ナンバー2091 2022.12.16 人間の霊的な進化
『トランス・ヒマラヤ密教入門 第3巻〔意識の進化〕』の、『人間の霊的な進化』の項目には、次のような文があります。
『(1)最初は、界層の質料のフォースが彼を支配し、彼自身を濃密な質料と同一化させ、人間つまり第四王国のメンバーであると考えさせ、自らが非自己であると確信させる。
後に魂からのフォースが流入したとき、彼のサイキック的な進化(私はここで、サイキックという言葉を高位の意味で使っている)が進み、自分自身を魂つまり思考者、形態を扱う者と考えるようになる。
そして最後に、モナドからのエネルギーに感応し始め、自分が人間でも天使〔太陽天使つまり魂〕でもなく、神の本質つまり霊であることを知るようになる。……
そのとき、人間は自分自身をあるがままに――燃え立つ焦点をもち、燃えるようなエネルギーを伝導循環させる火の網状組織として――見るようになる。
(2)あまり進化していない人間が高く進化した人間を完全に理解することはできない。
これほどではないが、進化した魂でさえイニシエートを理解することはできない。
より偉大な者がより劣った者を理解することは可能であるが、その逆は真ではない。
(3)人間がまさに「巌に基礎を置く」段階が訪れる。
そのとき、光と影の交替を経験し、浄化の水の波に転がされ、足をすくわれそうになり、自分が聞くことも話すことも見ることもできなくなったかのように感じるかもしれない。
しかし、魂の目的を完全に挫くことができるものは存在しない。
(6)元気を出しなさい。
なぜなら、人間の霊が真に敗北することはないからである。
人間の内なる神性が完全に死滅することはない。
なぜなら、神性は常に地獄のまさに暗黒から意気揚々と立ち上がるからである。……
宿命づけられた目標への人間の前進を妨げることのできる力は地上に存在せず、それらの力がいかに力を合わせようと、人間を引き止めることはできない。
今日、このような力の結びつき――すべての国々の不徳で野心的な人々のグループを通して放たれる古代の悪と現代の攻撃的な利己性の結びつき――は活発である。
しかし、これらは結局のところ成功しないであろう。
これらは(単に)自由が現われるのを遅らせ妨害するだけである。』
ナンバー2092 2022.12.20 につづくでしょう