ブリコルールの日々

キャッチし、発信するアンテナ。ANTENNE アンテーヌ 芦屋・宝塚・三田よりのレアで@な情報発信基地より

第10回とうたす陶芸教室展へ

2015-11-18 00:53:15 | 美術

11月とは思えない日差しを感じながら、淀川を渡る。


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合気道の大先輩でもあり、お客さまでもあります田村慶子さま主催の「とうたす陶芸教室」の生徒さんの展示会に行かせていただきました。会場は、難波の楓ギャラリー。

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田村さまに、いつもの元気な笑顔で出迎えていただいた。

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明るい声で、ひとつひとつの作品の解説をしてくださる。

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それぞれにテーマがあり、焼かれた陶器には苦心のエピソードや試行錯誤のプロセスがある。それを見守り、指導されてこられた方の言葉は温かく、愛情深い。

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後から後から人が訪れられ、対応に追われる後ろ姿には、場の主催者としてもの言わぬ重みを感じます。技術や藝術を守り続ける使命を感じておられる故でしょう。



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上の作品は、田村さまの作品


何十年も続く教室の歴史を想いつつ、会場を後にしました。


 

いつも、お立ち寄りいただき感謝しています。

 

 


「よりしろ」田村慶子 陶展7th

2015-10-01 00:55:30 | 美術

マンションや商業ビルの並ぶ通りを一本入ると、守られたかのようにひっそりと佇む古民家がある。大阪上本町にあります「楓ギャラリー」にお邪魔してきました。





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よりしろ「記憶のいれもの 」と題した個展をなさるのは3度目。合気道の先輩であり、お客さまでもあられます田村慶子さんの個展は、7回を数えます。



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ライディングされたフローリングの床に、アイアンの展示台が並びます。白く浮かび上がる陶器たち。






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田村さんは、いつもとかわらぬ、明るい笑顔で迎えてくださいました。


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以前、「よりしろ 」の意図するところを伺いました。依り代、依代、憑り代、憑代(よりしろ)とは、神霊が依り憑く(よりつく)対象物のことで、森羅万象がなりうるものであると。今回は、そのような誓約を一旦忘れて、自由に制作されたとのこと。


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フロアに浮かび上がる作品から感じる雰囲気が、柔らかい。フォルムやイメージが自然からのモチーフのように感じました。







庭にも展示があり、こんもりと茂った中庭にひっそりと佇む作品の回りには、爆ぜた椿の実が。

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清々しく、神々しいまでのその様に、こころ洗われる気がしました。







◾️「よりしろ」田村慶子 陶展7TH」

会 場:楓ギャラリー(大阪市中央区上本町西1-4-20)
 会期:2015年9月29日(火)~10月4日(日)

http://www.tortoise-tamura.jp



 


いつも、お立ち寄りいただき感謝してしています。

 

 

 

 

■□■芦屋 宝塚 三田の美容院 ANTENNE (アンテーヌ)□■□



http://www.antenne.co.jp 



オ・ブリコルール 芦屋 0797 35 1121 

オペラ 宝塚南口    0797 71 7747 

ピオニ 宝塚山本    0797 80 0030

ジロ  三田      079 559 0500

 





まさに、美は細部に宿る

2015-09-07 19:47:32 | 美術

一気に歩幅を広げて、秋へと向う京都。

 

 




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平安神宮を横に眺めつつ、京都市美術館へ。


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すでに外の広場まで行列ができていて、人気の高さがうかがえます。


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人気の中心はヨハネス・フェルメールの「天文学者」でしょう。









チケットを持参していたので(H田さま、ありがとうございます!)、比較的スムースに入場。




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巨大な天文学者が佇む入り口近くは、人で溢れてます。




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入場後、ゾロゾロと行列は進み、絵画の全景をなかなか見れない。それくらいの混雑。

