息をもつかせぬとはこんな映画のことを言うのだろう。
「ボーン・アルィメイタム」
1作目の「アイデンティティ」、2作目の「スプレマシー」と回を重ねるごとに良くなっていく3部作の完結作。こんなのは、なかなかお目にかかれない。
記憶を消され、愛する人までも失ったスパイの行き着く先は・・。
アクションのシーン、追跡のシーン、カーチェイス、ドキドキハラハラの連続。
主演のマットデイモンの演技がすばらしい。等身大でいて、クールな恐ろしい殺人兵器であるそのギャップがたまない。
ハンディカメラによる目線を追った心地よい揺れのカメラワーク、細かいカットの連続は容赦なく観客を物語りに引き込んでゆく。それを盛り立てる音楽がまた、すばらしい。刷毛をたたきつけるようなパーカッションの細かいリズムで、緊張を促し、観客を追い込んでゆく。「最後通告」にむかって!
原作はロバート・ラドラムの“ジェイソン・ボーン”シリーズ。
監督は「ユナイテッド93」のポール・グリーングラス。この監督は今後も要注意。
脇を固めるキャストがまた見事なんだな。
特に、ジュリア・スタイルズ 、ジョーン・アレンの女性陣が。
マット・デイモンをはじめてみたのは「レインメーカー」だったか「グット・ウィル・ハンティング」だったのか。
間違いなく言えることは、ますます彼が好きになったということ。
映画館では少し後ろの席でどうぞ。
なぜかは、ご覧になればおわかりになられます。