62歳のオイストラフがベルリンフィルを指揮し、自ら弾いたモーツアルトのヴァイオリン協奏曲第3番と第5番です。
先にご紹介したアンネ=ゾフィ・ムターがカラヤンと共演して収録した際と同じ曲目がおさめられています。
14歳のムターと62歳のオイストラフ。年齢こそ違え、どちらも天才の誉れ高いヴァイオリニスト二人によるモーツアルの競演です。
初々しく溌剌としたムターのそれに対し、オイストラフの演奏は、オーケストラを自在に操りながら、曲の隅々にまで気配りの行きとどいた堂々たる演奏です。
さて、どちらが神童モーツアルトのおめがねにかなった演奏でしょうか。