ルネッサンス期の絵画を中心に、「労働と日々」、「日常生活の寓意」、「雅なる情景ー日常生活における恋愛遊戯」、「日常生活における自然」、「室内の女性」、「アトリエの芸術家」の5章で構成され、日常を描いた、親しみやすい風俗画が多数展示されていました。




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フェルメールの「天文学者」には、その空間描写の素晴らしさに感動。当時の天才芸術家たちのテーマの取り方、卓越した遠近感と構図の巧みさに驚きました。

マルタン・ドロリングの「台所の情景」のように、まるで写真かと目を疑う作品多数。


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当時の作家たちの手先の繊細さ、視力の良さには驚くばかり。光と影。その場の匂いや空気感まで伝わる気がします。

まさに、美は細部に宿る。


他にも、女性の日常を描いたものが多く、ティツィアーノの「鏡の前の女」や、ニコラ・レニエ「女占い師」などが印象に残りました。




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フェルメールは、ルーブルにも2点しか存在せず、日本初お目見え。


9月27日(日)までです。この機会に、ぜひ。




 



いつも、お立ち寄りいただき感謝しています。


天空釜 永井健さんの個展へ

2014-06-12 17:31:53 | 美術

過日、ご案内しました天空釜を主催されておられます永井健さんにお会いするため、苦楽園「銀屋」さんへ。








あいにくの曇り空でしたが、次々に訪問客がおみえでした。奥の右側が、永井先生。




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今回、中国茶の茶道具一式を中心に展示をされ、お話を伺いますと台湾のお茶を専門に研究されている方と巡り会われ、刺激を受けて製作にいたったとの経緯。


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ご存知の方も多いと思いますが、小振りの急須や茶器の上から、豪快にカンカンに沸騰したお湯を回しかけて、ウーロン茶やプアール茶などを煎れるのがその特徴。



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下に余ったお湯が抜ける穴の開いた簀の子と受け皿が対になっています。







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天空釜は、以前は信楽にあったのですが、現在、岡山県備前に構えられています。備前の土色とは異なった焼き肌。釜のなかで焼かれた際に降る灰が、繊細な紋様を付け、硬く、薄く、軽い。くわえて、注ぎ口やふたの摘み、取っ手などに独特の細工が施されています。とても繊細な仕上げで、そのあたりは実物をご覧になられるのが一番かと。




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来客が相次ぎ、ゆっくりお話が出来ませんでしたが、時間を見つけて再度、伺わせていただこうと思っています。


焼き物にご興味のある方、ぜひご訪問ください。15日まで。

 

 



■苦楽園 銀屋

 http://ginya-kurakuen.com




永井健先生 個展のお知らせ

2014-05-13 17:52:07 | 美術
初夏の日差し。
 
苦楽園をクルマでうろうろ。
 
 
 
 
 
 
苦楽園の老松町あたりにさしかかり、馴染みのお店「銀屋」さんへ。
 
 
 
 
 
オーナーが、出てきてくださり、永井先生の個展を6月に開かれると伝えていただきました。
 
以前、ご紹介させていただいたことのある天空窯の永井健さんの作品は、
鉄分を多く含んだ土による独特の焼き肌と美しいそのフォルムが特徴。
 
使う人ことを考えて、機能性までも実現した急須は必見です。
今回は、台湾・中国茶の茶器を中心とのこと。
 
 
 
 

                   

                 http://plaza.rakuten.co.jp/tenkuugama/

 

 
 
苦楽園 銀屋
 
 
〒662-0084
兵庫県西宮市樋之池町24-17
TEL:079-870-7557
 
 
 
 
 
 

 

 


 ■□■芦屋宝塚三田の美容院 ANTENNE (アンテーヌ)□■□

http://www.antenne.co.jp


オ・ブリコルール 芦屋 0797 35 1121

オペラ 宝塚南口    0797 71 7747

ピオニ 宝塚山本    0797 80 0030

ジロ  三田      079 559 0500


とうたす陶芸展へ

2013-11-26 15:57:47 | 美術

芦屋合気会の田村さまの主催されています「とうたす陶芸教室」の展示会へ行って参りました。

 

