土曜日、午前中から高速を飛ばして京都へ。
お世話になっていますコンサルタントのIさんのおススメで、ある先生に視ていただくために。長年、事業を行わせていただいていますと、右か左かで迷いが生じます。痛い目にもたびたび。当然ですよね。これだけ時代の速度が加速すると、ついていくだけでたいへん。参考にさせていただくという意味で先日に台湾でも、鑑定していただいたわけです。
ひとことで、この先生との出会いは、かなり衝撃的でした。この模様は後日に、二条寺町レポートを含めて、書かせていただきます。
さて、台湾旅行の総括。シンガポールもそうですが、同じアジアにおいて台湾という国はかなりすごいと再認識ができました。
台湾の社会は、「アメリカのベンチャー起業のシステム」、「日本の製造業のものづくりの精神」、そして、「中国伝統の交渉上手」を、見事に上手く引継いでリミックスさせていると。台湾の人々は、「文明の衝突」などとは意識せず、軽々とアメリカ、中国大陸、日本を行き来し、工場を建て、ビジネスをクリエイトしていく。そして、大陸の中国人と好対照をなすのは、厳しいビジネス環境で育ってきたにもかかわらず、いかにも人あたりのよい、日本人には、懐かしささえ覚える、「優しさ」をもって人に接する点です。世知辛くなりましたからね、日本は。
内外を問わず、優れた台湾人が持つ、この「優しいコスモポリタン」性は、単にビジネスの創造という意義にとどまらず、グローバル化、脱産業社会化の中での個人のあり方という先進諸国が共有する問いの、一つの解答としての意味さえもっている気がしました。
日本との人的交流や技術移転などで得た、今や「忘れてしまった日本」ともいえる「ものづくりの精神」を、脈々と引継いでいることにプラスして、台湾人の交渉上手には、舌を巻きます。それは、剛直なハードネゴでは無く、実にしなやかな、政治よりも商売に向いている交渉スタイルですね。
官民にわたる組織の硬直性から抜け出せずにいる日本の社会とは違い、現在の台湾の社会は、21世紀の国際社会に文明史的な意義を投げかけているといっては大げさでしょうか。少なくともそういう大きな目で、台湾の社会を見て、接してみても十分意義のあることだと思われました。それは、グローバル社会の行く末を見ることでもあると同時に、日本の社会そのものをもう一度見つめなおすことにつながると思います。
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