アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

アブルホール(大スフィンクス)

2010年06月18日 | 旅行




ギザの大スフィンクスの眼前には、カイロの町が広がっている。

そして多くの人々が生活し、息づいている。

彼は何を見つめ続けてきたのだろうか。




                    




朝は4本、昼は2本、夜は3本は何かという問いかけにあるように、

はいはいする赤子から、成人、杖をつく老人までの「人間」を見つめてきたのだろうか。

蜻蛉のように、はかない人間の一瞬の命のきらめきや喜び、悲しみ、おろかさを見つめてきたのだろうか。




   




カフラー王がモデルだといわれている大スフィンクス、遠い過去から現在に至るまで受難が続いた。

砂嵐のため、何度も首まで砂漠に埋まったり、マムルーク時代には砲撃練習の的にされ、鼻を失った。

そして現在は環境の変化による老朽化の危機にさらされている。




   




エジプト人はスフィンクスを親しみと畏敬の念を込めてアブルホール(怖いおじさん)と呼ぶ。

スフィンクスは、自分達を愛してくれて、時には叱咤してくれる、

そして全てを見通している近所の怖いおじさんなのかもしれない。