田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

思いやって2,173億円

2008年04月04日 | 田舎暮らし

昨夜から雨が降り続いています。
午後には上がって青空も見えそうです。

3月19日、横須賀で発生したタクシー運転手刺殺強盗事件の容疑者とし
て在日米軍の軍人(ナイジェリア国籍)が逮捕されたと聞いて、またかと
憂鬱な気持ちになりました。

今回の事件、あらかじめ知人宅から刃物を持ち出したり、人気のない
場所に停車させていることなどから、かなり悪質な犯罪のようです。

加えて、例の日米地位協定により、容疑者の身柄の引渡しに米軍の
同意が必要との報道に、怒りを覚えました。基地外での犯罪であっても、
それが米国軍人によるものであるがゆえに、直接身柄の拘束が出来な
いといいます。

また、先日、この日米地位協定に関連して、在日米軍に対する思いや
り予算について述べました。その際、過去30年で5兆円の支出と記しまし
たが、最近はどうなっているのか調べてみると、昨年だけで2,173億円に
もなっていたのですね。

私たちは、2,000億円というお金がどのくらいの価値があるのか、にわ
かには判断できませんが、毎年これだけのお金があれば、例えば、救急
搬送患者が数十の病院から救護を拒否されるような、おそまつな救急医
療体制をなくすことができるでしょう。また、安心して子供を生めるような
産婦人科の体制強化や保育所の待機児童をなくすなど、日本の将来に
直結する問題も解決できるにちがいありません。

一方、日米安保条約の付帯条件を定めた日米地位協定の第24条では、

・ 日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、2に規定
 するところにより日本国が負担すべきものを除くほか、この協定の存
 続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合意さ
 れる。(2の規定は、米軍基地の土地・施設の提供などを指す)

つまり、駐留米軍の「すべて経費は、米国負担」(当り前です)と規定され
ているのですから、この規定に違反してまで、年間2,000億円を超える経
費を我々日本国民が負担し続ける根拠はどこにあるのでしょうか。協定
には違反するが、在日米軍を「思いやって」負担すべき事情とは何でし
ょうか。

この思いやり予算には、すでに30年の歴史があり、すぐに解決すること
は難しいかも知れませんが、例のガソリン税の暫定税率を期限切れを待
って廃止したように、やってできない相談ではありません。いつまでもこん
な理不尽なことを続けていると、日米安保(条約)そのものへの信頼を欠
くことになるのではないでしょうか。


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