心斎橋大丸の駐車場に車を停め、御堂筋沿いを南下。

 

 

 

 

 

 

道頓堀川には、こんな遊覧船が。市内を遊覧する水陸両用の船など、大阪市はかなり観光に力を入れているようですね。

 

 

 

 

 

大阪御堂筋沿い、道頓堀の「ギャラリー香」の扉を開けますと、華やかな笑声が響いています。主催の田村さんが、合気道初段にくわえ、底抜けに明るい性格であられるせいでしょう。早稲田大学のご出身で、世界を飛び回っておられ、昨年はイスラエル、今年もトルコに行ってこられたばかり。

 

 

 

 

 

生徒の方々も、個性的で、前向きな方が多い。作品を拝見しても、それが現れています。切磋琢磨しながら、創作活動を楽しんでおられる。

 

 

こんなメルヘンを感じる作品から、

 

 

愛犬が出迎えてくれ、赤いリュックを横に抱き合う様子 ↑

 

形状と色調が、絶妙 ↑

 

前衛的な意欲作、

 

 

こちらは、81歳の方の作品 ↑

 

 

こちらは、田村さんの参考出展作品   かなりの大きさ ↑  

 

 

どっしりとした本格的なものまで。

 

 

 

前回も、一つ購入して帰らせていただきました。今回も、気に入ったものがあればと・・。

 

いろいろ、拝見して購入を決めたのがこれ・・ ↓

 

 

 

 

 

鳥をモチーフにしたオブジェのような作品。テールの形状が、ステキです。

 

 

 

場の主催者として、日々頑張っておられる田村さんの後姿に、いつも元気を賜っています。

次回もぜひ、参加したいと思います。

 

 

 

とうたす陶芸教室

http://www.tortoise-tamura.jp/class.html

 

 


JAMBA 「The Book ~dancing penny~」 へ

2013-09-27 23:36:03 | 美術

生きていることの証とは、好きなことを全力でおこなうこと。

 

人によりその表現方法は異なるけれど、その「表現」により、ひとに感動を与えることができれば、それ以上の幸せはないだろう。

 

 

 

 

ダンス・パフォーマンスユニット「JAMBA」さんの公演に行かせていただきました。

今回のテーマは、「THE BOOK ~dancing penny~」

 

 

空を飛ぶペンギン、ことあるごとに思い出されるあの日の記憶、日々の生活の中でのワンシーン、読書から導き出される新たな世界、手にとってページを開くとこころ動かされる世界。ステージの上、それらのシーンをダンス・パフォーマンスによって表現していくのです。

コント仕立てのユニークな場面もあり。変化に富んだそのステージに、どんどん引き込まれていきます。

 

 

 

 

 

 

宝塚北高校演劇科の卒業生が中心となって結成され、今回で4回目の公演。今年の5月、ANTENNEのイベントでも、その魅力的なパフォーマンスをみせていただいたのですが、単独リサイタル公演を拝見して、再びそのエネルギシュなパワーに圧倒されました。

 

会場は、AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)です。存じ上げませんでしたが、関西小劇場の拠点とされているそうです。

www.aihall.com

 

 

会場に着きますと、続々と席が埋まっていき満席。ステージが、低く作られており、すぐ目の前、そのパフォーマンスを肌で感じ取れる設計になっています。一番後ろの席で、観劇させていただいたのですが、全体を見渡せて、旨い設計だなと感心。

 

ステージ上に置かれた巨大な本から、紡ぎだされる様々なパフォーマンス。その一つ一つが、躍動感にあふれ、表現すること、生きることの楽しさを全身で表現する22名の若き乙女たちの競演に酔いしれた時間はあっという間でした。

 

個性の強いであろうメンバーをまとめあげる、主力メンバーの方々のたいへんさを考えてしまう。中心となっておられるAMIさんとJURIさんのご苦労思うと、胸に込み上げてくるものがあります。

 

 

構想を練り、テーマを決め、会場・練習場・事務手続き、タイム・スケジュールを設定。練習に入り、稽古の連続、試作と練り直しの日々、衣裳や小物製作、通し稽古、舞台稽古、本番。想像しただけでも、その苦労は言葉で言い表せないと・・。

 

 

 

「好き」であることが、その原動力の源であり、他者を感動させられることの喜びが、結界であるステージに命を吹き込む。

9/28、13:00と17:00に公演がございます。

 

 

 

チケットはほとんど完売とお聞きしていますが、まだ残っているかもです。

ぜひ、ご観覧ください。

 

◆昨年の公演のYOU-TUBEです ↓

http://youtu.be/0Pfq4G8hi8E

 

◆JAMBA 

http://ameblo.jp/jamba2609/entry-11622431628.html

 

 

 


甲風画苑へ

2013-04-23 18:35:21 | 美術

ちがうなあ。 (←最後まで、お読みいただくとおわかりいただけます)

 

 

朝稽古から、三宅接骨医院へ黄金のリレー。

母に会いに行ってから、社会保険事務所へ。

 

 

 

 

 

2号線沿いの事務所の2階受付に。

だれも、応対に出ず、見向きもさえしてくれない。忙しいのかもしれないけれど、ちょっとね。お役所とは、こういうものと諦めるしかないのだろうか。

 

 

 

そのあと、西宮北口へ。懐かしい街並みを行く。かなり様変わりしている感が・・。

 

お目当ての「甲風画苑」に到着。

油絵の具を購入するためです。ここの品揃えは、このあたりでは群を抜いていますね。昔とちがって、お洒落なビルになっている。接客もすばらしい。説明が、懇切丁寧。指導・教育がすばらしいのでしょう。社長さんのお人柄が偲ばれます。

 

 

 

 

 

ついでに、アクリル絵の具も。油絵は乾かないので、時間がかかります。アクリルなら、かなり早い。平行して、描き始めています。

レジの係の方が、「2階の画廊で作品展をやっていますので、ぜひ!」にと。

 

具象と抽象で、男女おふたりの方が展示をなさっておいででした。

まず、女性作家さんの抽象画を。大きな号数で、かなりの作品数でした。色もモチーフも様々。別の方と談笑中でしたが、声をかけてくださり、来客名簿に、「名前をお願いします」と。画風と同様、明るい笑顔で感じのよい方でした。

 

 

 

 

次に、お隣の具象の部屋へ。

植物や風景のモチーフが多く、繊細で、緻密な筆のタッチ。構図の取り方といい、かなりの年季を感じます。

 

 

 

 

 

 

観て回っている間、ずっと本をご覧でした。写真の許可を求めますと、「いいよ」と低い声でひとことだけ。

 

 

 

 

いろいろと勉強になった1日でした。

 

 

 

 

 ■□■芦屋、宝塚、三田の美容院 ANTENNE (アンテーヌ)□■□

オートレ 宝塚山手   0797 82 0220

オ・ブリコルール 芦屋 0797 35 1121

オペラ 宝塚南口    0797 71 7747

ピオニ 宝塚山本    0797 80 0030

ジロ  三田        079 559 0500



仏像の魂に挑む若者たち

2013-04-21 18:28:01 | 美術

昨夜のNHKのEテレの番組「仏像の魂に挑む~東京藝術大学 若者たちの一年」を、ご覧になられましたか。

 

 

東京芸大では美術彫刻科の26名の学生・研究員たちが、仏像の再生・修復・摸刻研究をおこなっているのです。国宝級の仏像をその製作技法そのままに再現する「摸刻」ことに挑む、2人の若者に密着取材、古の仏像と同じものを作りながら、過去の偉大な作り手、仏師の存在に迫っていきます。

 

 

 

 

 

