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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

見本作成 ~その3~

2018年08月19日 | 将棋駒製作
抜けていました玉の「、」が。。。

画竜点睛を欠くとは、

こういう事を言うのでしょうね。

ウキペディアによると、

「画竜」は竜の絵を描くこと、
「睛」は瞳のことで「点睛」は瞳を点ずるということ。
中国の梁の時代、張僧ヨウという絵師が竜の絵を描き、
最後に瞳を入れたところ竜が天に昇ったという故事から、
「画竜点睛」は大事な仕上げの意味。

との事です。

将棋において玉将は主役の駒、

双玉はあっても、双王の仕様はありませんので、

玉の「、」は僅か一画ながら、

絶対に欠かせない一画である意識が

足りていなかった証拠です。反省です。。

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見本作成 ~その2~

2018年08月17日 | 将棋駒製作
駒作りをされている方からの

ご依頼で制作しています彫の見本です。

先ほど完成しました。

練習や試作用の駒木地ですので、

目節などがあります。

彫刻は木地の部位の違いによって変化します。

物凄い虎斑模様が出ているものも混ざっていますね。

根杢、虎斑、柾目、根柾、

それぞれの彫の出来上がりの違いを

参考にして頂ければと思います。

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見本作成 ~その1~

2018年07月31日 | 将棋駒製作
錦旗書の字母紙と御蔵島黄楊の駒木地(試作用)です。

長年駒師をやっておりますと、

色んなご依頼を頂きますが、

今回は彫の見本の制作依頼を頂きました。

拙作がその役目を果たせるかは分かりませんが、

成長のチャンスはこういう時に現れる、が持論です。



否が応でも初心に戻されます。

貴重な機会に感謝です。

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瀬戸磨き

2018年05月06日 | 将棋駒製作
読者の方から頂きました瀬戸磨きに関するご質問を皆様にも共有したいと思います。

昔、学校の先生から

「一人の疑問は、みんなの疑問です。積極的に質問する様に!」

と言われた言葉がずっと耳に残っています。

先生の教えは有難いですね、それを実行したいと思います。

ただし先生の顔もお名前も忘れてしまいましたが。。。


さて、まずもって私は別の方法で磨くので、

瀬戸磨きは、

①盛上げ下地

②導管が太い木地の滲み防止

の2ケース以外では基本的には使っていません。

ただし、頻繁に使用される駒師の方もいらっしゃいます。

冒頭の画像は瀬戸磨きをするための台です。

上方から力を入れますので、

駒が動かない様にする必要があります。



こちらが一般的な瀬戸玉です。

時々ネットで売ってますね。

玉の部分は扉などの取っ手で、

それを長い棒の先に装着したものだと思います。



こんな風に上方からまんべんなく力を入れて、

木地の表面を潰します。

ただし、この「まんべんなく」が難しい。

そこでこういう道具が登場します。



プロ仕様の瀬戸玉です。



ちゃんと握れる様になってます。



やり方は同じですが、やりやすさが違います。

磨きは色んな方法があり、その仕上がりも違います。

最終的には好みの問題だと思います。

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お手元の駒を大切に。。。

2017年07月30日 | 将棋駒製作
とある将棋道場の駒です。

香月作巻菱湖の彫駒ですが、

なんとも痛々しい感じの状態です。

駒は天然素材ですので、

その後のメンテがとても大切です。

汚れを落とさず、

温度や湿度を管理することなく、

使い続けたか、

或は放置していたのだと思います。

他人様の所有物ですので、

どの様にされてもその方の勝手ですが、

駒師としてはやはり心が痛みます。

皆様、お手元の駒はぜひ大切になさって下さい。。

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黒檀木地

2017年04月23日 | 将棋駒製作
オークションに出品されている画像を拝借させて頂きました。

香月作の天童楷書ですが、

木地は黒檀、金色漆の趣向品ですね。

何かの記念に作られた物でしょうか?

