鳩山間の田天体観測所

趣味の天体写真を中心に、遠征の記録や望遠鏡関係の工作などを載せていく予定です。

皆既月食

2018-02-01 22:00:46 | 天文現象
1月最後の31日、皆既月食が見られました。
およそ3年ぶりの月食ということで、事前に撮影の計画を立てて臨みました。
地球の影を部分食で浮かび上がらせ、その中に皆既の月を
やや長めの露光で浮かび上がらせる、というものです。

基本的には赤道儀を恒星時で動かしながら多重露光すればよいのですが、
そのままでは観測地が地球の表面にあるために、地球自転の影響で
影がゆがんでしまいます
それを避けるには視差の補正が必要です。

あらかじめ撮影予定時刻ごとに影の中心位置を視差を補正して計算し、
そこにカメラの中心を合わせて撮影していきます。
前日までに計算を済ませ、当日を待ちました。

残念ながら天気予報が良くありません。
何とか晴れることを祈りながら、撮影の準備をします。

薄雲がありましたが月食の始まる頃には月の形もはっきり見えるようになってきました。

ここでトラブル発生。
サブで用意したカメラのピントが合いません。
ドローチューブの長さが足りないのです。
慌てて部屋に戻り、別のカメラアダプターを掴んで急いで望遠鏡小屋に戻ります。

なんやかんやであわただしい撮影になってしまいました。

幸いその後は大きなトラブルなしで・・・と思ったら、
皆既食の中頃、サブカメラのピンボケに気づきました。
ドローチューブのロックを忘れていて、いつの間にか動いていたのです。
慌てていたのが原因です。
ピントは直しましたが、サブカメラでの全経過はもう諦めるしかありません。

後半の撮影は薄雲との戦いでしたが、なんとか計画通りの撮影を済ませました。

画像処理を今日しましたが、撮影中に赤緯方向にずれたらしく、
月の影が丸くなりません。

しかたがありませんので、画像を作るときに月の位置をそれらしく補正して
合成しました。


皆既中の月と地球の影(3枚の写真をコンポジット合成)
400mm F2.8(3.3)
キヤノン EOS Kiss X5
埼玉県鳩山町

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする