田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

面白い~吉田修一著「平成猿蟹合戦図」

2012年02月04日 | 読書三昧

この作家が描く人物は、何のテライもないフツーの若者である。
その若者が、周囲の人々に支えられながら成長していく姿は、読者に希望を与えるだろう。

ただ、それ以上でもそれ以下でもないのが惜しい。何かずっしりした人生訓のようなものが学べると良いのだが。

物語~新宿歌舞伎町のバーで働く純平は、ある日ひき逃げ事件の犯人を目撃する。しかし、自首した犯人は別人であった。これを脅しの材料に真犯人に接近するのだが・・・

前作の「悪人」が映画のヒットにも助けられて220万部の大ベストセラーとなっていて、その人気のほどもわかるのだが、いずれにせよ、軽い読物に終わっているのが残念だ。
週間朝日連載10/05~11/04


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