時間に堅いワリードは、約束の場所で待っていた。もちろん、ラクダのべブシも!
ワリードはラクダ御者の中で、頼りになる顔役。そして、ちょっと過保護なんじゃないの、と思うぐらいべブシを溺愛している。
ラクダにも当然、いろいろな性格がある。以前、腕白なラクダが突如走り出し、振り落とされそうになった恐ろしい経験を持つ。
その点、愛されべブシはおっとりしていて、穏やかな子だ。
人を乗せる時、お人よし?な顔でちんまり座った状態から、立ち上がる時、長い足を前足から立てる。おのずと人は、ものすごくのけ反る。
そして、後ろ足を立てると、今度は前のめりになり、つんのめりそうになる。
案の定、ワーワーキャーキャー悲鳴をあげる。
そして完全に立ち上がると、思っていたよりも自分が高いところにいることに気付く。ひとこぶなので、安定もよろしくない。
いつもは男前な団委員長が、人一倍怖がっていられたので、涙が出るほど笑ってしまった。
ラクダとのふれあい、スリルにとんだ楽しいアクティビティーを終え、次はピラミッド絶景ポイントへ。
この場所から撮影すると、三大ピラミッドが、果てしないサハラ砂漠の真ん中に鎮座しているように写る。
大概ピラミッドの写真は、このようなスポットから撮影されているので、ラクダに長時間揺られて行かないと、ピラミッドを拝めないと誤解するのも無理はない。
しかし、町の中にたたずみ、人々と共にあるピラミッドも素敵だ。
ドラゴンボール、フィージョン! 30過ぎた息子と20代後半の娘
次は、いよいよスフィンクスへ。
アラビア語では、アブルホール、怖いオジサンと呼ばれているファラオの顔をした獅子は、想像していたよりも小ぶりな印象を受ける。
あまりにもスケールのでかいピラミッドを見た後だからだろう。
そして、またひとつ残念なことに気づく。
スフィンクス前にあったカフェが閉店していたのだ。
ピラミッドとスフィンクスの借景の前で、ピラミッドエリアでの疲労や汗を、心地よい風と運ばれてきた冷たい飲み物が癒してくれるオープンカフェだった。
顔見知りになったヌビアのイケメンギャルソンは、どうしているだろう。やるせない気分。。。。。
気がつけば、太陽が真上に輝くランチの時間だ。
「トリビアの泉」で有名になったスフィンクスが見つめる先は、ケンタッキー、スフィンクス店!
そこで、アラブ風チキンを食べようと計画していた。
店に入ると、突然の多くの異邦人の来店にエジプト人スタッフはあたふた。
それでもスパイシーで、ホカホカジューシーなEGYPT KFCは、たいへん美味でござりました!
ハン・ハリーリの友人アハマドが、後日この店でエジプトの取材に訪れていた池上彰氏と遭遇している。
エジプトを歩けば、世界のセレブに当たる。
私は残念ながら、当たったことはないが。。。。
さて、午後からは、いよいよ最強セレブとのご対面となる。
その名は、キング・トゥト・アンク・アメン。ツタンカーメン王である。