合宿が、無事終わった。
みんな、ほんとうにおつかれさまでした。
今回、最大のテーマは「昨年11月、みんなで、たてた年間の目標の進行確認と、軌道修正をかけても、達成するための仕組みつくり」です。
ほおっておくと、制御や管理ができずに楽な方向へ傾くのが、人間の性だとしたら、それを自ら、律することに他なりません。
集団を組織化して、同じベクトルに力を集中していく。
1+1=2.5とか3にしていくことは、そう簡単にはいかない。
それでも、努力を繰り返し、失敗と成功の積み重ねで、人間は進化し、発展を続けてきた。市井の美容師にも、それは可能だと信じたい。
仕組みづくりは、確かに大切だが、本質のところにもっと重要なことがある。スタッフには、いつも伝えていることなのですが、そのあたりを、的確に書き綴った本があります。
『看板のない居酒屋』(現代書林/刊)
静岡県内で7店舗の居酒屋を経営する岡村佳明さんが、「周囲の人に好かれることこそあらゆるビジネスで必要なこと」という自身の信念をつづった一冊です。
岡村さんの居酒屋には「看板を出さない」「宣伝しない」「入口がわからない」というかなり変わったコンセプトがあります。それでも繁盛するのは、岡村さん自身が人に好かれる人であり続け、スタッフにもそうなるように教育しているからだそうです。
しかし、「人に好かれる」といっても、先ほどと同じ。言うは易し、行うは難し。簡単ではありません。
一体どのような人が「人に好かれる」人になれるのでしょうか。
「お店に来てもらうため」ではなく「せっかく自分に会いに来てくれた人をもてなすため」。
この考えが、後々岡村さんの信念となる、“「商売繁盛」より「自分繁盛」”に繋がっていきます。
「商売繁盛」よりも「自分繁盛」がすべて。「自分繁盛」とは、自分の魅力で人を惹きつけること。
勘違いしがちなところですが、「魅力」は「人気」とは違います。
人気というのは一過性のものですが、魅力とはその人柄からにじみ出る「人間力」であり、一生続くもの。
「自分繁盛」とは、この「人間力」を磨き続けることに他ならないのです。
たとえば、人には、「してもらおう」と思って生きている人と、「してあげよう」と思って生きている人がいます。
前者が「自分だけを喜ばせる力」しか持っていないことに対して、後者は「自分以外の他人を喜ばせる力」を持っています。
どちらが魅力的で人を惹きつける「自分繁盛」の人かは、言うまでもありませんね。
そして、「オモテの努力」と「ウラの努力」
スキルや能力を磨くための努力も大切ですが、それは「オモテの努力」。人間力のある、人を惹きつける魅力ある人になるためには、「ウラの努力」も大切にしなければなりません。
「ウラの努力」とは、誰にも認められなくても、人が見ていなくてもやる努力。
たとえば、人の靴も一緒に揃えておく、小さなことでも「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える、自分と関係のない場所でもゴミが落ちていたら拾うなど、本来当たり前であることを、心を込めてしっかりとやるのが「ウラの努力」です。 センチネルとしての雪かきのような仕事。
しっかりとスキルを磨きつつ、こうした「ウラの努力」も忘れないという姿勢は人間力を磨き「自分繁盛」の礎となってくれるはずです。
この本には、岡村さんがお母さんの教えや経営の実体験から導き出した、人に好かれるための考え方や行動が取り上げられています。
技術やノウハウではない、あらゆる仕事の土台となる「人に好かれる自分づくり」。
人付き合いの極意にもつながります。
居酒屋経営だけでなく人として社会で生きていく上でとても大事なことがたくさん出てくる名著です。
ぜひ。
◆『看板のない居酒屋』(現代書林/刊)
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