アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

アスワンハイダム・切りかけのオベリスク

2010年12月17日 | 旅行

 

 

 

一通の少女からの手紙と募金が、かけがえのない遺跡を水没から救うきっかけとなったと聞いた。

手紙を受け取ったユネスコは、世界じゅうの学者、建築家たちに呼びかけ、

水没の運命にある遺跡の移築アイディアを募り、研究を重ねた。

国境を越え人種を越え募金が集まり、奇跡の移築作業は、見事成功を収めた。

 

 

 

                     

 

 

 

こんなエピソードを聞くと、戦争で破壊を繰り返す我々人間にも、建設的な行動がとれるのだと、ほっとする。

世界がひとつになった行動のお陰で、アブシンベル、イシス神殿などの過去からの贈り物は、今も美しい姿を留めている。

 

 

                     

                             (アスワンハイダム記念塔)

 

水没危機の原因となったアスワンハイダムは、

現代のエジプトにとっては、それでも建設しなければならなかったダムのようだ。

古代エジプト文明と近代化のジレンマ。

 

 

      

 

 

 

複雑な思いに駆られながら、青いナセル湖の水をたたえたアスワンハイダムに別れを告げ、

次に向ったのが「切りかけのオベリスク」のあるアスワン南部。

 

 

                    

                    (後ろに写る人影と比較するとわかる巨大なオベリスク)

 

 

オベリスクとは、先端部がピラミッド状になった巨大な石の柱で、モニュメントの一種だと言われている。

約4000年前から、多くのファラオが競うように建立し続けた。

 

 

                    

                           (石切り場はこんな高台にある)

 

 

はるか昔にデザインされたとはとても思えない、近代的センスを感じさせる花崗岩の石柱である。

「切りかけのオベリスク」は完成していれば、長さ42m、重さ1170tにも及ぶエジプト最大のものであったらしい。 

 

 

   

 

 

 

実は私はこの「切りかけのオベリスク」を見ていない。

ガイドのサウサンと、お茶を飲みに行ってしまったからだ。

娘が一人奮闘して、フォトを撮ってきている。

 

 

                    

                            (切り口はあまりでこぼこがない)

 

 

 

「切りかけのオベリスク」を諦めてまで、お茶をしたのには理由があった。

サウサンにある相談をしていたからだ。

その顚末は 次回に…。