を、いやという程受けているはずなのに、事故は不意に起きてしまうのよね。

 あたいらは、野良の生き方を学ぶ傍らで、おじんやおばんのような動物好きの人らとも関わらなければならないのよ。二つの社会を理解して生きていかなければならないのも事実なのよ。考えようによっては、その分、あたいらは賢く生きていけることでもあるのよ。あたいらの日常生活の中では、油断しても良い時と出来ない時の切り替えが非常に重要なのよ。例えば、おじんらと遊んでいても、極端な猫嫌いの人がやってくると、いきなり石ぶっつけられたりするのよ。それが命中すれば、あたいは即死するかもしれないのよ。人間社会はそんな危険をはらんでいるのよね。人を見たら猫殺しと思えと教えられたもんよ。だから、見知らぬ人や動物に遭遇したら、まず100%身構えることにしているのよ。あたいらには生き死にの問題だからね。生まれて漸く目が見えた頃、人に触られたら、子猫は必ず、威嚇して逃げようとするのよ。それでも手に取られたら、死にものぐるいで、抵抗して爪を立てて相手に傷を負わせることだってするのよ。それがあたいらの護身術だから。こんな具合で、あたいらは危険を未然に察知できるように、おかんから野外学習で実践しながら教えられるの。この様にしてあたいらは、巣立っていくまで、親子が離ればなれにならないように、いつでもおかんに見守られているのよ。おかんはあたいらの性格や行動能力や危険を回避する能力をしっかりと把握しながら、落ち度が有れば、それを身につけるまで、繰り返し繰り返し教えてくれるのよ。

 おじんらの社会は文明社会というらしいけれど、学校という、あたいらにはうらやましい学舎があって、みんなでいろんなことを学習していると聞いたことがあるの。そんな学校で、あたいらには想像だに出来ない、いじめや自殺というのがあるらしいのね。あたいに言わせれば、親子だったり、学校の教える人と教えられる人とのコミニュケーションの欠如というもんよ。おかんもそうだったけれど、あたいも子らが何を悩んでいるかどうかは、顔色見れば即座にわかるのよ。だって毎日毎日会話しながら様子を把握していたら理解できない方が問題だものね。おかんから子のハートが見抜けられないなら親の資格無いと言われたもんよ。そう言われれば、あたいも真剣に子らの身になって、話を聞いてやったり、怒ったり褒めてやったり一生懸命だったのよ。自分のこともあるけれど、子らの幸せのために様々な危険を予見して守ることにしているのよ。



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