3D写真解析、 PCのグラフィック映像を駆使して、日々努力を積み重ねるのですが、いにしえの仏師に近づけない、越えられない壁への葛藤を、1年間をかけて追いかけていきます。その素顔は、真剣そのもの。仏か菩薩のような純真無垢の顔立ちに、引きつけられたのは、わたしだけではないでしょう。

「藝術は文明や科学と違い、時間の流れと進歩が比例しない。千年前の仏像制作技術は圧倒的にレベルが高く、現代人は遠く及ばない。」とは、指導にあたっておられる籔内教授の言葉。

 

 

 

目指す仏像の安置してあるお寺の近くに、寝泊まりして彫り進みます。彫る手が止まり、悩み始める若者たち。仏師たちの道具を研究し、再現してつかってみたり、何度も足を運び、検証を繰り返すのです。そこに、いにしえと現代の差異、現代人が失ってしまったものが浮かび上がってきます。「技術」を越えた「魂」のようなものの存在。

 

 

 

仏像の模刻制作に挑む2人の若者の姿を画面で見ながら、日本人はなぜ千年以上も仏像を拝み続けてきたのか、仏像が現代人に語りかける「魂」について考えさせられました。

 

昨今、将棋でコンピューターにプロが勝てない時代がきたことが話題になっています。データを分析し、ルールが決まっていて最適化するゲームの世界なら、いずれ、コンピューターの方が強くなるのは、予想されていました。近い将来、飛躍的な技術の進歩がすすむにつれ、さまざまな仕事が同じ運命をたどるでしょう。

 

しかし、機械にはできない「技術」を凌駕する唯一無二の存在がある。芸大の学生のお二人のひたむきな姿に、日本の若者も捨てたものではないなと、すごくうれしくなりました。

 

この番組、4月27日金曜の深夜(12時45分より)、再放送されます。

 

よろしければ、ぜひご覧になってみてください。

 

 

 

 

 ■□■芦屋、宝塚、三田の美容院 ANTENNE (アンテーヌ)□■□

オートレ 宝塚山手   0797 82 0220

オ・ブリコルール 芦屋 0797 35 1121

オペラ 宝塚南口    0797 71 7747

ピオニ 宝塚山本    0797 80 0030

ジロ  三田        079 559 0500



田村慶子 陶展 6th "よりしろ ―抱かれるかたち―” へ

2013-04-04 23:14:57 | 美術

芦屋合気会の門下生であられ、お客様でもおありの陶芸家、田村さんの個展に行かせていただきました。

 

 

 

 

大阪は、上本町にありますGallery 「楓ギャラリー」で、4/2~7日までです。たいへん素敵な場所でした。古民家に併設して、モダンな鉄骨の建物が左側に。入口は、昔懐かしい日本家屋の門がまえ。庭と木々が見事です。

 

 

 

田村さまとお嬢さん、そして細いアイアンの足で林立する小さなテーブルの上で、さまざまな形をした陶器が出迎えてくださいました。

 

 

 

 

 

 

田村さんのお話では、十年余り前、「死者のための装身具」の制作を試みていた時、繰り返しの焼成に耐え得る陶という素材でこれを作ることは、死者の火葬に伴いながら遺族との間を往還するものを作ることであると気づかれたそうです。「よりしろ」という言葉が浮上。

 

 

 

もともとは、スピリチュアルなものが依り憑く対象となる物をさす言葉だそうで、この「スピリチュアルなもの」の範囲を無限に拡げ、その依り憑く対象を形にしてみたいと考えられたとのことでした。

 

 

深遠な意味を持つ「よりしろ」は、どれも不可思議な形。テクスチャーも、文様を描かれたものや上薬を何度も塗り重ねて焼かれたものなど、独特の風情。自由に抱いてみてくださいとおっしゃるので、胸に抱いてみますと、見た目より軽いウエイト。中は中空になっているそうです。食べ物にヒントを得ているのでは、なんてお話も。

 