作るのは大変だったと思います。



歩兵のアップ画像です。

これだけの凸凹がある木地で

彫面だけに漆を入れるのは難しく、

何らかの工夫があったのでしょうが、

私には分りません。

これだけ太い導管ですから、

目止めは利きそうにないですし、、、

まさか地道に筆ですか!?

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栄作 源兵衛清安 ~その13~

2016年09月17日 | 将棋駒製作
桂馬出来ました。

本黄楊なので違和感ありませんね。

先に作った王将・玉将と一緒に記念撮影です。



とは言うものの、

出来立てですからまだ白っぽいです。

もう少し使えば馴染んでくれるでしょう。

しかし、なんでこんな攻められている局面にしたの?

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栄作 源兵衛清安 ~その12~

2016年09月13日 | 将棋駒製作
作り直しています桂馬4枚です。

以前別の記事で別の書体の駒が

混在しているケースを取り上げた事がありましたが、

ヒューマンエラーは0%にはなりません。

まして見分け難い本黄楊とシャム黄楊ですから、

こういうケースは表に出てきていないだけで、

結構あるのかも知れませんね。



漆を入れるところまで一気にやってしまいました。

この調子だと、全ての駒を作り直しそうで怖い。。。

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栄作 源兵衛清安 ~その11~

2016年09月11日 | 将棋駒製作
駒を盤に並べています。

うん!?

う~ん?



これは、、、シャム黄楊?

今さらですがシャム黄楊とは、

【科目:アカネ科クチナシ属】【産地:タイ・ビルマ・インドなど】【比重:0.75】
東南アジアが原産の「ツゲ」を総称して「シャム黄楊」と呼ばれます。厳密には「アカネ科」の樹で「ツゲ科」の樹ではありません。これに対し、日本産の黄楊を「本黄楊」と呼び区別される場合があります。 心材は淡黄色で、きわめて緻密で硬く、加工性の良い材質です。その特性を活かして、昔から細密の工芸品や、櫛、はんこ、チェスや将棋の駒、定規、弦楽器の指板や木管楽器に使われてきました。日本産の黄楊が減少するなかで代用材として今でも使われています。(⇒加藤家具さんのHPより引用

です。

本黄楊の代用品になるぐらいですから、

見分けはつきにくく、

単に「シャム黄楊っぽい」

だけなのかも知れません。

ただ自分の経験がこう言うんです。

「これはシャム黄楊にしか出ない木目です!

 指した感じもそうでしょう!」って。。。

まあ、こうなっちゃうと気になって指せませんので、

桂馬も作り直しましょう。

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栄作 源兵衛清安 ~その10~

2016年09月07日 | 将棋駒製作
結局自作してしまった

源兵衛清安の王将・玉将です。

研ぎ出し直後ですので、

まだ濡れています。



乾燥しましたので、

仕上げて新旧を並べてみました。

個人的に源兵衛清安書は

やや小さめな上品さがその特徴で、

オリジナルは、

字母のサイズが大き過ぎると思いました。

これで棋譜ならべに集中できそうです。

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栄作 源兵衛清安 ~その9~

2016年09月05日 | 将棋駒製作
そんなに気にする必要ないと思いながらも、

王将・玉将の字が気に入らなくて、

結局自作しています。

他にも気になる駒が沢山あるのですが、

「王将・玉将で最後!」

と自分に言い聞かせましたが。。。

大丈夫かな?

