AOBATO'S PHOTO

花や鳥たちの美しさや可愛らしい仕草などを写真に修めようと奮闘中です。

エビネの季節(3)

2009-05-10 00:15:34 | 


日本のエビネには、大まかに原種が5つ(地エビネ、黄エビネ、キリシマエビネ、ニオイエビネ、サルメンエビネ)あります。
地エビネと黄エビネの交配種はタカネと言い、地エビネとキリシマエビネでは、ヒゼンと言い、キリシマエビネと黄エビネはヒゴと言い、これらの地エビネ×黄エビネ×キリシマエビネが交配されたものをサツマと呼ばれています。
写真のエビネは、タカネで「済州島」という伝統的な名品とされています。
この「済州島」名前の由来を想像すると、文字どおり済州島と勘違いしてしまいますが、これは同じ韓国の黒山島(フッサンドウ)から日本の愛好家が採取して持ち帰ったものと専門書には書いてあります。
おそらく、60年頃だろうと推測していますが、それ以来、この「済州島」は極一部の愛好家によって保存されてきました。
そのお一人が、昨秋故人と成られたために、大きな鉢植えを預かるましたが、その花が見事に咲いてくれました。
せめて原種や自然界で交配されたタカネやヒゼン、ヒゴ、サツマを遺伝資源としてりっぱに保存することが、愛好家の重要な役目だろうと考えています。
良い花は、いつまで経っても時代遅れすることなく、素晴らしい花を咲かせてくれます。