アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

らくだのピンクのスノーボール

2011年01月11日 | 旅行

 

 

娘はお世話になっている知人の友人やご家族のガイド役を、たまに引き受けているが

ガイド料をいただくことは遠慮しているようだ。

「プロのガイドじゃないから未熟だし、私の出来る恩返しのつもりだから。」と言う。

 

 

 

     

 

 

 

また、お土産を買いたいと言われると、ハン・ハリーリの友人の店へ案内する。

そこでも友人が紹介料を渡そうとしてくれるが、「友だちだからいらない。」と受け取らない。

友情や人情が介入すると、ビジネスライクにお金を受け取れない生粋の日本人なのだ。

 

 

     

 

 

 

だが、例外があった。

ガイドをした方たちがお土産を物色中、暇なので店内を見渡すと

奥でおじいちゃんが居眠り中…。

雑多にあふれる品物の中で、小さなスノーボールを発見!

ガラス状の球体の中に液体とサンタなどが入っていて、振ると中の雪が舞うというあのスノーボールだ。

さすがエジプトなので、サンタの代わりにピラミッドだったり、アヌビス神だったり。

 

 

      

 

 

 

娘の発見したスノーボールは、らくだのピンクのスノーボールだった。

らくだの顔と、スノーボールの色がショッキングピンクで可笑しくて変なので、

すっかり気に入ってしまった娘は笑いながらスノーボールを揺らして遊んでいたようだ。

「欲しいな~。でも趣味悪いみたいで恥ずかしいから、今度他の物を買う時に一緒に買おう。」

と思ったとか。

           

 

 

        

 

 

 

買い物が済んで紹介料のかわりにと、大きな鏡をあげると言っている友人に

「いらない。」と断っていると、

 突然!眠っていたはずのおじいちゃんが、むくりと立ち上がって

「ちがう、ちがう!お嬢ちゃんはそのスノーボールが欲しいんじゃ!」

と言い放った。

おじいちゃんのタイムリーな鶴の一声。ありがたいやら、恥ずかしいやら。

「なんで千明はこんなのが欲しいのー?こんなんでよければ、いくつでも持っていきなよ。」

 

 

 

     

 

 

 

らくだのピンクのスノーボールだけは本当に欲しくて、とうとう初めて頂いてしまったようだ。

うららかなエジプトでのひとコマ…。

明るい日差しの下、変な顔のらくだにキラキラと光るサハラの砂が舞う。

ピンクのスノーボールを振るたびに、娘はタヌキ寝入りおじいちゃんと、

ちょっぴり恥ずかしかった、でも温かいエジプトのワンシーンを思い出すのだろうか。