関西地方は雨になり、春の祭りが雷鳴とともに終焉を迎えようとしている。
今年の桜は、平年並みに咲いた。
4/14~15の桜の名所は、大げさに言うなら桜の花びらほどの賑わいであった。
京都府立植物園では、広大な桜の緑陰に溢れた花見客は、園の中程にある球場程の芝生一杯に隙間無く陣を広げ、大賑わいであった。
その光景の方が希有な状景に見て取れるほどであった。
おそらく記録的な入場者であったに違いない。
その光景に見とれながら、私は端にある簡易食堂の券売機で月見うどんのボタンを寂しげにそっと押した。
今年の桜の見納めでもあった。
この大賑わいの最中、この一枚を取るのに暫しの我慢を要した。
一瞬のシャッターチャンスでもあった。