焼き物に、ご興味のおありの方は、ぜひ、お立ち寄りを。

 

お茶をいただきながら、ご説明に耳を傾けていますと、ちょうど時間。この後、甲南合気会の井上清恵さんが、開かれた合気道道場「清道館」のお披露目に向かわねばなりません。たくさんの方々が、お祝いに馳せ参じておられて、大盛況でした。

 

この模様は、明日。

 

◆「とうたす陶房」 http://www.tortoise-tamura.jp/exhibition4.html

■ 田村慶子 陶展5th "よりしろ"

 

 

期間:2011年3月29日(火)〜4月3日(日)
会場:楓ギャラリー(大阪市中央区上本町西1-4-20)
出展作品:41点

 

 

以前にもご案内しました山本画伯の個展のお知らせを再度。

◆山本浩二展 「老松」

2013年4月8日(月)ー27日(土) 日曜休廊
永井画廊 104-0061東京都中央区銀座4-10-6
tel:03-3547-9930 info@nagai-garou.com

● 8日(月)午後6時ー8時 オープニングパーティ
● 2次会:午後8時15分ー
  BARABABAO(バラババオ/イタリア料理)
  東京都中央区銀座2-6-5銀座トレシャス 9F(2丁目メルサ真向い)tel: 03-3535-7722
  会費:6000円 学生/3000円 *要返事


● 20日(土) 対談 内田樹 x 山本浩二「能・身体・老松」午後6時ー7時半 入場料1500円


大いなる辺境の芸能「能の音楽」を鑑賞

2011-02-26 17:52:39 | 美術

内田樹先生と成 恵卿(ソン ヘギョン)さんのお話しも聴けると言うことで、先生の奥様の奈王子さまがご出演の能の会に行かせていただきました。場所は、阪急西宮北口の兵庫芸術文化センター小ホール。

 

 

 

 

 

 

大ホールは経験があったのですが、小ホールは初めて。これが素晴らしいホールでした。417席と小ぶりですが。スタジアムのように回りを囲む感じで、花梨の木がふんだんに使われた舞台と10m以上はありそうな天井高の作り出す独特な空間は、見るものを別の世界に運びます。それでいて癖がない。立居ちをわきまえたとでもいいましょうか。

 

 

 

そんな素晴らしい空間で「能」を拝見するわけでですから、緊張と「寝てはならない」という使命感にさいなまれつつ、瞳をカッと見開いて席に座りました。

お茶やお花、クラッシック音楽や、能、文楽など芸術に通じる芸能は、宗教儀礼を含め、さまざまな意味合いを持つと思うのですが、究極のところで様式美の中での自己表現だと。規則や規定、規範の中でいかに自分自身のアイデンティティの証明を目指すのか。

 

 

プログラムは以下のような

■プログラム 
〔第1部〕 
「音取置鼓」 
「三番三」揉の段 
〈鼎談〉「辺境、近境、夢幻境」 内田樹×成恵卿(ソン ヘギョン)×河内厚郎 
〔第2部〕 
お話 久田舜一郎 
舞囃子 「玄象」 
一調 「白楽天」 
ライト能 「鞍馬天狗」(半能) 

 

 

印象に残ったのは、やはり「三番三」と内田先生と能に関する新説。「三番三」は「さんばそう」と読みます。芸術性、格式の高さや、様式美のなかの表現力などに圧倒され、居眠ることも出来ずに3時間。先生のお能に関する新説は、私には説明しがたいので、ここでは触れずにおきます。しかし、雲の上を漂う後ごとくのフワリとした時間でした。

 

 

 

ご一緒したゼミの仲間といっしょにアイリッシュ・パブ「カプリシカ」へ。金曜日の夜で、お店は人だらけ。おまけにアイリシュの民族音楽を演奏するバンドのライブもやっていまして、賑やかでした。

 

 

 

  

 

 

 

