ナンバー2249 2024.10.04 ハトホル女神とは
ハトホルによってエジプトの地に導かれた人々は、ハトホル女神の神殿を通じてエジプトの人々に働きかけました。
ハトホルはエジプト人によって牛の頭の角を持つ女性として描かれ、その頭には太陽円盤が載っていて、耳飾りには太陽と月を象徴する星がついているといいます。
またハトホルは愛と美の象徴として慈悲深く母性的でありながらも、喜びと活力に満ちている性格で、豊満な女性の姿で表されるといいます。
ハトホルは、死者を養う女神としての性格も持っていました。
オシリスの妻であるイシスとともに、死者を蘇生させ、永遠の命を与える神として崇められていました。
また多産と受胎をつかさどる女神で、人間の魂を養う女神としての役割を果たすために7つの姿に現れたのが、プレアデス星団だと考えられていたといいます。
ハトホルの神殿は7つあるそうですが、その1つがテーベにありました。
テーベはプレイアデス星団の知恵の七柱にリンクされていたといいます。
それは7人の巫女によっても表されたといいます。
天の群れの7つのハトホルは”死者の書”の呪文で名付けられていて、「宇宙の女性」「スカイストーム」「隠されたもの、主宰彼女の場所の上に」「ケミスからあなた」「赤髪」「明るい赤」「あなたの名前、西部に広がる」と記されているといいます。
古代エジプト神話の古い時代にはハトホルはホルスの母であり、時代が新しくなるとホルスの妻となりましたが、ハトホルとホルスの関係は、時代によって変化しながらも、常に密接な関係にあったようです。
ハトホルは世界を生み出した天の雌牛、鉱山の守護神、養育神など多様な性格を持ち、イシスに次いで広く崇拝されたといいます。
ハトホルのエピソードとして、彼女が攻撃的で恐ろしいライオンの頭の女神セクメトとしてラーの命令で地上に降りて、破壊と混乱をもたらし人類を罰したのちに、ハトホルとしての慈悲深い性格に戻り平和をもたらしたという話があるそうです。
ハトホルは古代エジプトでは最も人気のある神として、エジプト全土で広く信仰されていたといいます。
その姿は、芸術や工芸品に数多く見られ、人々の生活に深く根付いた神でした。家庭と家族の守護神で愛と美、音楽と舞踏の象徴として、ハトホル女神は古代エジプト人の生活に欠かせない存在であり、豊かな愛情、慈愛の精神は現代にも多くの人々に感動を与えているといいます。
ナンバー2250 2024.10.08 に続くでしょう