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栄作 源兵衛清安 ~その8~

2016年09月01日 | 将棋駒製作
彫駒におけるピンホール発生の原因について

書かせて頂きましたが、

拡大した画像を改めてもう一度ご覧下さい。

右の金将は漆の入り過ぎで、

彫埋め状態になっていますね。

これも丁寧に漆を塗り、

余分な漆と空気を掻き出さなったのが原因でしょう。


これを修正するには、彫り直すしかありませんので、、、、

別の機会と致しましょう。


欠点ばかりを指摘していて申し訳ありませんが、

私にとって修理は楽しい作業、

悪意はありませんのでご容赦下さい。


この作品、木地そのものは粘りがあり、

色目も良く艶があります。

また、価格は驚くほど安いので、

コストパフォーマンスはかなり高いと思います。


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栄作 源兵衛清安 ~その7~

2016年08月30日 | 将棋駒製作
さて、もう一度この写真をご覧頂きましょう。

赤い丸が付してある箇所です。

この作品もピンホールが発生しています。

空気を丁寧に抜いて頂ければ

発生を防げるのですが、

大量生産ですから、そんな暇ないですね。

ただ、これは簡単に直せます。

筆ではなく、

櫛や楊枝の先に漆を少量つけ、

ピンホールに挿し込む方法がいいです。



こんな感じです。

ご自分でも簡単に修理できますよ。

漆はDIYホームセンター等にありますが、

ちょっと量が多いので余っちゃいますね。

お約束は出来ませんが、

大型の釣り道具店さんとかに

釣り竿の漆剥離を修復するための

少量の漆がよく売ってます。

これを利用されると良いでしょう。

楊枝や櫛はキッチンをお探し下さい。

なお、作業は自己責任でお願い致します。為念。

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栄作 源兵衛清安 ~その6~

2016年08月28日 | 将棋駒製作
前回お伝えしましたとおり、

「忙しさ」が伝わってくる写真です。


ちなみに、国語の先生ではないですが、

忙しいという字は

「心」を「亡くす」と書きます。

私の先輩で

「俺は忙しい」を連発する人がいますが、

本当に仕事が出来る人は忙しいと言わないそうです。

その心を亡くした状況に遭遇するたび、

彼に対する尊敬の念が減少しますが、

自分も気を付けたいものです。


さて、話を戻します。

駒制作の過程において

目止めと漆入れは簡単そうで、

実は共に気が抜けない工程です。

写真を見る限りでは、作業は、

刷毛(ハケ)を使って一気に目止めを行い、

また別の刷毛を使って一気に漆を塗った感じです。

これがピンホールを発生させる原因になります。


目止め剤と漆は共に液体ですが、

その中に空気が含まれています。

塗布後、十分に空気を抜かずに乾燥の工程に入ると、

空気を覆っていた目止め剤や漆の膜が破裂し、

ぽっかりと穴が開きます。

これがピンホールです。

従って、塗布は刷毛ではなく細かい筆などを使用し、

液体中の空気を丁寧に除去するのがコツです。


ただし、写真が撮られた時期は、

駒師が忙殺されていた頃です。

自分一人ではとても間に合わないので、

職人さんやパートアルバイトを雇っていた

工房もたくさんあったそうです。

丁寧に時間をかけている暇なんて

なかったのだと思います。

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栄作 源兵衛清安 ~その5~

2016年08月26日 | 将棋駒製作
画像は弦巻勝さんの写真館から拝借したものです。

⇒弦巻勝のWEB写真館

彫刻が済んだ大量の駒に

一斉に目止めと漆入れを行い、

それを乾燥させているところだと思います。

まずもって、一般の方が目にする事はない画像でしょう。

弦巻さんの取材力がなせる業です。

改めて敬意を表します。


ちょっと話は横道にそれますがご勘弁を。。


私が生まれる前の出来事ですので、全て人から聞いた話ですが、

東京オリンピックが開催された1964年頃というのは、

日本が戦後からの復興を遂げ、

経済成長を実感出来る状況になった時期だったそうです。

忙しかった日本人にも娯楽に興じる少しの余裕が出始め、

手近な大衆娯楽だった囲碁、将棋、麻雀等を

楽しむ一大ブームが起こり、

先ごろ他界された大橋巨泉さんは、

その時代の寵児だったそうです。


将棋駒業界もこの追い風に乗り、

駒は飛ぶように売れ、駒師の皆さんは、

それはそれは忙しかったそうです。

冒頭の写真はそんな時期に撮られた一枚でしょう。

とにかく大量に、そして早く、

駒を作る必要に迫られていた状況が、

伝わってきます。

つづく

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