フィッシュ&チップス、ピィツッア、ガーリックライス、パスタなどたくさん頼みすぎたかと思いましたが、ペロリンっちょと。

春を感じさせる夜に、たいへん高尚でエキサイティングな夜になりました。

 

 

 

 
■チケットご予約
芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255
(10:00AM‐5:00PM/月曜休み ※祝日の場合翌日)

 

 

 

 

 

 ■□■ ANTENNE □■□

芦屋店 Au Bricoleur 「オ・ブリコルール」

TEL 0797 35 1121

http://www.aubricoleur.jp
芦屋市大桝町2-12 クオリア三正1F

宝塚南口店  Opera 「オペラ」

TEL 0797 71 7747

山本店  Piony 「ピオニ」  

0797 80 0030 (山本)
   


美術書の効用

2010-09-15 20:09:13 | 美術

雑誌にヴァン・ゴッホの特集が。

 

 



とても興味深かく読むことができました。ゴッホが圧倒的な名声を獲得出来たのは、彼が優秀な画家であったからではなく、彼が広い意味での「伝記」というメディアに最も乗りやすい画家だったからだそうなのです。



波瀾万丈なわずか37年の人生。推定850枚以上の油絵、800枚以上の水彩画を描きながら、生前にはたった1枚の絵しか売れなかった不遇の一生。牧師見習いでありながらの娼婦との同棲、耳切り事件、発狂、自殺など、黄金伝説に不可欠な劇的エピソードに事欠きません。さらに、膨大な数の手紙が残されていること。小説家であれ映像作家であれ、お馴染みの殉教者伝にエピソードをいくつかほうり込み、手紙の引用で適度に脚色するだけでファンゴッホ伝説が作られてしまうという訳です。物語構造に、向いているキャラだったというわけなんですね。人は物語に弱いんです。

 

 





セザンヌと比較すると、セザンヌはオリジナル作品を見ないとその良さがわかりにくいうえに、その生涯はドラマ性に乏しく、手紙も少なく、短くて、事務的だそうで、伝記メディアにあがりにくかった。



つまり、ゴッホの方が、誰にもわかりやすく、伝搬の速度も圧倒的に早かったことが、同時代の他の作家に比べてゴッホがアドバンテージ高く、人気を絶大に誇る要因な訳ですね。



さらに、印象派や浮世絵から影響を受け独自の活気的な技法を確立していくわけです。
通常の太陽光のもとで緑に見える木の葉も、夕日を浴びることで、違う色に見える。緑という固有色はあくまで白色光下での色にすぎません。 色の三原色(赤・青・黄色)は混ぜると黒になりますが、光の三原色は白になる。つまり、パレットの上で色を混ぜれば混ぜるほど色は濁り、暗く沈んでゆくので、色を混ぜずカンヴァス上に原色の細かいタッチを並べる技法で、明るく澄んだ色合を使う独自の技法を確立させていったんですね。



日本の浮世絵の平坦で鮮やかな色面表現と線描写は、当時の印象派の画家たちを魅了していましたが、ゴッホは特に夢中になったようです。浮世絵作家たちは、知的で、自然に没入して生きる自然人であると考え、南仏の地で彼自身の日本人像を膨らませ、哲学的に絵画に取り組んでいったようです。

 

そして、悲劇的な死。



 

こういった過去の芸術家の歴史、その苦心や苦悩を考えることは、デザインをするものにとって、すごく勉強になります。うちのスタッフにも、良いものをみて学んで欲しいので、芦屋のサロンに美術全集を置きました。見てすぐには結果は出ません。見たことが脳裏に残り、時間をかけて熟成され、後に形になる。芸術には時間がかかるんですね。


みんな、美術館に足を運ぶのが一番だけど、若い時にこそ、できるだけたくさんの良いものに触れて欲しい。

芸術の秋を目の前にして、歳とったせいでしょうか、あらためてそう感じる今日この頃なんです。






□■□ ANTENNE □■□

芦屋店 Au Bricoleur 「オ・ブリコルール」

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